誕生石にはとても特別な輝きがあると思いませんか。
自分の誕生石だと知った時から愛着を感じ、ジュエリーショップなどに行く度つい気になって見てしまう、そんな人も多いのではないでしょうか。
身に着けてお守りにしたり、大切な人へプレゼントしたり、幸せの象徴として愛され続けている誕生石。
実は誕生石は国によって異なるとご存知でしょうか。
日本の誕生石にはどんな宝石が選ばれ、それぞれどんな特徴をもつのでしょうか。
こちらでは、1月~12月までの日本の誕生石について、それぞれの特徴、色、お手入れで注意することなどをご紹介していきます。
ご自身の、ご家族の、そして大切な人の誕生石について、良かったらチェックしてみてくださいね!
目次
誕生石とは
誕生石の由来には諸説ありますが、よく聞くのは、旧約聖書「出エジプト記」や新約聖書「ヨハネの黙示録」を由来とするものではないでしょうか。
当時、権力があった高僧の胸当て飾りに使われていた12の宝石が誕生石の元となったという説が特に有名ではないかと思います。
現在のような形になったのはアメリカの宝石商組合(現在のジュエラー・オブ・アメリカ)が1912年に公式発表したものが始まりといわれています。
日本の誕生石は、1958年に全国宝石卸商協同組合によって選定されたものが元となり、2021年12月に同組合より改訂が発表されました。
それにより、新たに10石が加わり現在計29石が統一された日本の誕生石として選ばれています。
誕生石の他に誕生日石や星座石などもありますね。
誕生石と誕生日石
前述したとおり、2021年12月に全国宝石卸商協同組合より改訂が発表され日本の誕生石は29石となりました。
誕生日石については、一日ごとに決められているものです。
誕生石のように公式に発表されているものは今のところありませんが、紹介している書籍などは幾つかありますね。
2021年12月に改訂され、統一された日本の誕生石は下記のとおりです。
誕生日石については、各月ごとで別記事にまとめています。良かったらそちらもチェックしてみて下さいね。
誕生月 | 宝石名 | 誕生日石 |
1月 | ガーネット | 1月の誕生日石 |
2月 | アメジスト、クリソベリルキャッツアイ | 2月の誕生日石 |
3月 | アクアマリン、珊瑚(サンゴ)、 ブラッドストーン、アイオライト |
3月の誕生日石 |
4月 | ダイヤモンド、モルガナイト | 4月の誕生日石 |
5月 | エメラルド、翡翠(ヒスイ) | 5月の誕生日石 |
6月 | 真珠、ムーンストーン、 アレキサンドライト |
6月の誕生日石 |
7月 | ルビー、スフェーン | 7月の誕生日石 |
8月 | ペリドット、サードオニキス、 スピネル |
8月の誕生日石 |
9月 | サファイア、クンツァイト | 9月の誕生日石 |
10月 | オパール、トルマリン | 10月の誕生日石 |
11月 | トパーズ、シトリン | 11月の誕生日石 |
12月 | ターコイズ、ラピスラズリ、 タンザナイト、ジルコン |
12月の誕生日石 |
※誕生日石の各記事は、斉藤貴子著「366日誕生石の本」(出版:日本ヴォーグ社)および登石 麻恭子・須田 布由香共著「366日の誕生日パワーストーン事典」(出版:河出書房新社)の情報を元に選定した内容にて作成しております。
2021年12月にどんな宝石が追加されたかはこちらも記事も参考に。
1月の誕生石
新しい年が始まり気持ちも改まる1月。
お正月や成人式など華やかな行事が多いのも特徴的ですね。
そんな1月の誕生石はガーネットです。
ガーネットというと、ダークレッドの石という印象が深いかもしれませんが、実は多くの色が存在します。
お好きな色を選ぶ楽しさがありますね。
ガーネット
ガーネットは一つの宝石を指す名前ではなくグループ名のようなもので、その数20種類以上ともいわれており、中には独特の見た目や変色効果をもつものなどもあります。
宝石として出回っているものはアルマンディンガーネット、パイロープガーネット、スペサルティンガーネット、アンドラダイトガーネット、グロッシュラーガーネット、ウバロバイトガーネットの主に6種類です。
多くの人にダークレッドの石という印象を与えているのは、恐らくアルマンディンガーネットで、ガーネットの中で最も流通量が多いといわれています。
ガーネットという名前は、ラテン語で果実の柘榴(ざくろ)を表す言葉である「グラナタス(granatus)」が語源といわれ、和名もそのまま柘榴石(ざくろいし)です。
産地
ガーネットは、世界各地で産出されるといわれていますが、種類によって異なります。
例えば、ワインレッドが美しいロードライトガーネットはスリランカ、タンザニア、アメリカなど。
希少価値の高いデマントイドガーネットはロシアやナミビア、マダガスカルなど。
エメラルドのようなツァボライトはタンザニアやケニアで産出されています。
色
先にもお伝えした通り、ガーネットはカラーバリエーションが豊富な宝石で、レッド、パープル、オレンジ、ピンク、グリーン、イエロー、ブラウンなど多彩です。
近年までブルーはないといわれていましたが、マダガスカル南部のベキリー鉱山でアレキサンドライトのような色合いをもつカラーチェンジするガーネットが発見され、ブルーに近い色合いのものも存在することが分かりました。
鮮やかなブルーのものはまだ発見されていませんが、もしかしたら今後見つかることもあるかもしれませんね。
石言葉
ガーネットの石言葉は「真実」「友愛」「貞節」です。
友愛や貞節の証として、友達やパートナーへプレゼントするのも素敵かもしれませんね!
お手入れで注意すること
ガーネットはジュエリーにセットするのに十分な硬さがあるといわれ、日常的なジュエリーとしても楽しめます。
しかし強くぶつけたり、硬い床に落としたりすると傷が付く恐れはありますので、注意は必要です。
着用後は柔らかい布で拭くか、ぬるめの石鹸水で優しく洗って、仕切りのある箱や小袋などに入れて個別に保管すると安心です。
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2月の誕生石
暦の上では春が始まる2月ですが、1年で最も寒く清冽(せいれつ)な雰囲気があります。
そんな2月の誕生石は紫色が美しいアメジストとまるで猫の目のようなクリソベリルキャッツアイ。
バレンタインデーの由来となった聖バレンタインは、アメジストの指輪を身に着けていたという逸話もあるようです。
クリソベリルキャッツアイが2月の誕生石に選ばれた理由は、日本では2月22日を猫の日、ヨーロッパの多くの国では2月17日をWorld Cat Day(世界猫の日)と制定していることから、猫に関連づけてとのことです。
アメジスト
アメジストの鉱物名はクォーツ(水晶、石英)です。
クォーツには多くの色合いが存在し、色によって名前が異なります。
パープルのクォーツをアメジストと呼び、和名は紫水晶です。
モース硬度は7で、比較的取り扱いやすいことから日常的なジュエリーとしても楽しめる宝石です。
アメジストがもつ美しい紫色は、高貴な印象があるように思います。
アメジストの名前は、ギリシア語で酔わないという意味の「amethystos」に由来するといわれ、ギリシア神話の中にお酒の神様バッカスにまつわる話としても出てきます。
古代ローマではアメジストで作られた杯でお酒を飲むと、悪酔いしないと信じられていたそうですよ。
産地
アメジストの主な産地はブラジル、ウルグアイ、ボリビア、ザンビア、スリランカなどです。
日本でも見つかることがあるようです。
色
先述したように、アメジストはパープルのクォーツを指します。
ライトパープルからダークパープルまで、色幅があります。
アメトリンと呼ばれる、アメジストとシトリンが一つになったイエローとパープルのツートンカラーの宝石もあります。
また、アメジストを加熱してグリーンにしたグリーンクォーツがグリーンアメジストという名前で流通していることもあります。
石言葉
アメジストの石言葉は「心の平和」「誠実」です。
心を落ち着けたい時に、アメジストの紫色の輝きが助けてくれるかもしれません。
誠実を誓うためにアメジストのジュエリーを贈るのも良いと思います。
お手入れで注意すること
日常的なジュエリーとしても楽しめるアメジストですが、強い衝撃を与えれば傷つく恐れはあります。
強くぶつけたり、硬い床に落としたりしないように注意して下さいね。
また、アメジストは紫外線に長時間曝すと退色する恐れがあるといわれています。
アメジストを保管する際は、直射日光があたる場所に置かないようにした方が安心です。
他の宝石とぶつかると傷ついたり傷つけたりする恐れもあります。
仕切りのある箱や小袋に入れるなど個別に保管することをオススメします。
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クリソベリルキャッツアイ
カボションカット(ドーム状のカット)を施し、上から光を当てると、猫の目のような一条の光が浮かび上がる、クリソベリルキャッツアイ。
シャトヤンシーやキャッツアイ効果と呼ばれる、この光学効果をもつ宝石は他にも色々ありますが、クリソベリルキャッツアイは、その代表格と言えます。
そのため、前に何も付けず、キャッツアイとだけ呼ばれる場合もあります。
和名は猫目石(ねこめいし)や猫晴石(びょうせいせき)です。
モース硬度が8.5と高めなので、日常的なジュエリーとしても楽しめ、特に海外ではメンズジュエリーにも多く用いられ、人気があります。
産地
主な産地は、スリランカ、インド、ブラジル、マダガスカル、タンザニアなどです。
最も古い産地はスリランカといわれていますが、産出量は減っているそうです。
ブラジルやマダガスカルでも美しいクリソベリルキャッツアイが採れます。
ただ、全般的に数は少なく、希少性の高い宝石です。
色
クリソベリルキャッツアイには様々な色合いがありますが、人気が高いのはハニーカラーでしょう。ハチミツのようにとろみのあるイエローや黄褐色をしています。
アップルグリーンもまた神秘的ですね。透明度によって様々なグリーンに見えます。
中でも、ミルクアンドハニーという、中央の猫目ラインを境にハニーカラーと乳白色に分かれるものが最高級とされています。
クリソベリルキャッツアイの色は、本物の猫の目の色に本当にそっくりだな、と思います。
他にもレモンイエロー、ゴールド、乳白色、ブルーグリーンなどがあります。
石言葉
クリソベリルキャッツアイの石言葉は「気まま」「静かに見守る」です。
「気まま」とは猫の代名詞でもありますよね。自由に生きる姿を表しているようです。
「静かに見守る」というのも、静かな環境を好む猫とついつい結び付けて考えてしまいますね。
少し個人的な見解かもしれませんが、何か大いなるものに見守られているような心強さも感じます。
お手入れで注意すること
前述のとおり、クリソベリルキャッツアイには十分な硬度がありますが、それでも強い衝撃を与えれば傷つける恐れはあります。
硬い床に落としたり、強くぶつけたりしないようご注意下さいね。
日常のお手入れは、使用後に柔らかい布などで拭いてからしまう程度で十分です。
汚れが気になるときは、ぬるめの石鹸水で洗い、柔らかい布できちんと水気を拭き取りましょう。
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3月の誕生石
桃の節句や春分など、春の訪れに気持ちが華やぐ3月。
そんな3月の誕生石は、アクアマリン、珊瑚、アイオライト、ブラッドストーンの4種類です。
それぞれ全く違うテイストの宝石なので、選ぶ楽しさを味わうことができますね。
アクアマリン
明るい空や海の色を思わせるアクアマリン。
鉱物名はベリル。エメラルドやモルガナイトなどと同じ鉱物です。
モース硬度は7.5 – 8で比較的高いため、日常的なジュエリーとしても楽しめます。
ラテン語で「海の水」という意味をもつアクアマリンは、海を鎮める力があると信じられ、船乗りたちが航海のお守りに身につけていたという言い伝えもあります。
和名は藍玉(あいぎょく)です。
産地
良質なアクアマリンの産地として有名なのはブラジルです。
他に、パキスタン、アフガニスタン、マダガスカル、インド、ナミビア、タンザニア、ロシア、スリランカなどでも産出されています。
色
アクアマリンの色は、透明度が高く明るいブルーです。
少しグリーンがかったブルーから鮮やかなブルーまでの色幅があります。
多色性ももつため、個体によっては見る角度によって透明になったりブルーになったりと違う表情を見せてくれます。
石言葉
アクアマリンの石言葉は「聡明」「沈着」「幸福」です。
アクアマリンがもつ澄んだブルーは確かに落ち着いた雰囲気があり、冷静沈着、聡明さといったイメージを与えるのかもしれませんね。
お手入れで注意すること
アクアマリンは前述したとおり、比較的モース硬度は高い方ですが、全く傷がつかない訳ではありません。
特に身につける時は強くぶつけたり、硬い床に落としたりしないよう気をつけて下さいね。
着用後に柔らかい布で拭いてからしまい、汚れが目立つ場合はぬるめの石鹸水の中で優しく洗うとキレイを保ちやすくオススメです。
保管の際他の宝石とぶつからないようにすることも大切です。
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珊瑚(サンゴ)
海で生まれる有機質の宝石、珊瑚。
珊瑚ならではの色と質感には、優しさや暖かさを感じますね。
モース硬度は3.5 – 4。
珊瑚というとサンゴ礁を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、宝石として用いられるのは「八方珊瑚」などサンゴ礁とは別の種類のものです。
産地
宝石珊瑚の産地は、日本、地中海沿岸、アフリカ、東シナ海、台湾などが有名です。
日本では奈良時代から赤珊瑚が珍重されたそうですよ。
中世のヨーロッパでは珊瑚でロザリオが作られたりしたとのことです。
色
珊瑚の色は、レッド、ピンク、ホワイトなど。
レッドとピンクには濃淡の、白い珊瑚には純白から象牙色などの色幅があります。
最も価値が高いとされているのは血赤珊瑚で、その名の通り血のように赤い珊瑚を指します。
日本の高知県産のものが特に有名です。
石言葉
珊瑚の石言葉は「幸福」「長寿」「知恵」です。
幸せを運ぶといわれる珊瑚は、健康長寿や受験のお守りとしても役立ちそうですね。
お手入れで注意すること
有機物である珊瑚は傷つきやすく、酸や熱、乾燥にも弱いという性質があります。
汗や化粧品が付着したまま放置すると変色する恐れもあります。
身につけた後は、柔らかい布で拭いてからしまうよう習慣づけると良いでしょう。
保管時に他の宝石とぶつからないよう、仕切りのある箱や小袋に入れることも大切です。
アルコールにも弱いため、アルコール消毒する時は外すことをオススメします。
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アイオライト
菫青石(きんせいせき)という和名が表しているように、アイオライトは菫色(すみれいろ)が特徴的な宝石です。
英名のアイオライトもギリシャ語のion(すみれ色)とlithos(石)を組み合わせて付けられたといわれています。
見る角度を変えると別の色に見える多色性が強いことでも知られています。
モース硬度は7-7.5で高めですが、特定方向からの衝撃に弱い劈開性をもつため、取り扱いに注意が必要です。
光を当てると、中に含まれるインクルージョンがキラキラと光って見えるものは、アイオライトサンストーンやアベンチュリン・アイオライトというコマーシャルネームで呼ばれ、近年人気が上昇しています。
産地
アイオライトの産地は、インド、ブラジル、ミャンマー、スリランカ、カナダ、ノルウェーなどです。
マダガスカル、タンザニア、ケニアなどアフリカ大陸でも採掘されています。
色
アイオライトはコーディエライトの中で濃いブルー~バイオレットのものに付けられた宝石名です。
他の色合いのものは主にカラー名+コーディエライトと呼ばれるため、アイオライトには含まれません。
ブルーが強いものからパープルが強いものまで色幅があり、それに多色性も加わります。
アイオライトの多色性は同系色だけでなく、見る角度によって、濃いブルーからイエローなどに大きく変わるものもあるのが特徴です。
見える色は個体によって様々ですが、濃いブルー、バイオレット、グレー、イエロー、褐色、カラーレスなどの内三色が見えるものが多い印象です。
石言葉
アイオライトの石言葉は「自己同一性」です。
自己同一性とは「自分は何者なのか」という概念のことです。ちょっと難しい石言葉ですね。
アイオライトには、その昔、バイキングたちが羅針盤として使っていたのではないかという説があります。
「自分は何者なのか」を探す人生の羅針盤として、進むべき道へと導いてくれるかも知れませんね。
お手入れで注意すること
前述したとおり、アイオライトは硬度は高めであるものの、特定方向に割れやすいという劈開性が一方向にあるため、ジュエリーとして身につける場合は特に、強くぶつけたりしないよう、注意が必要です。
保管する際、他の宝石とぶつかると、傷つけ合う恐れもあります。仕切りのある箱や小袋に分けるなど個別にできると安心です。
身につけた後、柔らかい布で拭いてからしまう習慣をつけると、美しさをキープしやすいです。
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ブラッドストーン
グリーンの地色に真っ赤な斑点、とても個性的な印象の宝石ブラッドストーン。
赤い模様がキリストの聖なる血を表しているとして崇められていたこともあったようです。
ブラッドストーンのモース硬度は6.5 – 7。和名は「血石(けっせき)」です。
止血剤などの薬として用いられたこともあるそう。
ヘリオトロープと呼ばれることもありますね。
産地
ブラッドストーンの主な産地はインドです。
他に、ロシア、スコットランド、オーストリア、シベリアなど。
日本でも産出されるそうです。
色
ブラッドストーンは多くの場合、半透明から不透明なグリーンの地色に赤の斑点があります。
中には、赤い斑点が目玉のようになっているものもあって、それはアイ・ストーン(天眼石)と呼ばれています。
また、地色がレッドやイエローだったり、斑点がホワイトやイエロー、オレンジなどのものがあって、それらはファンシー・ブラッドストーンと呼ばれています。
石言葉
ブラッドストーンの石言葉は「勇気」「献身」「勇敢」です。
強くなりたいと願うスポーツ選手などに好んでつけられる場合もあるそうです。
石言葉的にはヒーローのための宝石といえるかもしれませんね!
お手入れで注意すること
ブラッドストーンは強力な化学薬品や高熱に晒さないよう注意が必要です。
汚れが目立つ場合は、ぬるめの石鹸水で優しく洗い、柔らかい布水気をしっかり拭き取りましょう。
4月の誕生石
新しい出会いや新しい生活が始まる、希望がいっぱいの4月。
至るところで咲き誇っている満開の桜を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
春爛漫な風景を楽しむことができる4月の誕生石は、ダイヤモンドとモルガナイトです。
ダイヤモンド
最も有名な宝石ともいえるダイヤモンド。
その輝きに魅了される方も多いと思います。
ダイヤモンドの名前は古代ギリシャ語で征服されざるもの、征服できないなどの意味をもつ「adamas(アダマス)」が語源といわれています。※諸説あり
和名は金剛石(こんごうせき)。
仏教からきた言葉といわれ、堅固・最勝という意味があるそうです。
モース硬度は最も硬いとされる10です。
ダイヤモンドを傷つけることができるのはダイヤモンドだけなのです。
産地
ダイヤモンドが最初に発見されたのはインドです。
18世紀に入りブラジルで発見されるまではインドが最も重要な産地でした。
現在の主な産地はブラジル、南アフリカ、コンゴ民主共和国、ボツワナ、ロシア、オーストラリア、カナダなど。
宇宙には、ダイヤモンドでできた惑星があるそうですよ。
色
ダイヤモンドには幅広いカラーバリエーションがあります。
一般的に知られるものはカラーレスのものですが、実はほのかにイエローやブラウン味を帯びたものが多いといわれます。
ファンシーカラーダイヤモンドといわれる色の濃いダイヤモンドが産出されることもあります。
イエロー、ブラウン、ブルー、レッド、ピンク、ブラックなど様々な色のダイヤモンドが存在しています。
中でもレッド、ブルー、ピンクなどは希少性が高いとされます。
石言葉
ダイヤモンドの石言葉は「永遠の絆」「清浄無垢」「不滅」です。
永遠の愛を誓うセレモニーにダイヤモンドはピッタリですね。
ダイヤモンドの清らかで無垢な輝きは何物にも代えがたく、世界中の人々を魅了し続けています。
まさに不滅の光を放っている宝石と言えるかもしれませんね。
お手入れで注意すること
ダイヤモンドは最も硬度の高い宝石ですが、劈開(へきかい)と呼ばれる性質をもつことから特定方向からの衝撃に弱いといわれます。
超音波クリーナーの使用も可能ですが、キズや欠けがあったり、何らかの処理が施されている場合は破損の恐れがありますので使用を避けた方が無難です。
汚れが目立つ場合はぬるめの石鹸水でブラシなどを使って優しく洗い、他の宝石を傷つけないように個別に保管しましょう。
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モルガナイト
モルガナイトは、優し気なピンク色が特徴の宝石です。
アクアマリンやエメラルドと同じ鉱物ベリルの一種で、ピンクに発色したものがモルガナイトに分類されます。
ピンクベリルやローズベリルと呼ばれることもあります。
モース硬度は7.5-8。和名はモルガン石、またはベリルを指す緑柱石(りょくちゅうせき)など。
ティファニー社の提案により、モルガン財閥の創始者、J.P.モルガン氏に敬意を表して名付けられたといわれています。
産地
現在流通しているモルガナイトの多くは、ブラジル産だそうです。
他に、アフガニスタン、モザンビーク、ナミビア、アメリカなどでも少量ですが産出されています。
マダガスカルでは、産出量は減っているものの、レッドパープルの良質な結晶が採れるそうですよ。
色
モルガナイトの色は多くが明るいトーンのピンクです。
少しオレンジが入ったサーモンピンクから、青みがかったピンクまであって、色幅を楽しむことができます。
濃く強い色が出ることは稀で、多くは優しく淡いピンク、ローズピンク、サーモンピンクなどです。
石言葉
モルガナイトの石言葉は「可愛らしさ」「性格の良さ」です。
可愛らしいピンク色のモルガナイトに、とてもマッチする石言葉ですよね。
透明感があって淡いピンクは、確かに優しくて性格の良い人を表しているようです。
お手入れで注意すること
モルガナイトは日常的なジュエリーとしても楽しめる硬度があります。
しかしながら、硬いものにぶつけたり、落としたりすれば傷がついたり、最悪の場合、欠けたりする恐れもありますので、気を付けましょう。
日常的なお手入れとしては、身につけた後、柔らかい布などで拭くだけで十分です。
汚れが気になる場合は、ぬるめの石鹸水でブラシなどを使って洗うとキレイになります。
水で洗い流した後は柔らかい布できちんと水気を拭いてからしまうようにして下さいね。
アルコールも基本的に問題ありませんので、汚れが目立つところをアルコールティッシュなどでサッと拭いてもキレイになります。
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5月の誕生石
色とりどりの花が咲き、初夏の爽やかさも感じる5月。
新緑がとても美しい5月の誕生石は、エメラルドと翡翠です。
どちらも木々や草花の芽吹きを思わせるような、グリーンの宝石ですね。
エメラルド
エメラルドの鉱物名はベリルで、アクアマリンやモルガナイトと同じ鉱物です。
和名は翠玉(すいぎょく)や翠緑玉(すいりょくぎょく)と呼ばれます。
モース硬度は7.5 – 8です。
「エメラルドグリーン」という名前があるほど、グリーンが特徴的で美しい宝石です。
産地
エメラルドの産地として有名なのはコロンビアやブラジルです。
特にコロンビアは品質が高いものが多いことでも有名ですね。
他にも、マダガスカル、ジンバブエ、ザンビア、パキスタンなどでも産出されます。
色
エメラルドには、グリーンからブルーグリーンまでの色幅があります。
グリーンが明るすぎてエメラルドの色の範囲に入らない場合は、グリーンベリルに分類される場合もあります。
石言葉
エメラルドの石言葉は「幸運」「夫婦愛」「幸福」です。
身に着けていたら幸せを運んできてくれそうな言葉ばかりですね。
夫婦の愛を誓うエンゲージリングにもピッタリの宝石といえるかもしれません。
お手入れで注意すること
「傷のないエメラルドはない」ともいわれているほど、エメラルドの多くはインクルージョンやキズがあります。
そのためエメラルドは、脆さを補うために、一般的に透明剤の含浸処理が施されるといわれます。
振動によって割れたり含浸剤が溶け出る恐れがあるため、超音波クリーナーやスチームクリーナーは使わないようにしましょう。
身に着けた後は柔らかい布で優しく拭き、他の宝石とぶつからないように保管して下さい。
人工処理が施されているものはアルコール消毒も避けた方が良いでしょう。
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翡翠(ヒスイ)
グリーンの印象が深い翡翠は日本の国石に指定されています。
何となく和の心を感じさせる雰囲気もありますよね。
日本で翡翠と呼ばれる宝石は英名でジェダイトと呼ばれます。
かつて同じ鉱物と思われていたネフライトと呼ばれる宝石もあり、一見とても似ていますが価値は異なります。
ただ、英語でジェード、中国語で玉(ぎょく)と呼ばれるものはジェダイトとネフライトの両方を指しますので、海外で買われる場合は注意して下さいね。
モース硬度は6.5 – 7とそれ程高い方ではありませんが、結晶構造上靭性は高く、日常的なジュエリーとしても楽しめます。
産地
翡翠は日本でも産出され、新潟県糸魚川市とその周辺地域が特に有名です。
古くは縄文時代から採掘されていたと考えられ、その時代に作られた大珠や勾玉などが遺跡から出土しています。
海外ではミャンマー、ロシア、カザフスタン、アメリカ、グアテマラ、ドミニカ、インドネシア、イタリアなどで産出されています。
特にミャンマーは良質なものが多く採れることで有名です。
色
グリーンの印象が深い翡翠ですが、実はとてもカラーバリエーションが豊富な宝石です。
ラベンダー、オレンジ、イエロー、レッド、ブラウン、ホワイト、ブラック、グレーなど様々な色があります。
グリーンの次に人気が高いのは、ラベンダーです。
翡翠は一般的に半透明~不透明のものが多いとされますが、中には透明度の高いものもあり、グリーンで透明度の高い翡翠は琅玕(ろうかん)と呼ばれ価値高く扱われます。
石言葉
翡翠の石言葉は「健康」「繁栄」です。
かつて翡翠は、中国で皇族や貴族のみが所有できる高貴な宝石として用いられてきたともいわれており、繁栄をイメージする宝石なのかもしれません。
お手入れで注意すること
翡翠は靭性は高いですがモース硬度はそれ程高くないです。
モース硬度がより高い宝石とぶつけたり、強い衝撃によって表面に傷が付く可能性はありますので気をつけて下さい。
高温や酸にも弱いという性質ももっています。
一般的にワックス処理が施されるものが多いため、未処理と分かっているもの以外は超音波クリーナーやスチームクリーナーの使用は避けた方が安心です。
日頃のお手入れは柔らかい布で優しく拭くことで充分です。
処理が施されているものはアルコール消毒も避けた方が良いでしょう。
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6月の誕生石
6月と言えば梅雨や紫陽花、そして幸せの象徴ジューンブライドが思い浮かびます。
恵みの雨が大地を潤す6月の誕生石は、ムーンストーン、真珠、アレキサンドライトです。
趣きの異なる3つの宝石から好きなものを選ぶ楽しさがありますね。
ムーンストーン
ムーンストーンは鉱物としては長石に分類されています。
和名は月長石。モース硬度は6 – 6.5です。
ローマやギリシャの月の神様に関連付けられたムーンストーンは、月の光から生まれると考えられていた時代もあったようです。
確かにムーンストーンの柔らかい輝きの中に青白い光がポワンと浮かび上がる様子は、澄んだ夜空に浮かぶ満月のような神秘性がありますよね。
産地
ムーンストーンの有名な産地はスリランカやインドです。
他にも、ブラジル、ミャンマー、タンザニア、マダガスカルなどで産出されるといいます。
色
月のように白く半透明の宝石として知られているムーンストーン。
微量元素の違いによってオレンジ、グリーン、ブラックなどの発色が見られることもあります。
ムーンストーン特有の内側から浮かび上がるような光は多くが白色ですが、中にはミルキーブルーの光が出てくるものもあり、それらはブルームーンストーンとして珍重されています。
石言葉
ムーンストーンの石言葉は「愛の予感」「健康」「幸運」です。
満ちたり欠けたりを繰り返す月を表す宝石ムーンストーンには、何やら素敵な予感を感じますね。
月は人間の身体にも作用していると言われていますので、健康の象徴という印象があるのかもしれませんね。
お手入れで注意すること
ムーンストーンはあまり丈夫ではないので、ぶつけたり落とさないように気を付けましょう。
超音波クリーナーの使用は避けた方が安心です。
汚れが気になる時はぬるめの石鹸水で洗い、柔らかい布で優しく拭きましょう。
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真珠
真珠は貝から採れる有機質の宝石です。
真珠のモース硬度は2.5 – 3。とてもデリケートな宝石です。
白い真珠の清楚で上品な輝きは、日本人の肌に馴染みがよく、フォーマルにもカジュアルにもつけられ、一つあると重宝する宝石です。
産地
真珠は古くから多くの人々に愛され、かつては世界各地の海や川、湖などで天然真珠が見つかっていたといいます。
大きさや形が良い天然真珠が採れることは少なく、一部の種類を除き、養殖真珠の方が主流です。
アコヤ真珠は日本や中国、シロチョウ真珠はオーストラリアや東南アジア、クロチョウ真珠はタヒチ、淡水真珠は中国で盛んに養殖が行われています。
天然真珠で宝石として見かけることが多いのは優しいピンク色が印象的なコンクパールです。
コンクパールは主にカリブ海沿岸に生息するピンク貝から採れます。
色
真珠といえばホワイトやクリーム色が一般的ですが、実は様々な色があります。
ブラック、シルバー、ゴールド、グレーなどもよく目にしますよね。
他にピンク、グリーン、パープル、ブルーなどもあり、中にはオリエントと呼ばれる、七色の輝きをもつ真珠もあります。
石言葉
真珠の石言葉は「富」「健康」「長寿」です。
天然真珠は古くから富と権力の象徴として王侯貴族や裕福な人々に求められ、珍重されてきたといわれます。
また、真珠は昔からジュエリーとしてだけではなく、粉末にして薬として飲用されていたともいいますので、健康や長寿という石言葉もそこから生まれたのかもしれません。
お手入れで注意すること
有機質の宝石である真珠は硬度が低いため傷つきやすく、酸、熱、水にも弱いという性質があります。
着用した後は、柔らかい布で優しく拭いて、他の宝石とぶつからないように保管しましょう。
真珠はビニール袋に入れるのも避けて下さい。
プラスチックの化学物質によって真珠の表面が損傷する恐れがあるそうです。
アルコールにも弱いため、アルコール消毒をする際はかからないように注意が必要です。
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アレキサンドライト
アレキサンドライトはクリソベリルという鉱物に属します。
和名は変彩金緑石(へんさいきんりょくせき)。
モース硬度は8.5と硬く、日常使いのジュエリーに適しています。
特徴は何と言ってもドラマティックな変色効果をもつことでしょう。
光源によって色が変わり、太陽光や蛍光灯の下ではブルー~グリーン、ろうそくの火や白熱灯の下ではレッド~パープルに見えるものが多いです。
色が劇的に変わるもの程価値高く扱われます。
産地
アレキサンドライトが最初に発見されたのは、ロシアのウラル山脈だといわれています。
現在の主な産地は、スリランカ、ブラジルなどです。
色
アレキサンドライトの多くは、太陽の光の下ではブルーやグリーンで、ロウソクや白熱灯の下ではレッドからパープルに変化します。
「昼はエメラルド、夜はルビー」などと言われることもあります。
石言葉
アレキサンドライトの石言葉は「安らぎ」「情熱」です。
お守りとして身に着けたり、情熱的な愛情の証としてプレゼントするのも良いかもしれませんね。
お手入れで注意すること
アレキサンドライトは硬度が高く衝撃にも強いとされているため、超音波クリーナーも使うことができます。
しかし、傷やクラック、インクルージョンなどがあった場合は破損の恐れがあるので注意して下さい。
最も安全な方法は、ぬるめの石鹸水で優しく洗い、柔らかい布で拭くことです。
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7月の誕生石
夏本番に近づく7月の誕生石はルビーとスフェーンです。
ルビーがもつ赤く情熱的な輝きは、この時期に咲く真っ赤なダリアをも思わせます。
また、スフェーンが光の中でギラギラと輝く姿はまるで真夏の太陽のよう。ゴージャスで力強い煌めきを放ちます。
ルビー
ルビーはサファイアと同じ鉱物コランダムに属する宝石です。
赤いコランダムをルビー、それ以外の色は全てサファイアと呼びます。
和名は紅玉(こうぎょく)。
モース硬度は9とダイヤモンドに次ぐ硬さです。
ルビーはその美しさと希少性から、色石の中で最も高い価値が付けられます。
産地
ルビーの主な産地はミャンマー、タイ、スリランカ、ベトナム、モザンビークです。
他にもカンボジア、タンザニア、ケニア、タジキスタン、グリーンランドなどでも産出されるといいます。
中でも最高品質のものが多いといわれるのがミャンマーのモゴック地方です。
色
最高品質のルビーの色はピジョンブラッド(鳩の血)と言い表される鮮やかなレッドです。
ルビーの色の範囲はピンク寄り~パープル寄りのレッドまで。
レッド味が強い程価値が上がります。
ピンクやパープル味が強いものはルビーではなくサファイアに分類されます。
石言葉
ルビーの石言葉は「情熱」「仁愛」「威厳」です。
ルビーのレッドはまさに燃え上がるような情熱を感じる色ではないかと思います。
またその堂々とした色合いは威厳に満ちた輝きを放っているようにも感じます!
お手入れで注意すること
ルビーはモース硬度も靭性も高く耐久性に優れている宝石です。
日常的なジュエリーにも適していますが、だからと言って、絶対に傷が付かない訳ではありませんので、強くぶつけたり硬い床に落としたりしないように注意は必要です。
超音波クリーナーやスチームクリーナーも使うことができます。
但し、含浸処理などが施されたルビーの場合、処理がされた部分から傷が入ったり含浸剤が溶け出す恐れがあるため使用は避けた方が良いでしょう。
汚れが目立ってきたらぬるめの石鹸水でブラシなどを使い優しく洗い、柔らかい布で拭きとるように習慣付けるとキレイを保ちやすいです。
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スフェーン
スフェーンは、ダイヤモンドより高い分散率をもつことから、光を当てるとギラギラと強い輝きを放ちます。
見る角度を変えると色が変わって見える多色性も強いことから、光の中で何とも言えない魅惑的な姿を見せてくれることもあります。
原石がくさび形をしているところから、ギリシャ語でくさびという意味の「Sphenos」に由来して名付けられたといわれています。チタナイトと呼ばれることもあります。
和名は楔石(くさびいし)、チタン石です。
モース硬度が5 - 5.5と低く脆い性質をもつため、ジュエリーとして身につける場合は注意が必要です。
産地
スフェーンの主な産地は、マダガスカル、メキシコ、パキスタン、ロシア、ミャンマーなどです。
他にもオーストリア、カナダ、イタリア、スイス、ノルウェー、ドイツ、ブラジル、アメリカ、インド、アフガニスタンなどでも産出されています。日本で見つかることもあるそうです。
世界各地に産地が点在している印象ですが、宝石品質の結晶は少ないのだそうですよ。
色
スフェーンの色は、イエローからグリーン、オレンジから褐色などが多く見られます。
他にも、グレー、レッド、ピンクなどが見つかることもあります。
強い多色性もありますので、角度を変えると違う色に見えたり、光の中で虹色のファイアを放ったりと、スフェーンはとても華やかな宝石なのです。
石言葉
今回参考にした書籍においては、スフェーンの石言葉は確認できませんでした。
いつか素敵な石言葉が生まれるといいですね。
お手入れで注意すること
とても美しいスフェーンですが、硬度が低い上に2方向に明瞭な劈開をもつため取り扱いに注意が必要です。
硬い床に落としたり、強くぶつけたりしないよう気を付けましょう。
保管する際、他の宝石とぶつかると傷ついたり傷つけられたりする可能性があります。
仕切りのある箱か小袋などに分けて入れると安心です。
アルコールも問題ありませんので、目立つ汚れをアルコールティッシュなどで拭いてあげるとキレイになります。
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8月の誕生石
夏真っ盛りの8月。太陽の光は強さを増し、木々の緑は一層濃くなります。
そんな力強い季節を象徴する8月の誕生石はペリドット、スピネル、サードオニキスです。
テイストの異なる3つの宝石から、お好みのものを選ぶ楽しさがありますね。
ペリドット
ペリドットの鉱物名はオリビンです。オリーブの実に似ていることから名付けられたといわれています。
和名は橄欖石(かんらん石)です。
橄欖石の中で、透明度が高くてグリーンの美しいものがペリドットと呼ばれます。
モース硬度は6.5 – 7。
実はペリドットは隕石に含まれ宇宙からやってくるものもあります。
それらはパラサイティックペリドット(パラサイトペリドット)と呼ばれます。
産地
ペリドットの産地で最も古いのはエジプトです。
世界各地の有名な博物館にエジプトの最高級ペリドットが展示されているそうですよ。
他に、アメリカ、ミャンマー、パキスタン、中国、オーストラリア、ノルウェー、シエラレオネなどでも産出されています。
日本で産出されることもあるそうです。
色
オリーブの実のような明るいグリーンがペリドットの魅力です。
色の範囲はイエローグリーン~茶色がかったグリーンまであります。
ペリドットのその落ち着いた色合いは和装にも合うような気がします。
ペリドットの帯留めをして、浴衣で出かけるのも素敵かもしれませんね!
石言葉
ペリドットの石言葉は「夫婦愛」「豊穣」「幸せ」です。
その爽やかなグリーンの色合いが農作物の豊穣を連想させるのかもしれませんね!
お手入れで注意すること
ペリドットのモース硬度は6.5 – 7と高い方ではありますが、より硬度が高い宝石などとぶつかると傷つく恐れがありますので保管の際などは注意が必要です。
また急激な温度差によってヒビが入ったり、酸や汗にも弱いといわれます。
超音波クリーナーなどの使用は避け、汚れが目立つ時はぬるめの石鹸水で優しく洗うようにしてあげて下さい。
着用後は柔らかい布などで拭いてからしまうよう習慣づけるのも良いと思います。
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スピネル
スピネルは、かつてサファイアやルビーと外観や特徴が似ていることなどから混同されることが多かったといわれる宝石です。
実際世界の王室ジュエリーの中にルビーの名が付けられたレッドスピネルがあったりしますね。
スピネルという名前は結晶の形からラテン語の「Spina(スピナ)」やギリシア語の「Spitha(スピタ)」などに由来して名付けられたといわれています。※諸説あり
和名は尖晶石(せんしょうせき)です。
モース硬度は8。ジュエリーにセットするのに十分な硬さがあります。
産地
スピネルの主な産地は、ミャンマー、スリランカ、タンザニアです。
他に、ベトナム、パキスタン、タジキスタンなどでも産出されています。
色
スピネルはカラーバリエーション豊富な宝石で、レッド、ピンク、パープル、ブルー、グレー、オレンジなど様々な色合いを呈します。
しかしイエローは今のところ見つかっていないといわれており、グリーンもブルーがかったものしかないとされます。
イエローやブルーがかっていないグリーンのスピネルを見かけたら、合成スピネルの可能性が高いそうです。
石言葉
スピネルの石言葉は「内面の充実と安全」「豊かな愛」です。
カラーバリエーション豊富なスピネルには愛情豊かな印象があるのでしょうか。
安全や愛情のお守りとしてプレゼントするのも良いかもしれませんね!
お手入れで注意すること
スピネルは硬度も高めで日常的なジュエリーとしても十分楽しめる宝石です。
超音波クリーナーやスチームクリーナーを使っても良いとされますが、内部にキズなどがあるものは割れる危険もありますので注意は必要です。
日常的なお手入れは、使用後に柔らかい布で拭いてからしまうと良いでしょう。
汚れが目立ってきたらアルコールティッシュでサッと拭いたり、ぬるめの石鹸水でブラシなどを使い優しく洗ってあげるとキレイになります。
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サードオニキス
古い歴史をもつサードオニキスは、誕生石の元となったとされる新約聖書の都の城壁の土台を飾る12種類の宝石の一つにも選ばれていたといわれています。
サードオニキスは多結晶のクォーツであるアゲートの一種です。
褐色や赤褐色のアゲートに白などの縞模様が入ったものを指します。
褐色や赤褐色のアゲートをサード、縞模様が入ったものをオニキスと呼ぶことからサードオニキスと呼ばれるようになったと考えられています。
和名は紅縞瑪瑙(べにしまめのう)や赤縞瑪瑙(あかしまめのう)と呼ばれています。
古代ローマではカメオやインタリオの素材として多く用いられ、人気が高かったといわれています。
アンティークジュエリーなどによく使われている印象もありますね。
モース硬度は7です。
産地
サードオニキスの主な産地は、インド、ブラジル、ウルグアイ、アメリカです。
他に南アフリカやナミビアなどでも産出されるといわれ、日本でも見つかることがあるそうです。
色
先にご紹介したとおり、褐色や赤褐色の地色にホワイトなどの縞模様が見られるものがサードオニキスです。
縞模様がないものはサードと呼ばれます。
石言葉
サードオニキスの石言葉は「夫婦の幸福」「結婚運」です。
サードとオニキスが交互に組み合わさって縞模様を作るサードオニキスは、まさに夫婦で紡ぐ幸せを表しているかのようですね!
お手入れで注意すること
サードオニキスは染色処理がされているものが多いといいますので、超音波クリーナーなどは使用しない方が無難だと思います。
また高熱に晒すと色落ちする恐れがありますのでご注意下さい。
通常のお手入れは柔らかい布で優しく拭くなどで十分でしょう。
9月の誕生石
夏から秋に移り行く9月。
空は高く澄み渡り、海はだんだん冷たくなり青色が冴え始める季節です。
そんな9月の誕生石はサファイアとクンツァイトです。
サファイア
サファイアはコランダムという鉱物に属する宝石です。
和名は青玉(せいぎょく)、モース硬度は9です。
一般的にサファイアというとブルーの宝石を思い浮かべるかと思いますが、実はレッド以外の殆どの色が存在するといわれます。
何故レッドはないかというと、赤いコランダムはルビーと呼ばれるからです。
ルビーとサファイアは同じ鉱物の色違いの宝石なのですね。
レッド以外のコランダムは全てサファイアと呼ばれるため、サファイアは色彩豊かな宝石という訳です。
一般的にサファイアというと、ブルーサファイアを指し、それ以外はサファイアの前に色名を付けて、ピンクサファイアやグリーンサファイアなどと呼ばれます。
ブルー以外のサファイアを総称してファンシーカラーサファイア(ファンシーサファイア)と呼ぶこともありますね。
産地
サファイアの主な産地として有名なのは、ミャンマー、スリランカ、マダガスカルなどです。
インドのカシミール地方で採れるものが最高品質と名高いですが、鉱山が枯渇し今は殆ど産出されないといわれています。
他にオーストラリア、パイリン(カンボジア)、タイ、アメリカのモンタナ州などでも産出されます。
色
先にご紹介したとおり、サファイアはレッド以外の全ての色が存在するといわれます。
そのカラーバリエーションの豊富さは色相環のグラデーションを作ることも可能な程です。
最も人気も価値も高いのはブルーサファイアですが、ピンクとオンレンジが混ざったような色をしているパパラチアサファイアも希少性と美しさから人気があります。
石言葉
サファイアの石言葉は「誠実」「徳望」「愛情」です。
昔からブルーサファイアは王族や聖職者が着用するローブに使われていたといわれ、誠実や気品を象徴する宝石としても知られています。
古い書籍の中で「不貞を働くと光沢が失われる」と記され信じられてきたこともあり、ヨーロッパでは婚約指輪にサファイアを贈ることもあるそうです。
チャールズ皇太子が故ダイアナ元妃にサファイアの婚約指輪を贈ったことも有名なお話ですよね!
お手入れで注意すること
サファイアは硬度も靭性も高く、丈夫な宝石といわれていますが、強くぶつけたりすれば傷つく恐れはありますので安心しすぎず大事に取り扱いましょう。
超音波クリーナーなどの使用も可能ですが、内部にキズがあったり、含浸処理などが施されているサファイアの場合は損傷の恐れがありますので注意が必要です。
日常的なお手入れは、着用後、汗や皮脂汚れを柔らかい布で拭き取る程度で十分です。
汚れが目立つ場合は、ぬるめの石鹸水の中でブラシなどを使い優しく洗ったり、アルコールティッシュなどでサッと拭いてあげるとキレイになります。
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クンツァイト
ライラックの花のようなピンク色の色合いが特徴的なクンツァイト。
新しい鉱物であることを解明した、ジョージ・フレデリック・クンツ氏に因んで名付けられたといわれ、和名はリチア輝石です。
鉱物としてはスポジュメンで、色が異なるものは別の名前で呼ばれます。
モース硬度は6.5-7.0です。
クンツァイトはインクルージョンが少なく、透明度が高く澄んだものが多い印象ですね。
角度を変えると違う色に見える強い多色性も持ちます。
産地
クンツァイトの主な産地は、アメリカです。
カリフォルニア州サンディエゴで最初に発見され、現在も重要な産地として知られています。
他に、マダガスカル、アフガニスタン、ブラジル、ミャンマーなどでも産出されます。
色
ピンク色が印象的なクンツァイトですが、淡いピンク色から鮮やかなパープルまでの色幅があります。
多くは薄く優しい色合いをしていますが、稀に濃く鮮やかなものが産出されることもあります。
色が濃く鮮やかで、パープル味が強い程価値が上がります。
クンツァイトには全般的に上品さと華やかさを感じますね。
石言葉
クンツァイトの石言葉は「恋人到来」です。
恋人がやってくるなんて、気持ちが華やぎ、心も浮き立つような石言葉ですね。
恋愛のお守りとして身に着けたり、恋人へのプレゼントに選ぶのも良さそうです。
お手入れで注意すること
クンツァイトには2方向に劈開があり、衝撃に弱いので取り扱いに注意が必要です。
特にリングにセットしてある場合はぶつけやすいため気をつけてくださいね。
クンツァイトは、長時間直射日光に曝したりすると退色する恐れがあるといいます。
個体差などもあるため必ずしもではないですが、直射日光が当たりやすい窓際に長時間置きっぱなしにするなどは念のため避けた方が良いと思います。
普段のお手入れは柔らかい布で優しく拭く程度で充分です。
汚れが目立つ際は、ぬるめの石鹸水の中で柔らかいブラシなどを使って優しく洗って下さい。
お水やぬるま湯の中で石鹸をキレイに洗い流したら、柔らかい布でしっかり水分を拭き取ってからしまうようにして下さいね。
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10月の誕生石
実りの季節でもある10月は涼しさも増し過ごしやすい季節です。
スポーツの秋、食欲の秋、芸術の秋などと例えられるように、色々動きたくなる季節でもありますよね。
黄金色に実った稲が風になびく風景が所々で見られ、寒い地域では紅葉も始まる10月の誕生石はオパールとトルマリンです。
どちらも色彩豊かな宝石で、この季節にピッタリですね。
オパール
オパールは超微粒のシリカが無数に積み重なり、格子状に層を成して出来上がった鉱物です。
水分を最大20%含むといわれ、熱や乾燥に弱いとされます。
和名は蛋白石(たんぱくせき)。モース硬度5 – 6.5です。
オパールといえば虹色の遊色効果を示すことで有名です。
宝石の表面に浮かぶその虹色の揺らめきはまるでオーロラのようにも見え、思わず見入ってしまうような独特の魅力を放ちます。
遊色パターンも様々で一つ一つが個性的なことから、オパールは集めだすとキリがないといわれるのも納得できる気がします。
遊色効果を示さない種類もあり、遊色効果を示すものはプレシャスオパール、示さないものはコモンオパールと一般的に呼び分けられます。
産地
オパールの主な産地はオーストラリア、メキシコ、エチオピア、ブラジルなどで、種類によって若干異なります。
アメリカ合衆国、チェコ、ペルー、インドネシアなどでも産出されています。
日本で見つかることもあるそうですよ。
色
オパールの地色は様々で、遊色効果を示すプレシャスオパールには、ホワイト、ブラック、ブラウン、イエロー、レッド、オレンジなどがあります。
遊色効果を示さないコモンオパールにはオレンジ、レッド、ピンク、ブルー、グリーン、カラーレスなどがあり、中には蛍光性を示す種類もあります。
主に半透明~不透明なものが多いですが、ウォーターオパールと呼ばれる種類は下に置いた文字が読める程の無色の透明感があります。
遊色効果にはレッド、ブルー、グリーン、オレンジ、イエロー、パープル、バイオレットなどまさに虹色が見られます。
石言葉
オパールの石言葉は「希望」「無邪気」「克己」です。
遊色効果によって虹色に光るオパール特有の輝きには、明るい未来への希望を感じます。
お手入れで注意すること
オパールは乾燥や熱、衝撃に弱いデリケートな宝石です。
着用後は、柔らかい布で汗や皮脂汚れを優しく拭き取り、他の宝石とぶつからないように保管しましょう。
汚れが目立つ時は固く絞った湿った布で優しく拭いてあげて下さい。
多孔質であるオパールは水分を吸い込みやすい性質をもちますので、アルコール消毒の際もかからないよう指輪などは外した方が無難だと思います。
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トルマリン
トルマリンは実に多彩な宝石です。
名前の意味は諸説ありますが、「宝石の砂礫(されき)」という意味のシンハラ語 「turmali」から由来したという説が有名です。
また、熱を加えると静電気を発するという性質をもち、健康器具に使われたりすることもあるそうです。
それ故、和名は電気石といいます。
モース硬度は7 – 7.5で、日常的なジュエリーとしても楽しめる宝石です。
産地
様々な色合いをもつトルマリンの産地は世界中に散らばっています。
主な産地はスリランカ、アメリカ、マダガスカル、ブラジル、モザンビーク、タンザニア、ナミビア、オーストラリア、カナダ、メキシコなど。
他にも、ケニア、ジンバブエ、オーストリア、ロシア、ミャンマー、中国などでも産出されるといわれています。
色
「ない色はない」とも言い表されるトルマリン。
レッド、ピンク、グリーン、ブルー、イエロー、オレンジ、パープル、ブラック、ブラウンなど実に多彩です。
バイカラーやパーティーカラーなど、複数色が一つの結晶に現れているものもあります。
レッドのまわりをグリーンが取り囲み、輪切りにするとスイカにそっくりなトルマリンもあって、ウォーターメロントルマリンと呼ばれています。
石言葉
トルマリンの石言葉は「充実」「以心伝心」です。
様々な表情を見せるトルマリンは、充実した人生を表しているかのようですね。
お手入れで注意すること
トルマリンは、光や化学薬品には比較的強いそうですが、高熱には弱く損傷の恐れがあるといわれています。
日常的なお手入れは、着用後に柔らかい布で拭く程度で良いですが、汚れが目立ってきたらぬるめの石鹸水で優しく洗うとより美しさを保ちやすいです。
アルコールも問題ありませんので、汚れが目立つ時はアルコールティッシュなどで拭いても良いと思います。
モース硬度は7 – 7.5と高い方ですが、強くぶつけたりすれば傷がついたり欠けたりする恐れはありますので、大事に取り扱いましょう。
保管の際は、仕切りのある箱や小袋などに入れて他の宝石とぶつからないようにすると安心です。
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11月の誕生石
秋がいよいよ深まり、霜が降りはじめて冬へと移り変わる11月。
実りや収穫をお祝いする豊穣な季節でもあります。
そんな11月の誕生石はトパーズとシトリンです。
黄金色の実りを感じる宝石たちですね。
トパーズ
トパーズは和名を黄玉(おうぎょく)といい、イエローの宝石という印象が強いですが、実は様々な色合いをもちます。
人気の高いブルートパーズは天然のものもあるようですが、多くは放射線照射処理で色を作り出したものです。
モース硬度は8。十分な硬さがあり、日常的なジュエリーとしても楽しめます。
中世ヨーロッパで人気を博したといわれ、トパーズが配されたゴージャスなアンティークジュエリーも残されています。
トパーズには実は大きく2種類あり、フッ素を含むFタイプと水酸基を含むOHタイプに分けられます。
OHタイプのトパーズはインペリアルトパーズと呼ばれ、Fタイプのものより価値高く扱われます。
産地
トパーズの主な産地はブラジル、パキスタン、ロシアです。
他に、スリランカ、ミャンマー、ナミビア、マダガスカル、ナイジェリア、メキシコ、アメリカなどでも産出されています。
色
トパーズはイエローを始め、カラーレス、オレンジ、ピンク、レッド、パープル、ブラウン、ブルーなど様々な色合いをもちます。
OHタイプのインペリアルトパーズの中で人気と価値が高いのは、シェリーカラーと呼ばれるオレンジとイエローが混ざったような色合いのものやピンク、そしてレッドです。
レッドトパーズは滅多に見つからないといわれる程希少性が高く、見つかった場合は高額で取引されることも多いといいます。
石言葉
トパーズの石言葉は「希望」「友情」です。
明るく澄んだ黄金の輝きをもつトパーズは、未来への希望を表しているのかもしれません。
友情の証に、大切な友達と一緒にトパーズのアクセサリーをもつのも素敵かもしれませんね!
お手入れで注意すること
トパーズは硬さはありますが、劈開(へきかい)と呼ばれる特定方向からの衝撃に弱いという性質をもちます。
強い衝撃を与えると欠けたりヒビが入る恐れがありますので、気をつけましょう。
Fタイプのトパーズは紫外線に長時間晒されると色が褪せる恐れがあるといわれています。
直射日光が当たる場所で保管するのは避けた方が安心です。
トパーズを着用後、柔らかい布で拭いてからしまうとキレイを保ちやすいです。
時々、アルコールティッシュでサッと拭いたり、ぬるめの石鹸水でブラシなどを使って優しく洗ってあげるとより良いですね。
他の宝石とぶつからないように個別に分けて保管することも大切です。
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シトリン
シトリンはクォーツの仲間で、イエロー~オレンジのクォーツのことを指します。
名前の由来には諸説あり、フランス語で柑橘系の果実を意味するシトラスに由来して名付けられたなどといわれています。
和名は黄水晶(きすいしょう)、モース硬度は7です。
シトリンは太陽のような輝きを放つことから、商売繁盛と富をもたらす「幸福の石」と古くから信じられていたと伝わります。
トパーズと似ていることから昔は混同されたり、中世ヨーロッパでは当時人気が高かったトパーズの代用品として使われることも多かったといいます。
今でも時々シトリントパーズという名前を耳にすることがありますが、これはシトリンのことを指し、代用品として使われていた時代の名残りだそうです。
産地
シトリンの主な産地は、ブラジル、スペイン、スコットランド、マダガスカル、インド、フランスなどです。
実は現在天然未処理で色合いの綺麗なシトリンは殆ど産出されないといわれ、市場で見かけるシトリンは、同じクォーツの仲間であるアメジストを加熱処理でイエローに変えたものが殆どだそうです。
ブラジルで産出されるアメジストが使われることも多いようですよ。
色
シトリンの色は、爽やかなレモンのような色合いのイエローからブラウンがかった濃いオレンジのものまで色幅があります。
最も価値が高いとされるのは少し赤みのある濃いオレンジ系の色合いをしたマデイラシトリンと呼ばれるもので、大人っぽい雰囲気のある色合いをしています。
石言葉
シトリンの石言葉は「友愛」「希望」「繁栄」「富」などです。
トパーズと似ていますね。
「友愛」とは友人や兄弟などとの間に育まれる愛情のことを指すそうです。
トパーズと同じ「希望」という石言葉は、同じく黄金の輝きからきているのかもしれませんね。
お手入れで注意すること
シトリンは、比較的取り扱いやすい宝石ですが、強い衝撃により破損する可能性はありますので強くぶつけたりしないよう注意は必要です。
また、急激な温度変化によって割れる恐れもありますので、スチームクリーナーの使用は避けた方が良いでしょう。
一部、紫外線に長時間曝されることで退色するものもあるそうです。
保管する際は、直射日光が当たらない場所か箱などに入れておくことをオススメします。
他の宝石とぶつからないよう仕切りのある箱や小袋に入れることも大切な予防策です。
最も安全なクリーニング方法は、ぬるめの石鹸水で優しく洗うことですが、日常的なお手入れは着用後に柔らかい布で拭いてからしまうだけでも十分です。
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12月の誕生石
1年の締めくくりとなる12月。
12月の誕生石はターコイズ、ラピスラズリ、タンザナイト、ジルコンです。
真冬の空の色を思わせるようなブルーの宝石たちが多いですね。
ターコイズ
ターコイズは世界最古の宝飾品の一つといわれ、古代エジプトやアステカ、マヤ、アメリカ先住民など多くの文明や民族の間で神聖な石として崇められ身につけられてきました。
神秘的なパワーがあると信じられ、祭祀に用いられることも多かったそうです。
インディアンジュエリーにあしらわれることでも有名で、日本でも人気がありますよね。
主産地であるイランやシナイ半島からトルコ経由でヨーロッパに持ち込まれたことから、フランス語でトルコの石という意味のターコイズと名付けられたといわれています。※諸説あり
和名はトルコ石です。
モース硬度は5 – 6と少し低めですので表面に傷が付きやすく、ジュエリーとして身につける場合は特に注意が必要です。
産地
ターコイズの主な産地は、イラン、アメリカ、中国です。
産地によって特徴が異なります。
最も古い産地の一つとして知られるイランでは、色が濃く耐久性が比較的安定した品質の高いものが多く採れることで有名です。
アメリカでは西部と南西部を中心に産出されており、かつてアリゾナ州のスリーピングビューティー鉱山で最高品質のものが産出されていましたが、現在は閉山されています。
ネバタ州の鉱山ではスパイダーウェブと呼ばれるクモの巣状の模様が入ったものが産出され、コレクター人気が高いです。
色
ターコイズの色の範囲は、ブルーからグリーンです。
ターコイズブルーとも呼ばれる独特の色合いはコマドリの卵の色に似ているといわれます。
ターコイズが形成された岩石の成分が、脈状の模様として入ることもよくあります。
価値としては、色合いが均一で濃いブルーグリーンをした脈状の模様がないものが高く扱われます。
かつてアメリカのスリーピングビューティ鉱山で産出された品質が高いものがブランドのような扱いを受けていました。
現在は産地に関わらず同じような外観をもつものはスリーピングビューティと呼ばれ価値高く扱われます。
石言葉
ターコイズの石言葉は「成功」「繁栄」「健康」です。
古代エジプトのファラオも身に着けていたターコイズには、富や名声、子孫繁栄のイメージが強いのかもしれませんね。
お手入れで注意すること
ターコイズは、不安定な性質上耐久性と質を安定させるため、一般的にワックス処理や含浸処理などが行われており、高温に弱いという性質もあります。
施されている処理が剥がれたり、傷つく危険性がありますので、超音波クリーナーやスチームクリーナーは使用しないようにして下さい。
ドライヤーの熱が直接当たるのも避けた方が良いでしょう。
また、酸や化学薬品、化粧品などに触れても変色することがあるといわれています。
着用後に汗や皮脂汚れを柔らかい布で拭いてからしまう習慣をつけると良いと思います。
汚れが目立つ場合も湿った布で拭く程度が安心かと思います。
アルコール消毒液も避けた方が良いでしょう。
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ラピスラズリ
ラピスラズリは、ラズライトを主としたいくつかの鉱物が集まってできています。
和名は青金石(せいきんせき)、瑠璃(るり)です。
古くから顔料としても広く活用され、海外ではウルトラマリン、日本では瑠璃色と表現されることもあります。
フェルメールの絵画に使われていることでも有名ですね。
正倉院には、アフガニスタンから渡ってきたラピスラズリをはめ込んだベルトが収蔵されています。
モース硬度は5 – 5.5。あまり硬くはありません。
産地
ラピスラズリの主な産地はアフガニスタンです。
他に、チリ、ロシア、アンゴラ、カナダ、アメリカなどでも産出されています。
色
ラピスラズリの色は主に濃いブルー~パープルがかったブルーです。
最も価値の高いラピスラズリの色は、鮮やかなロイヤルブルーであるといわれています。
ラピスラズリの色は他にインディゴブルー、ミッドナイトブルー、マリンブルーとも言い表されているようです。
パイライトと呼ばれるゴールドの鉱物を中にバランス良く含むものは夜空のようと表現されることもあり人気があります。
石言葉
ラピスラズリの石言葉は「健康」「愛和」「清浄」です。
印象的なブルーのラピスラズリには、心身や空間を清める効果があるようにも感じますね。
お手入れで注意すること
ラピスラズリはモース硬度が5 ‐ 5.5と低めであるため、ジュエリーとして着用する場合は特に衝撃を与えないように気をつけましょう。
また、高熱、高圧、酸、アルカリなどに弱いといわれますので、超音波クリーナーやスチームクリーナーなどは使わないようにしてください。
着用後は汗や皮脂汚れを柔らかい布で優しく拭き、他の宝石とぶつからないように保管しましょう。
ラピスラズリは、表面にざらつきが見られるものが多いため、化学薬品などが染み込んでしまう恐れが考えられます。
アルコール消毒液を使う際はかからないようリングなどは外した方が安心です。
タンザナイト
タンザナイトゾイサイトの一種で、ブルーのゾイサイトのことを指します。
モース硬度は6 – 7です。
角度によって色が変わって見える多色性が強いことでも知られています。
角度を変えるとパープルに見えたり、濃いブルーに見えたりし楽しいですよ。
タンザナイトの名前は発見地であるタンザニアの夕暮れや夜の色をイメージし、ティファニー社によって名付けられたといわれています。
タンザナイトの和名は特にありませんが、ゾイサイトの和名は灰簾石(かいれんせき)といいます。
産地
タンザナイトの産地はタンザニアのメレラニ鉱山です。
アフリカ大陸を代表する美しい山、キリマンジャロ周辺で産出されています。
色
タンザナイトの色は、ブルーからバイオレットまでの範囲にあります。
バイオレットが強いものより、ブルーが強いものほど評価が高くなる傾向にあります。
石言葉
今回参考にした書籍においては、タンザナイトの石言葉は確認できませんでした。
タンザナイトは1967年に発見された、比較的新しい宝石ですので、まだ固定された石言葉がないのかもしれませんね。
お手入れで注意すること
タンザナイトは高温や急激な温度変化に晒されると、割れたり摩耗しやすくなってしまいます。
塩酸やフ素にも弱いので触れないように注意しましょう。
着用後は柔らかい布で拭いてからしまうと良いです。
汚れが目立つ時はぬるめの石鹸水で優しく洗い、水気をきちんと拭き取ってからしまうようにして下さい。
衝撃にも弱いので、他の宝石とぶつからないように保管しましょう。
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ジルコン
ジルコンは約44億年前に生成されたと考えられるものが見つかったこともあり、地球上で最も古い鉱物と考えられている宝石です。
キュービックジルコニアと混同して人造石と勘違いされることも多いようですが、紛れもない正真正銘の天然鉱物です。
光が当たると、ダイヤモンドに似た美しい煌めきを放つことも魅力の一つです。
カラーバリエーションが豊富なため、好きな色合いのものを探したり、色別に集めたりすることもできます。
和名は風信子石(ひやしんすせき)。モース硬度は6.5-7.5です。
産地
ジルコンの産地は、ミャンマー、スリランカ、タンザニア、カンボジア、タイ、オーストラリアなどです。
サファイア鉱床の近くで見つかることが多いのだそうですよ。
人気の高いブルージルコンは、主に褐色系のジルコンに加熱処理を施すことによって発色するといわれ、カンボジアのラタナキリ州から産するものが有名です。
色
ジルコンは色彩豊かです。
カラーレスのジルコンは輝きがダイヤモンドに似ていることからかつてダイヤモンドの代用品として使われていたこともあるそうです。
他に、ブルー、イエロー、グリーン、レッド、オレンジ、ピンク、ブラウンなどが見られます。
最も人気が高いのはブルー、希少性が高いのはレッドです。
石言葉
ジルコンの石言葉は「愛の勝利」「克服」「平穏」です。
「愛の勝利」や「克服」など何かに打ち勝つという印象が強いのでしょうか。
お手入れで注意すること
ジルコンは、モース硬度は6.5-7.5と特別低いということはありませんが、摩耗しやすいといわれるため、ジュエリーとして身につける場合は、注意が必要です。
強くぶつけたり硬い床に落としたりすると傷がついたり、欠けたりする恐れがありますので気をつけましょう。
加熱処理を施したジルコンの一部に直射日光によって色が元に戻ってしまうものがあると聞きます。
保管の際は念のため、宝石箱に入れるなどして、直接光が当たらないようにした方が良いかもしれません。
また、熱によって色が変わってしまうこともあるとのこと。ドライヤーを使う時などに直接熱が当たらないようにしてくださいね。
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最後に
12カ月の誕生石についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
誕生石に選ばれている宝石は古くから愛され続けてきたものも多く、それぞれに歴史があります。
歴史や特徴を知ると今までと少し印象が変わることもあるかもしれません。
ご自身やご家族、大切な人たちの誕生石を知ることで宝石に興味をもつ方が増えたら嬉しく思います。
カラッツ編集部 監修
<この記事の主な参考書籍・参考サイト>
◆『価値がわかる宝石図鑑』
著者:諏訪恭一/発行:ナツメ社
◆『ネイチャーガイド・シリーズ 宝石』
著者:ロナルド・ルイス・ボネウィッツ 訳:伊藤伸子/発行:科学同人
◆『アヒマディ博士の宝石学』
著者:阿衣アヒマディ/発行:アーク出版発行
◆『宝石ことば』
著者:山中茉莉/発行:八坂書房
◆『天然石・ジュエリー事典』
監修:中央宝石研究所/発行:池田書店 ほか
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◆https://www.gia.edu/