アンドラダイトガーネットはダイヤより輝く!?特徴や種類、それぞれの魅力について

アンドラダイトガーネット ルース

アンドラダイトガーネットをご存知でしょうか。

ガーネットの一種で、和名は「灰鉄(かいてつ)ザクロ石」。

和名を見てもわかるように、鉄を多く含んだガーネットで、以前は黒いザクロ石とも呼ばれていたそう。

アンドラダイトガーネット色の幅が大きくて、色によって異なる名前で呼ばれます。

中には見た目も他と随分異なり、同じ仲間なの!?ってビックリしてしまうものもあるのですよ。

最も知名度が高いのは、グリーンに輝くデマントイドガーネットでしょうか。

ダイヤモンドよりも分散率が高いことから、カットによってはキラキラのきらめきを楽しむことができるのも嬉しいポイント。

そんなアンドラダイトガーネットの世界をご紹介しましょう。

ガーネットとは?

ガーネット ルース

まずは簡単にガーネットについて、お話しましょう。よくご存じという方は飛ばしちゃってくださいね

ガーネットは一つの宝石名ではなく、宝石のグループ名です。

昔はザクロ色の赤い宝石だとばかり思っていましたが、あらゆる色があるということを知った時はとてもビックリしました。

ガーネットグループは実に多種多様

細かく分けると20種類以上あるそうですが、大きく二つの種類に分けることができます。

レッドやオレンジ色系が多いアルミニウム系ガーネットと、グリーンやイエロー、褐色系が多いカルシウム系ガーネットです。

アンドラダイトガーネットは、カルシウム系ガーネットに分類されています。

▶ガーネットについて詳しく知りたい方はコチラの記事も参考に

アンドラダイトガーネットとは?

アンドラダイトガーネット ルース

では、カルシウム系ガーネットであるアンドラダイトガーネットにはどのような特徴があるのでしょうか。

基本情報から詳しく見ていきましょう。

鉱物としての基本情報

アンドラダイトガーネットの、鉱物としての情報は次の通りです。

英名Andradite
和名灰鉄柘榴石
分類珪酸塩鉱物
結晶系等軸晶系
化学組成Ca3Fe2(Sio4)3
モース硬度6.5 – 7
比重3.8
屈折率1.85-1.89
光沢ガラス光沢

特徴

冒頭でも少し触れましたが、アンドラダイトガーネットの特徴の一つは屈折率と光の分散率の高さにあります。

いずれもガーネットグループの中で一番高い数値を誇ります。

しかも分散率の0.057は、ダイヤモンドの0.044よりも強いのですよ。

カットによっては、強いファイアを見せてくれるでしょう。

産地

アンドラダイトガーネットの産地は、世界各地にあります。

ヨーロッパでは、ロシア、イタリア、スイス、イギリス、ルーマニア、など。

南北アメリカ大陸では、アメリカ、カナダ、メキシコで採れます。

アフリカ大陸ではケニアやコンゴ、ナミビア、マダガスカルなど。

アジアでは、パキスタン、韓国、そして日本でも採掘されているのです。

日本が有名な産地の一つとなっている種類もありますので、そちらについては後ほど詳しくご説明しますね!

アンドラダイトガーネットの原石の形

アンドラダイトガーネット 原石
アンドラダイトガーネットの結晶は、菱形12面体や変菱24面体の形をしています。

鉄が豊富に含まれるスカルン中蛇紋岩の中に生成することも多いといわれています。

変成作用を受けた石灰岩の中やある種の火成岩の中でグロッシュラーガーネットと一緒に産出されることもあるようですよ。

グロッシュラーガーネットはアンドラダイトと同じカルシウム系ガーネットの一種です。ツァボライトが有名ですよね。

グロッシュラーとアンドラダイトは固溶しやすいそうで、2つの固溶体であるマリガーネットもイエロー系の色合いが美しく人気の宝石です。

デマントイドガーネットの採掘方法について

アンドラダイトには様々な種類があるのですが、その中のひとつ、グリーンが美しいデマントイドガーネットの原石をどのように採掘するのか、少しお話しましょう。

デマントイドは、変成岩のひとつである蛇紋岩や、スカルンと呼ばれる石灰岩や苦灰岩の中から見つかるといわれます。

蛇紋岩からは濃いグリーンスカルンからは薄いグリーンのデマントイドが生成されることが多いそうです。

採掘方法は場所によって異なり、ナミビアではその地帯を爆破して切り崩してから重機などを使って行っているのに対し、風化したスカルン帯から見つかる事が多いマダガスカルでは、手作業を中心に採掘されていると聞きます。

同じ鉱物なのに、生成される場所の特徴や採掘方法が異なるのは何だか興味深い話です。

宝石の原石を自分で採ったらどんなにうれしいだろう・・・夢は広がるばかりです(笑)

アンドラダイトガーネットの名前の意味

アンドラダイトガーネットとは、どのような意味なのでしょうか。

アンドラダイトという名前は、それを発見したブラジルの博物学者アンドラダさんの名前に由来するといわれています。

新しく発見された鉱物に自分の名前がつくなんて、宝石好きとしては本当に羨ましい人生だなーと思ってしまいます。

冒頭でお話したとおり、アンドラダイトガーネット和名は「灰鉄(かいてつ)ザクロ石」で、灰鉄とはカルシウムと鉄のことなのだとか。

ザクロ石とはガーネットのこと。赤いガーネットの結晶がザクロの実にそっくりなことから名付けられました。

鉱物の名前には、発見者の名前、成分、見た目の様子など、様々な情報が込められているので、由来を知るのは面白いですね。

アンドラダイトガーネットの色と種類


アンドラダイトガーネットは、色によって種類が分かれ、違う名前がついています。

イエローのアンドラダイトはトパゾライトで、ブラックメラナイト

ダイヤモンドが語源のグリーンのデマントイド虹色の輝きをもつレインボーガーネットなど。

ではそれぞれの特徴について解説しましょう。

トパゾライト

トパゾライト 原石

トパゾライトは、トパーズのように黄色いことから名付けられたといわれています。

イエローの煌めきが美しい種類です。

トパゾライトの色の幅は、グリーンがかったイエローから黄褐色まであるようです。

ブリリアントカットが施されたらきっと、イエローダイヤモンドに似た輝きを見せてくれることでしょう。

メラナイト

メラナイト 原石

ブラックのアンドラダイトガーネットを、メラナイトと呼びます。

多くは真っ黒で不透明なのですが、力強く反射するので独特の煌めきを放つといいます。

チタンが入ることで黒くなるのだとか。

何と、めったにないことだそうですが、透明のメラナイトが産出することもあるそうですよ。

どんなに美しいでしょうか。見てみたいものですね!

デマントイド

デマントイド ルース

デマントイドは、希少性が高く、アンドラダイトガーネットの中で最も人気、知名度ともに高い種類です。

デマントイドとはオランダ語でダイヤモンドという意味。

ロシアのウラル山脈で発見され、グリーンダイヤモンドに似た輝きをもつことからそう名付けられたといわれています。

グリーンからイエローグリーンの瑞々しい色味、強いファイアデマントイドの特別な煌めきを作り上げています。

ロシアの王族や貴族からも広く愛されていたといいます。

デマントイド ホーステールインクルージョン リング

ロシア産のデマントイドには、ホーステールインクルージョンという独特の内包物が見られるものが多いといわれています。

石綿の繊維が放射状に広がっている様がホーステール(馬の尻尾)のように見えることから、そう呼ばれているのです。

インクルージョンは好まれない宝石が多い中、デマントイドガーネットにおけるホーステールインクルージョンは形状や位置などによって高額になるという珍しさがあります。

今では、ヨーロッパやアフリカなどでも産出されるようになりましたが、全体的に産出量が減り希少性が高まっているという話もあるようです。

レインボーガーネット

レインボーガーネット ルース

七色に輝くレインボーガーネット

実は日本産が有名ということをご存知でしょうか。

レインボーガーネットは、2004年頃に奈良県天川村で発見されたといわれています。

現在残念ながら日本のレインボーガーネットは採掘が禁止されています。

アメリカメキシコでも見つかっていますが、その鉱山もすでに閉山されているとか。

レインボーガーネット ルース

レインボーガーネットの不思議な虹色の輝きは「イリデッセンス」という光学効果によるものです。

イリデッセントアンドラダイトガーネット」と呼ばれることもあるそうですよ。

光が当たることによって様々な色が浮き出てくるなんて、本当に不思議。

先ほど紹介したデマントイドや、他のアンドラダイトガーネットの仲間たちとは、見た目がずいぶん違いますよね。

改めてガーネットは本当に奥深いなぁ、と感じました。

価値が高いのはどの種類?

アンドラダイトガーネットの4種類をご紹介しました。

トパゾライト、メラナイト、デマントイド、レインボーガーネット、それぞれ特徴があってバラエティ豊かでしたね。

ではこの中で最も価値が高いのは一体どの種類なのでしょうか。

 

詳しい方はきっと簡単にお分かりになりましたよね。

答えは・・・そう、デマントイドガーネットです!

特に、ホーステールインクルージョンが形よく入っているデマントイドには高い価値が付けられます。

最後に

アンドラダイトガーネット ルース
アンドラダイトガーネットについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

色の異なる4つの種類がありましたね。

トパーズ色に輝くトパゾライト、漆黒の魅力あふれるメラナイト、王族にも愛されたデマントイド、虹色に光る不思議なレインボーガーネット

同じ種類なの?とビックリするほど個性豊かなアンドラダイトガーネットの変種たち。

ガーネットの世界にハマり、色々集めたくなる気持ちがとっても理解できる気がします。色々並べて比べてみたら本当に楽しそうですね☆

カラッツ編集部 監修