見る角度によってさまざまな色を見せてくれ、多色性の王様といわれるアンダリュサイト。
採石されることが非常に稀なため、日本ではまだ一般的には知られていない宝石かもしれませんね。
しかし多色性からなる、色の変化のめまぐるしさが「アンダルサイト ダンス」と呼ばれるほど、色の変化が美しい宝石です。
今回はそんな、アンダリュサイトの特徴や多色性についてお話ししたいと思います!
アンダリュサイトの特徴

和名を紅柱石(こうちゅうせき)といい、アンダルサイトとも呼ばれます。
アンダリュサイト(またはアンダルサイト)の名前は、スペインのアンダルシア地方で発見されたことに由来しています。
採石されることが非常に稀であると前述しましたが、実は鉱物としての産出量はさほど少なくありません。
しかし、もともと内包物が多いことから、宝石質のアンダリュサイトとなると極端に少なくなり、希少石として扱われているという現状です。
そのため流通量も少なく、日本ではまだまだ一般的には知られていないのですが、近年のレアストーン人気によりじわじわと注目を集め、人気が出始めている宝石の一つです。
色
ブラウン、グリーン、レッド、ホワイト、グレーなどがありますが、多色性によりみる角度によって色の変化が楽しめます。
例えばブラウン系のアンダリュサイトの場合、ブラウンからイエローに近いブラウン、または明るいグリーンなど、明確に変化します。
どの色であっても、コロコロと変化する多色性が魅力的です。
産出地
スペイン、ブラジル、モザンビーク、スリランカ、ロシア、オーストラリア、アフリカなど。
アンダリュサイトの多色性

アンダリュサイトの一番の魅力は、多色性です。
“見る角度を変えると、違った色に見える現象”を多色性と言いますが、アンダリュサイトの多色性は非常に顕著で、全く違った色に変化するといっても過言ではありません。
コロコロと色が変化し、まるでダンスをしているように見えることから「アンダルサイトダンス」といわれるほどです。
しかし実はこの顕著な多色性は、高品質なアンダリュサイトであることに加え、高度なカット技術がなければ完成しないといわれています。
というのは、多色性のある宝石で有名なものというと、タンザナイトやアイオライトなどが挙がりますが、これらの宝石とアンダリュサイトとは研磨方法が少し異なるそうなのです。
アンダリュサイト以外の多色性がみられる宝石の場合、ほとんどがその石の「人気の色合いが美しく見えるよう研磨する」のが主流といわれています。
それに対しアンダリュサイトは、どの色も美しいので決まった色を美しくということはなく、むしろ「多色性が美しく見えるように研磨する」ことに注力されるそうです。
ですから角度を変えると何となく違う色が楽しめるのではなく、レッドからグリーン、ブラウンからライトグリーンへといった、明確で顕著な多色性が楽しめるというわけなんですね。
最後に

アンダリュサイトは多色性が非常に強い石で肉眼でもはっきりと楽しめる数少ない宝石です。
高品質なものは産出量が少なく希少石として扱われていますが、じわじわと人気を集め始めている宝石です。
今ならまだ高品質なアンダリュサイトが手に入りやすい時期といえるかもしれません…!
良かったら注目してみて下さいね☆
カラッツ編集部 監修