無色のベリル、ゴーシェナイトってどんな宝石?

ゴーシェナイト ルース

突然ですが、あなたは「ゴーシェナイト」と聞いて何を最初に思い浮かべますか?

宝石?それともTVアニメのキャラクター?

TVアニメ「宝石の国」で名前が一躍有名になったゴーシェナイトは、エメラルドやアクアマリンと同じベリル族に属する鉱物で、無色の宝石です。

エメラルドやアクアマリンほど知名度は高くないものの、十分に魅力あふれる宝石ゴーシェナイト。

今回は特徴や産地など、ゴーシェナイトについてお話していきたいと思います!

鉱物としての特徴

ゴーシェナイト ルース

ゴーシェナイトは、鉱物ベリルの一種で無色透明の宝石です。

モース硬度は7.5、宝石としての十分な硬度をもっているといえます。

化学成分で見ると、ベリリウムを主成分とするケイ酸塩鉱物に分類されます。

比較的大きな原石が産出され、硬度も高いため、さまざまなファンシーカットを施され流通することも多いといわれています。

良質なカットのゴーシェナイトは美しい輝きを放つと聞きます。

どんなに美しく輝くのか、一度見てみたいものです。

産地

産地は、アメリカ、マダガスカル、ナミビア、ロシア、インド、パキスタン、アフガニスタン、ブラジル、ナイジェリア、カナダ、スリランカ、ザンビアなど。

名前の意味

ゴーシェナイトの名前は、最初に発見されたアメリカのマサチューセッツ州ゴッシェンの地名に由来するといわれています。

他に「ホワイトベリル」と呼ばれることもあるそうです。

希少性

ゴーシェナイトが属するベリルは、色も種類も多い鉱物です。一見無色に見えるものでも実際はわずかに色が入っていることも多くあるといいます。

なので、インクルージョン(内包物)が少なく無色で透明度の高いゴーシェナイトはベリルの中では産出量が少ない方だといわれています。

お手入れ方法

油分を吸着しやすいため、身につけた後はやわらかい布で拭いてから保管するようにしましょう。

衝撃に弱いため、超音波洗浄機は避けた方が無難です。

ゴーシェナイトの仲間

ベリル ルース

ゴーシェナイトと同じ鉱物ベリルに属するものには、エメラルド、アクアマリン、モルガナイト、レッドベリル、グリーンベリル、ヘリオドール、ゴールデンベリルなどがあります。

和名は「緑柱石」といいます。

含まれる成分により色が変化するといわれています。

ゴーシェナイトとアクアマリンの違い

アクアマリン ゴーシェナイト ルース

前述したように、アクアマリンもゴーシェナイトと同じベリルに属する鉱物の一つです。

前述もしているとおり、2つの違いは色で、無色のものをゴーシェナイトブルーのものをアクアマリンと呼びますが、中には一見色の判別がつきにくいものもあると聞きます。

この場合、どこから見ても無色ならゴーシェナイト、「無色に近い」ぐらいだとアクアマリンになるそうです。

つまり少しでも青色が感じられるものはアクアマリンになるというわけですね。

ゴーシェナイトに似ている宝石

ゴーシェナイト ルース

ホワイトクォーツホワイトトパーズもゴーシェナイトによく似ています。

上の画像のゴーシェナイトのルースの中にホワイトクォーツホワイトトパーズが一つずつ混ざっているそうです。どれか分かりますか?

正解は手前の右の二つの石がホワイトクォーツとホワイトトパーズだそうです。本当によく似ていますよね。

見た目だけでは判別がつきにくいので、気になる場合は鑑別機関にきちんと出して見てもらいましょう。

ダイヤモンドの模造石にもされたゴーシェナイト

実は、ゴーシェナイトはダイヤモンドともよく似ています。

無色透明でダイヤモンドにも似た輝きを放つことから、ダイヤモンドの模造石とされていた時代もあったといいます。

最後に

ゴーシェナイト

ダイヤモンドにも似た美しいきらめきを放つ宝石、ゴーシェナイト。比較的大きめのルースが流通しているので、ペンダントに加工しても素敵ですね♪

「ダイヤモンドには手が届かなくても、ゴーシェナイトなら・・・」と一瞬考えてしまった筆者。

ダイヤモンドに負けないくらい魅力ある宝石です。この機会にゴーシェナイトに興味をもっていただけたら嬉しいです。

カラッツ編集部 監修