「クリノヒューマイト」と聞いて、すぐにどんな宝石か分かる方は業界の方、もしくは宝石やレアストーン好きな方だとお見受けします。
クリノヒューマイトはまだそれほどに知名度が高くない宝石です。
その理由は、宝石として認知されたのが1980年代の終わり頃と比較的新しい宝石であることと、宝石品質といわれるような質の高いものが産出されにくい、レアストーンであることからと考えられます。
今回は、そんなクリノヒューマイトの特徴と魅力についてお話ししたいと思います!
クリノヒューマイトの特徴

クリノヒューマイトは1876年にフランスの科学者によって発見されましたが、その時には宝石品質といわれるような質の高いものは産出されず、その後1980年代の終わり頃に品質の良いものが見つかり、注目され始めた比較的新しい宝石です。
ゴールデンオレンジカラーが美しく、中でもファセットカットに研磨された透明度の高いものとなるとその美しさは格別です。
インクルージョンが入りやすい性質の為、透明度の高いものは少ないといわれています。
和名を斜ヒューム石といい、モース硬度は6。
新しい宝石であることから文献への記載も少なく、まだまだ資料の少ない宝石ともいえます。
色
オレンジ、イエロー、レッドなど
黄金がかったオレンジ色の「ゴールデンオレンジカラー」が特に人気です。
産地
タジキスタン、タンザニア、ロシア、ミャンマー、中国など
品質の良いのものが産出されるのはタジキスタンが多いとされていますが、近年中国や他の産出地でも良質なものが見つかりつつあるといわれています。
クリノヒューマイトの価値基準
色石の場合、全般的にまずは色が濃くて、透明度が高いものが価値高く評価されます。
その上でインクルージョンの大きさや数、宝石自体の大きさなどの全体を見て価値が決められるといわれています。
ただし、クリノヒューマイトの場合、前述の通り、どうしてもインクルージョンが入ってしまう性質があるため、「インクルージョンがあるから価値がない」と端的に判断されることは少ないです。
クリノヒューマイトの価格
では実際に大体どれくらいの価格で売っているのかをカラッツSTOREのクリノヒューマイトを例にご紹介しましょう。
カラッツSTOREでは、過去も含め販売したクリノヒューマイトのガイ(1ctあたりのお値段)は大体10,000円~80,000円位でした。カラットが小さめでも比較的お値段が高いものが多いようです。
具体的に紹介すると、例えば
こちらの0.997ctルースは¥12,800(税込)です。栗のような形とオレンジカラーが可愛いですね。
そして、こちらの色味の濃い2.680ctルースは¥98,000(税込)で過去に販売されていました。
※いずれも現在は販売終了しております。
最後に

数あるレアストーンの中でも、比較的新しい宝石であるクリノヒューマイト。
市場に出回ることが少なく、知名度もそれほど高くないレアストーンではありますが、まだ新しい宝石なのでこれから新たな産出地が発見される可能性もなきにしもあらずといわれているようです。
もしこの先良質のクリノヒューマイトが多く発見され市場へ出回る・・なんてことがあったら素敵ですね!
カラッツ編集部 監修