鮮やかで華やかな色味の宝石に比べ大人しい印象があるブラウン系の宝石たち。
しかしブラウン系の落ち着いた色味の中から生まれる輝きは華やかさとは異なる独特の魅力がある気がします。
ダイヤモンドやトパーズなど有名石の中にもあるブラウン系宝石。
そんな個性あるブラウン系の宝石たちについてご紹介していきたいと思います!
目次
ブラウン系の宝石について
画像:アキシナイト
色として、決して派手ではないブラウン系の宝石。
少し大人っぽく落ち着いた印象があります。
肌なじみが良い色合いのため、どんな装いにも自然と馴染んでくれることも多いのではないでしょうか。
ルビーやエメラルドなど華やかな色の宝石に比べ、知名度が高くないものも多いですが、ブラウン系宝石ならではの独特の美しさもあります。
それでは厳選した10石について、順番にご紹介していきましょう。
1.ブラウンダイヤモンド
古くから世界中で愛され続けるダイヤモンド。
カラーレスのものが最も一般的ですが、実は様々な色を呈します。
カラーレス以外のものはファンシーカラーダイヤモンドと呼ばれ、ブラウンダイヤモンドもその一つ。
実はダイヤモンドは全般的にイエロー味やブラウン味を帯びているものが多いといいます。
カラーレスのダイヤモンドの基準では、黄みがかっていたり、褐色がかっているとカラーの評価が下がりますが、はっきりと色味が分かるほど強くなると逆にファンシーカラーダイヤモンドとして、価値が上がってきます。
キラキラとダイヤモンド特有の輝きを放ちながらも、大人っぽい落ち着いた雰囲気を醸し出すブラウンダイヤモンド。
カラーレスのダイヤモンドとはまた違った魅力のある宝石です。
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ファンシーカラーダイヤモンドについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
2.スモーキークォーツ
名前のとおり、煙のようにグレーもしくは褐色味を帯びたブラウン系のクォーツです。
放射線を浴びることで発色すると考えられています。
スモーキークォーツは古くからジュエリーや装飾品に多く加工され、世界中で愛されてきた宝石です。
スコットランドでは民族衣装に使う装飾品にあしらわれることも多いそうです。
スモーキークォーツは、一般的に照射処理が施されているといわれています。
スモーキークォーツによく似た色合いのクォーツにカンゴームとモリオンがあります。
カンゴームはスコットランドのカンゴーム山脈で発見されたことからその名がついたといわれています。
スモーキークォーツ、カンゴーム、モリオンの違いは色味と光にかざした時に光を通すかどうかなどで判断されるといいます。
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スモーキークォーツについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
3.アンダリュサイト
強い多色性が魅力的なアンダリュサイト。
アンダリュサイトという名前は、スペインのアンダルシア地方で発見されたことから名付けられたといわれています。
アンダリュサイトの一番の特徴である多色性は、見る角度により色が変わって見えるという性質です。
これは多くの宝石がもつ特徴ですが、宝石によって強弱があり、アンダリュサイトは強い多色性をもつ代表的な宝石です。
多色性が美しく見えるよう考慮してカット加工されることも多いそうですよ。
宝石品質のものの産出量が少ないため、レアストーンの一つとしてコレクターの間で人気があります。
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アンダリュサイトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
4.ブラウンジルコン
ジルコンは、ブルーをはじめ、レッド、イエロー、グリーンなどさまざまな色をもちます。
そして、ブラウンを呈するジルコンもあります。
ジルコンはキュービックジルコニアと名前が似ていることから混同されがちですが、れっきとした天然石。
地球で最初に形成された鉱物ではないかといわれ、古くから宝飾品に使われてきました。
ジルコンは、分散率が高いことから、強い分散光(ファイア)を放ちます。
モース硬度は6から7.5ですが、摩耗しやすいという特徴からジュエリーとして身に付ける時は注意が必要です。
一見地味な印象をもつブラウンジルコンですが、ジルコン特有の強い光と照りによって強い存在感を放ちます。
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ジルコンについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
5.ブラウントパーズ
トパーズといえばイエローやブルーを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実は様々な色があります。
トパーズには大きく2種類あり、フッ素を含むFタイプと水酸基を含むOHタイプに分かれます。
OHタイプのものはインペリアルトパーズと呼ばれ、Fタイプのものに比べ価値高く扱われます。
ブラウン系のトパーズはFタイプ、OHタイプ両方に存在しますが、インペリアルトパーズ(OHタイプ)の中でシェリーカラーと呼ばれるオレンジとブラウンが混ざったような色合いをもつものがあります。
シェリー酒の色に似ていることから、シェリーカラーと呼ばれ、何ともいえない優しい色合いに人気も価値も高い種類です。
他にも濃いブラウンからイエローやオレンジに近い色合いまで色幅があり、色によって雰囲気も変わるため色々集めても楽しい宝石ではないかと思います♪
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トパーズについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
6.スフェーン
光の中でギラギラと輝く姿が印象的なスフェーン。
グリーンやイエロー系の色合いをもつものが多いですが、ブラウン系のスフェーンもあります。
光の分散率がダイヤモンドより高いため、強い分散光(ファイア)を放ちます。
また、スフェーンは多色性も強いため角度を変えると色が異なって見えるという特徴もあります。
光の中でファイアと多色性を同時に楽しめるのもスフェーンの魅力の一つ。
コレクターの中で人気が高いのも分かる気がしますね☆
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スフェーンについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
7.ドラバイトトルマリン
カラーバリエーション豊富で有名なトルマリン。
ない色はないのではないかといわれています。
実はトルマリンとは一つの鉱物を指す名前ではなく、いわばグループ名、多くの種類が存在します。
その中の一つがドラバイトトルマリン。多くが褐色~ブラウン系の色合いをもちます。
この名前は、スロベニアのドラーバ川で発見されたことから名付けられたといわれています。
マグネシウムを主成分とし、和名は苦土電気石といいます。
ドラバイトトルマリンは強い多色性を持ち、見る角度によって色が変わるのが特徴の1つです。
ただシンプルにブラウンというわけではなく、色の変化があるというところが宝石好きにとってはたまらないですね。
トルマリンについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
8.アキシナイト
飴色のような照りのあるブラウンが美しいアキシナイト。
アキシナイトという名前は斧の形を持つ石という意味のAxestoneからきているといわれています。
原石が刃のように鋭く、斧のような形になっておりとてもユニークな印象をもつ宝石です。
モース硬度が6.5~7と低い方ではないですが、ある特定方向からの衝撃に弱い劈開性をもつことからジュエリーとして楽しむ場合は特に取り扱いに注意が必要です。
アキシナイトにも強い多色性があり、角度を変えるとピンクやブラウンレッドの色合いを楽しめるものもあります。
レアストーンのため流通量は多い方ではありませんが、もし見かけることがあれば、多色性の美しさや原石の形を楽しんで頂きたい宝石です。
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アキシナイトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
9.シンハライト
比較的明るめのブラウンが印象的なシンハライト。
シンハライトという名前は、スリランカの石という意味でサンスクリット語のShinhala(シンハラ)から由来して名付けられたといわれています。
流通量が少ないことからレアストーンとして扱われます。
実はこのシンハライト、ブラウンのペリドットと思われていた時代があったそうです。
しかし科学的数値がペリドットとは一致しないことに疑問を感じ結晶構造の分析をした結果、別の鉱物と判明したといわれています。
モース硬度6.5と低い方ではありませんが、流通量の少なさからジュエリー加工されているものを市場で見かけることは少ないかもしれません。
お気に入りのルースを見つけてオーダーメイドで作ったら、オリジナル感あふれる逸品ができるかもしれませんね!
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シンハライトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
10.ファイアアゲート
ファイアアゲート(ファイアーアゲート)は、アゲートの一種で、虹色のイリデッセンスを放つ、まるで異次元から出てきたような神秘的な魅力をもった宝石です。
表面が凸凹しているものも多く、独特の外観をもちます。
ファイアアゲートのイリデッセンス効果は、リモナイト(褐鉄鉱)の板状結晶がインクルージョンとして含まれることにより、シリカとリモナイトの層が交互に現れることから引き起こされると考えられているそうです。
光を当てると何ともSFチックな印象を受ける宝石です。
まるで活動中のマグマのような輝きをもつものも多く、生命力やパワーが感じさせられとても迫力があります。
モース硬度7で劈開性もないため、比較的取り扱いやすい宝石です。
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番外編:デンドリティッククォーツとガーデンクォーツ
番外編としてご紹介するのは、デンドリティッククォーツとガーデンクォーツです。
デンドリティッククォーツもガーデンクォーツもその名の通りクォーツの一種です。
外側はどちらも透明度のあるカラーレスやホワイト、イエロー系のクォーツであることが多いのですが、中に含まれるインクルージョンが異なることから名前が異なります。
そしてどちらもブラウン系のインクルージョンが含むことが多いため番外編としてご紹介したいと思います。
デンドリティッククォーツ
石の中に森林の風景が描かれているような芸術的な印象があるデンドリティッククォーツ。
枝状のインクルージョンが入った鉱物をデンドライトと呼ぶことからデンドリティッククォーツと名付けられたといいます。
実際に木や枝が入り込んでいるわけではなく、金属鉱物のコロイド粒子をインクルージョンとして含むとまるで木の枝のような模様ができるそうで、一つ一つ異なる模様が描かれています。
中には自然に形成されたとは思い難い程芸術的なものやユニークな見た目をもつものあって、並べて見ているだけでも飽きない面白さがあります♪
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デンドリティッククォーツについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
ガーデンクォーツ
名前からも想像できるとおり、庭園が描かれているように見えるクォーツです。
庭園にも見えたり海草にも見えたり、デンドリティックも同様ですが、一つとして同じ模様がないことも魅力の一つです。
中に含まれるインクルージョンはクローライトなどが多いといわれています。
まさに自然が作り出した芸術作品。人工的に作られた訳ではないと考えると、本当に驚かされますよね。
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最後に
いかがでしたでしょうか。
ブラウン系の宝石の美しさや魅力がお分かりいだたけたでしょうか。
決して派手ではないブラウン系の宝石ですが、ファイアや多色性などが加わるとまた異なる魅力を発し素敵だなと思いました。
ブラウン系の宝石は他にも、レインボーガーネット、マリガーネット、エピドートなど色々あります。
日本人のお肌の色に馴染みやすいブラウン系の宝石はさり気なく身に付けることがしやすいと思います。
今後良かったら注目してみて下さいね♪
カラッツ編集部 監修