ズルタナイトってどんな宝石?人工石が多い理由とは?天然石との見分け方ってあるの?

アースカラーが美しい、落ち着いたグリーンの宝石、ズルタナイト。

この宝石はアレキサンドライトのように、太陽の光の下では明るめの落ち着いたグリーンカラーを発色しますが、白熱灯やろうそくの光を当てると、パープルがかったピンクへカラーチェンジします。

非常に希少で、高級、そして世界でただ一つ、トルコのアナトリア山脈でしか発見されないズルタナイトがあしらわれたジュエリーは、高級ジュエリーとして扱われています。

今回は、そんなズルタナイトの魅力と共に、人工石が多い理由なども絡めてお話ししたいと思います!

ズルタナイトの特徴

鉱物名、宝石名共にディアスポールで、ギリシャ語で「散乱する」という意味の「ディアスポラ( diaspora )」から由来しています。

ジアスポル」「ダイアスポライト」「ダイアスポア」と呼ばれることもあります。

ズルタナイトの特徴を簡単にいうと、「耐久性がある」、「カラーチェンジ効果がある」と続き、何よりも「一か所でしか産出されない希少石」との意見が上がることでしょう。

前述した通り、カラーチェンジ効果がみられるズルタナイトは、アレキサンドライトと同様に希少石で、コレクターの中でも一目置かれた高級宝石として扱われています。

しかし、その希少性はただ「産出量が少ない」という理由だけではありません。

ズルタナイトは、正式な宝石名ではなく、一部の企業が商業用に付けたコマーシャルネームなのですが、ズルタナイトと名付けられるには、良質な宝石質であることと、最高のカットが施されていることが条件です。

ズルタナイトの大きな特徴の一つ、カラーチェンジが美しく際立つようにするには、一定の方向付けが必要で、熟練した職人であっても技量が試されるほど、美しいカットを施すのは難しい宝石なのです。

その上、研磨されるまでに結晶の98%が失われてしまうので、非常に歩留まりが低くく、それがズルタナイトの希少性をより高めてしまっているとも言えるでしょう。

ズルタナイトの産出地


産出地は世界中でただ一つ、トルコのアナトリア山脈です。

タンザナイトと同じように一か所だけでしか産出されないことから、美しい宝石質のものは大変希少となっています。

ズルタナイトの色

ダイアスポア

落ち着いたアースカラーが特徴的。

太陽の光の下では「カーキグリーン」やグレーがかったグリーンの「セージグリーン」。

白熱灯やろうそくの光の下では「コニャックピンク」や「ピンキッシュシャンパン」、「生姜色」など様々な色を見せてくれます。

ズルタナイトの色の面白いところは、グリーンからピンク系へのカラーチェンジだけではありません。

普段見せてくれる色が生姜色で、光源を変えるとコニャックピンクになるものや、ブラウン系がローズピンクに変わるものなど、本当に多種多様です。

画像は天然のズルタナイトのカラーチェンジ写真です。

ブラウンカラーからピンクカラーへのカラーチェンジが、まろやかで上品ですね。

カラーチェンジ効果

ズルタナイトは蛍光灯、白熱灯、紫外線や太陽光と光源の違いで、それぞれの色の変化が楽しめます。

どのように変化するかは前述しましたが、ズルタナイトのカラーチェンジのもう一つの特徴は、淡く優しげなグリーンであっても、明確なカラーチェンジを楽しめるものがあるということです。

カラーチェンジ効果を楽しめるズルタナイトをお求めの場合は、実際に光を当てて好みのカラーチェンジが確認できる固体を選ぶのもいいですね♪

キャッツアイ効果

ズルタナイトはカラーチェンジ効果の他に、猫の目のように光の筋が浮かぶ、キャッツアイ効果(シャトヤンシー)を見せてくれるものもあります。

グリーンの状態でもカラーチェンジ効果後の赤みを帯びた色でも、確認できる一条の光の筋は、オレンジからレッドカラーで、とても魅力的です。

ズルタナイトには人工石が多いといわれる理由

実は天然のズルタナイトは殆ど出回っておらず、現在流通しているズルタナイトはほぼ人工石であるといわれています。

一番の理由は、産出地が限られていて天然のズルタナイトの産出量が少ないこと。

そしてもう一つは、研磨する際に結晶の殆どを失ってしまい、コストがかかりすぎてしまうことです。

ズルタナイトは一般的な知名度は高いとは言えませんが、愛好家の中では人気の高いレアストーンです。

その上、価格が付きやすい条件が揃っていることから、多くの人工石が作られ、天然のズルタナイトを上回るほどに出回っています。

どんなに無駄となってしまう部分が多くて、歩留まりが低くても、人工石であれば作り放題ですから、ある意味需要を人工石で補っているとも言えるかもしれません。

天然石と人工石の見分け方

5カラット以上の天然のズルタナイトほぼ幻であるといわれています。

そして、人工石ほど蛍光灯、白熱灯、紫外線や太陽光で、3種類の色が確認できるはっきりとした、カラーチェンジ効果が表れる傾向にあります。

5カラット以上ではっきりとしたカラーチェンジ効果が確認できるものは、値段にもよりますがまず人工石を疑ったほうがいいかもしれません。

最後に

緑色の宝石たち
落ち着いた色合いから愛らしい色合いまで、幅広い色を見せてくれる、ズルタナイト

天然のズルタナイトを手にしようとすると非常に高額な上に、恐らくすぐには見つからないほど希少なのですが、人工石のズルタナイトもズルタナイトの独特な特徴をそのまま受け継いでいます。

まずは手にしやすい人工石のズルタナイトで、その魅力を堪能するのもいいかもしれません。

玄人好みの宝石ではありますが、その多彩な色とカラーチェンジの美しさを目にすると、きっと魅了されてしまいますよ!

カラッツ編集部 監修

ABOUT US

毎日200個以上の宝石に触れる仕事に就いています。タンザナイト、ベニトアイト、パパラチアサファイアなど多色性のある宝石が好み。宝石のことをあまり知らない方にも、分かりやすい記事作りを心掛けます。