肌の色や背景にサラッと馴染んでくれるカラーレスやホワイトの宝石たち。
レッドやブルーのように「色」としての主張は強くありませんが、洗練されたような上品な印象をもっている気がします。
特にダイヤモンドやパール(真珠)などはフォーマルな場で使われることも多く、華やかな装いにもシックな装いにも馴染んでくれる万能宝石ともいえますね!
それでは、さりげなく存在感を醸し出してくれるカラーレスおよびホワイト系の宝石の中から厳選した10個について色々ご紹介していきたいと思います!
目次
カラーレス・ホワイト系の宝石について
画像はダイヤモンド
カラーレスの宝石の代表と言えば、ダイヤモンドかと思いますが、その他にも魅力的な宝石は沢山あります。
鉱物によっては、発色要因となる微量元素が含まれやすいことから、全く色のないカラーレスの宝石は希少性が高くなるものもあります。
色の主張がない分、地味に写りやすいですが、デザインによって表情が大きく変わることもカラーレス宝石の魅力。
また透明度の高いものには洗練された美しさがあるため、清潔感や知的さをアピールしたい時にはカラーレスの宝石があしらわれたジュエリーはオススメです。
ホワイト系の宝石も同様で、特に真珠(パール)などはデザインによっては冠婚葬祭、どんな時も身につけられるので大人になったら一つは持っていたい宝石です。
シーズンや年齢にも左右されにくいため、長く身に着けられるデザインのものも選びやすいですよね。
それではそれぞれについて具体的にご紹介していきましょう。
1.ダイヤモンド
まず最初にご紹介したいのはカラーレス宝石の代表ともいえる、ダイヤモンドです。
ダイヤモンドは、恐らく宝石の中で最も知名度が高く多くの人が憧れる宝石の一つではないかと思います。
ギラギラと強く輝き続けるダイヤモンドにはどこか特別な魅力があり、時代を超えて世界中で愛されてきました。
一般的に知られているのはカラーレスのものですが、実は多くの色を呈し、色によっては希少性の高さから有名オークションで何十億円といった価格で取引されるダイヤモンド。
婚約指輪や結婚指輪に配されることも多く、格別な宝石という印象が根強くある気がします。
ダイヤモンドは美しいだけでなく、その硬い性質から削るための工具や電化製品の一部など工業目的で利用されることもあります。
ダイヤモンドの原石も磨かなければただの石。
と言われるように、原石の状態ではあのギラギラとした輝きはなく、磨かれて初めて美しさが現れてきます。
ダイヤモンドの代表的なカットであるラウンドブリリアントカットはダイヤモンドを最も美しく輝かせるために数学的観点から考案されたカットといわれています。
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2.ロッククリスタル
ロッククリスタルはカラーレスのクォーツのことを指します。
占い師などのイメージ画でよく使われる丸い水晶玉というとイメージがつきやすいでしょうか。
実はクォーツは多種多様な鉱物で、単結晶か多結晶かによっても見た目が大きく異なります。
主にロッククリスタルやアメジスト、シトリンのように透明度の高いものが単結晶、カルセドニー、クリソプレーズ、オニキス、アゲートなどは多結晶のクォーツです。
古代ギリシャ人はロッククリスタルが雪の中から見つかったことから氷が石になったと信じクリスタロス(crystallus)と呼んでいたと伝わります。
アメリカのニューヨーク州ハーキマー地区で産出されるロッククリスタルは、結晶の形がダイヤモンドに似ていることからハーキマーダイヤモンドと呼ばれ人気を博します。
かつて山梨県でも多く産出され、現在でも水晶彫刻の技術は山梨の伝統工芸として受け継がれていますね。
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ロッククリスタルについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
3.ホワイトサファイア
サファイアといえばブルーのものが一般的ですが、実は多くの色を呈し、カラーレスのものもあります。
サファイアはコランダムという鉱物に属し、赤色のコランダムをルビー、それ以外を全てサファイアと呼びます。
実はコランダムは元々カラーレスの鉱物で、微量元素が含まれることで発色すると考えられています。
例えば、鉄とチタンが混入するとブルーになり、クロムが混入するとレッドになります。
つまり、ホワイトサファイアは微量元素を含まない純粋なコランダムということになりますね。
何かしらの色が付くことも多いため、全くのカラーレスのホワイトサファイアはサファイアの中で産出量が少ないといわれています。
モース硬度9とダイヤモンドの次に硬いとされ、耐久性も高いことから日常的なジュエリーとしても十分楽しめる宝石です。
ダイヤモンドとは異なる煌めきを楽しめる宝石ではないでしょうか♪
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4.ホワイトトパーズ
トパーズというと、個人的には青空のようなブルーのものが印象深いですが、実はオレンジやピンク、レッドなど多くの色を呈します。
ホワイトトパーズはカラーレスのトパーズのこと。
トパーズは大きな結晶で採れることも多く、比較的大きなルースを手頃な価格で手に入れることも可能です。
モース硬度も8と高いため、日常的なジュエリーとしても楽しめます。
特殊カットが施されることも多いため、カット別に集めても楽しいと思います♪
かつてダイヤモンドの代用品として扱われていたこともあるといわれています。
独特な見た目のミスティックトパーズはホワイトトパーズに着色コーティング処理を施して作られるそうですよ。
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5.ムーンストーン
ほんやりと光が浮かび上がるような、神秘的なイメージをもつムーンストーン。
ムーンストーンの名前の通り、月の光を連想させる宝石です。
この青白い独特な現象はシラーやシーンと呼ばれます。
ムーンストーン特有の光学効果ではないかと思います。
ムーンストーンはホワイトのものが最も有名ですが、グレー、イエロー、グリーン、オレンジ、ブラックなど様々な色が見つかっています。
ムーンストーンは実は、一つの鉱物を指す名前ではなく、アルカリ長石に属する鉱物の内、シラー効果を示すものに与えられる宝石名です。
オーソクレースを主成分とするものが殆どのようです。
ムーンストーンは神話の中にも登場し、例えばヒンドゥー教では、月の光が固まってできたといわれているそうですよ。
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ムーンストーンについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
6.ゴーシェナイト
ゴーシェナイトは、アメリカのマサチューセッツ州の「ゴッシェン」という地域で発見されたことからそう名付けられたといわれています。
ベリルの変種の一つで、カラーレスのベリルのことを指します。
ホワイトベリルと呼ばれることもありますね。
ベリルといえば、エメラルドやアクアマリン、モルガナイトなどと同じ鉱物です。
わずかでも色が入るとゴーシェナイトにはならないそうで、ベリルの中では産出量が少ないとされます。
モース硬度は7.5で高い方ですので、日常的なジュエリーとしても楽しめる宝石です。
かつてダイヤモンドの代用品とされていた時代もあるそうですが、カットによってはダイヤモンドに負けない程の美しい煌めきを放ってくれる宝石です。
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ゴーシェナイトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
7.ダンビュライト
よどみのない水を宝石にしたような清涼感のあるダンビュライト。
ダンビュライトはアメリカのコネチカット州ダンベリー(Danbrye)という地域で発見されたことからこの名が付けられたといわれています。
ダンビュライトは宝石品質のものが産出されにくいことから、コレクター用の鑑賞用ルースとして出回ることの方が多いようです。
結晶の形状など見た目がトパーズと似ているのですが、ダンビュライトには劈開性がないことや比重の違いから判別できるといいます。
また、中には蛍光性をもつものもあるそうですよ。
かつては日本でも良質なものが産出されたといわれ、世界から注目されていたようです。
そう聞くとちょっと親近感がわく気がしますね!
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ダンビュライトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
8.ペタライト
ペタライトは完全な劈開の性質から葉っぱのように薄く剥がれる性質をもつことから、ギリシャ語の葉を意味する「Petalon」から由来して名付けられたといわれています。
かつてはカストライトと呼ばれていたそうです。
透明感があり、きれいな水を閉じ込めたような美しいペタライト。
しかし実は色味が全く入っていないカラーレスのものは少ないそうです。
壊れやすく脆いためジュエリーとして加工が難しく、市場に出回るものはコレクター用のルースが多いといわれています。
ペタライトはリチウムが発見された鉱物といわれ、現在でもリチウムの重要な資源鉱物として広く使われています。
ペタライトは美しいだけでなく、科学の発展に重要な影響をもたらした素晴らしい宝石なのですね!
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ペタライトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
9.ポルサイト
ポルサイトは1846年に発見された宝石で、ポルーサイトとも呼ばれます。
多くはカラーレスまたはホワイトのものだそうですが、過去にピンクやパープル、ブルーのものも発見されたこともあるそうです。
ポルサイトという名前は、ギリシャ神話に登場する有名な兄弟、ポルクスとカストルから名付けられたといわれています。
ふたご座のモデルにもなっている兄弟です。
ではカストルはというと、実は先述したペタライトがカストルにあたり、かつてカストライトと呼ばれていました。
ポルサイトとペタライトが共に産出されることから双子に見立てられてそう名付けられたのだそうです。
また、ポルサイトはセシウムを得ることができることから、資源鉱物としても重要な一面があります。
美しさと実用性を兼ね備えた宝石なのですね。
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ポルサイトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
10.真珠(パール)
冠婚葬祭などでも目にすることの多い真珠(パール)。
大人になったら一つ持っているととても重宝する宝石です。
上品に白く輝く真珠(パール)は月のしずく、人魚の涙とも呼ばれ、古くから人々を魅了してきました。
真珠(パール)はダイヤモンドやルビーのように鉱物からではなく、貝が生み出す有機物の宝石です。
貝は何かの拍子に貝殻の中に入り込んだ異物を自らの分泌液で何層にも包み込んでいき、その積み重なった真珠層が独特の光沢を生み出しているのです。
天然の真珠(パール)が発見されることは少なく、形もまばらなことから、人工的に母貝の中に核を入れて作る養殖真珠が主流です。
この養殖真珠の技術は1893年ミキモトの創設者である御木本幸吉によって開発され世界に広まったといわれており、日本は世界に誇る真珠の養殖地です。
真珠(パール)は、アコヤ、南洋、淡水、マベ、ケシなど貝の種類によって色や大きさ、形が変わってきます。
デザインによってはカジュアルな装いにもマッチしますので、お洋服やシーン、気分によって使い分けるというのも良いかもしれませんね♪
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真珠(パール)について、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
番外編:ハイアライトオパール
最後に番外編としてご紹介したいのは、ハイアライトオパールです。
単にハイアライトと呼ばれる場合もあります。
ハイアライトオパールは、地色はカラーレスに近い淡い色合いのものが多く、一般的にブラックライトに当てると強い蛍光色を示します。
オパールの変種の1つで、遊色効果を示さないコモンオパールに属します。
淡いグリーンやブルー、イエローなどの地色からブラックライトの光でネオンカラーに輝く姿はとても幻想的で、見た目のギャップも楽しめる宝石です。
ハイアライトオパールは主にメキシコで産出されます。
産出量が少なく、オパールの中では希少性の高い種類です。
ガラスという意味のギリシャ語hualosから名付けられたといわれるハイアライトオパールは、ミュラーズオパールやグラスオパールと呼ばれることもあるそうですよ。
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ハイアライトオパールについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
最後に
画像はムーンストーン
いかがでしたでしょうか。
つい鮮やかで美しい色石に目を取られがちですが、カラーレスやホワイトの宝石には色石とはまた異なる美しさや魅力があるということがお分かりいただけたでしょうか。
カラーレスやホワイトの宝石たちは他にも、ホワイトオパール、ウォーターオパール、リューコガーネット、アクロアイト、フェナカイト、シリマナイト、など色々あります。
個人的には身に付ける人の肌や雰囲気に合わせてくれる感じがあり、好きな色合いです。
一見同じように見えてもそれぞれに特徴のあるカラーレスの宝石たち。
今回色々調べてみて、少しずつ集めて見比べてみたいな、と思いました!
皆さまにも魅力が少しでも伝われば嬉しく思います♪
カラッツ編集部 監修