シトリンと並んで11月の誕生石である、トパーズ。
和名で黄玉(おうぎょく)と呼ばれることもあってか、トパーズといえばイエローだと思われがちですが、実は多くの色合いが存在します。
そして、色や種類によって人気や価値が大きく変わる宝石でもあります。
ここではそんなトパーズの中で人気の3色、稀少な色、珍しい種類の厳選した5つをご紹介したいと思います!
それぞれどんな特徴があるのか、そして色による価値の違いとは?
早速探っていきましょう♪
目次
トパーズとは
トパーズは、古代エジプトやローマ時代から使用されてきたと伝わる、長い歴史をもつ宝石です。
かつては日本でも多く産出されていたといわれています。
名前の由来は諸説ありますが、ギリシャ語で探し求めるという意味の「topazos(トパッツィオス)」やサンスクリット語で火を意味する「tapas(トパス)」などが有名です。
中世ヨーロッパで人気を博し、この時代トパーズが配されたジュエリーが多く作られたといいます。
また、色合いの似ているシトリンがトパーズの代用品として使われ、シトリントパーズと呼ばれていたこともあるそうです。
トパーズには2タイプある?
トパーズはFタイプとOHタイプと呼ばれる2種類のタイプに大きく分類することができます。
含まれる元素の違いから分けられるのですが、この違いで屈折率や比重、耐久性に若干の違いが生まれます。
Fタイプ
Fタイプのトパーズはフッ素が含まれているといわれ、多くはこちらのタイプに属します。
一般的にトパーズとして売られているものはFタイプのものです。
ブラウン、カラーレス、ブルー、イエローなどが多い印象ですが、その他にも多くの色合いが存在します。
照射処理やコーティング処理が施されている種類もあります。
Fタイプのトパーズは長時間直射日光に当て続けると退色するものもあるといわれています。
OHタイプ
水酸基が含まれているトパーズは、OHタイプに分類されます。
このタイプは一般的にインペリアルトパーズと呼ばれ、Fタイプよりも価値高く扱われます。
インペリアルトパーズとして最も知名度が高いものは、シェリーカラーといわれる、オレンジ寄りのブラウンをしたものです。
OHタイプの方が産出量は少ないといわれています。
また、OHタイプのトパーズは、Fタイプのものに比べ退色しにくいものが多いといわれています。
トパーズのカラー 厳選5色はコレ!
ご説明してきたように、カラーバリエーション豊富なトパーズ。
具体的にはどんな色のものがあり、人気色や価値が高いものはどれなのか。
代表的な5種類について、詳しくご紹介していきたいと思います!
シェリーカラー(インペリアルトパーズ)
まずは、シェリーカラーのインペリアルトパーズからご紹介しますね!
インペリアルトパーズといえばシェリーカラーを思い浮かべる方もきっと多いと思われる、インペリアルトパーズの代表色です。
先程も少し触れましたが、シェリー酒を思わせるようなオレンジ寄りのブラウンの絶妙に上品な色合いをもつものです。
比較的年齢を選ばない色合いではないかと思いますので、母娘兼用のジュエリーにしてもきっと素敵ですね!
インペリアルトパーズの主な産地はブラジルだといわれています。
ピンクインペリアルトパーズ
インペリアルトパーズの中でシェリーカラーよりも価値が高いとされる、ピンクインペリアルトパーズ。
一般的に出回っているピンクインペリアルトパーズはイエローや褐色のインペリアルトパーズに加熱処理を施したものが多いといわれています。
非加熱天然のものもあるそうですが、希少価値が上がるため価格も高くなります。
Fタイプのピンクトパーズもありますが価値が異なります。
ブルートパーズ
ブルートパーズは天然未処理のものもあるそうですが、数が大変少なく、多くは照射処理にて色を変えたものだといわれています。
色幅が広く、淡く優しいブルーから濃いブルーまで様々です。
主に、スカイブルートパーズ、スイスブルートパーズ、ロンドンブルートパーズの3種類で、いずれも人気が高いですが、価値としては、ロンドンブルートパーズが最も高いとされます。
天然未処理のブルートパーズには淡く薄い色のものや逆にロシアンブルートパーズと呼ばれる、濃いブルーのものもあるといわれますが、いずれも希少性が高く、市場で見かけることは殆どない印象です。
スイスブルーやスカイブルーの突き抜けた明るい水色も素敵ですが、個人的にはロンドンブルートパーズの落ち着いた色味が一番好きですね。
レッドトパーズ
トパーズの中で最も価値高く扱われるのがレッドトパーズです。
殆ど産出されず、世界中を飛び回る宝石商たちでもなかなか出会えないと聞きます。
レッドトパーズの多くはOHタイプ、つまりレッドインペリアルトパーズだといわれています。
コーティング処理で赤く着色されたものが時々出回っているようですので、注意が必要です。
ミスティックトパーズ
多くのブルートパーズはカラーレスのトパーズに照射処理を施すことでその色合いを出しているといいますが、ミスティックトパーズはコーティング処理やチタニウム照射など、また異なる処理によって色を作っているといわれています。
これによってレッドパープルとグリーンをメインカラーにした、まるでオーロラのような幻想的な色彩を楽しめるカラーになるのです。
人工的に着色されているとはいえ、その幻想的な姿は一度手にしてみたくなるような魅惑的な美しさがある気がします。
トパーズは色によって価値が変わる?
トパーズは色によって人気も価値も変わってきます。
Fタイプの一般的なトパーズより、OHタイプのインペリアルトパーズの方が価値高く扱われることが多いです。
更に、インペリアルトパーズの中でも色によって価値に差があり、レッド味が強い方が価値が上がります。
つまり、レッド>レディッシュピンク>ピンク>シェリーカラー>その他の色の順で価値が高いとされます。
Fタイプのトパーズは色による価値の差はそれ程までに大きくないとされますが、ブルートパーズは人気の高さから他の色より高くなることも多いようです。
中でも前述したように、ロンドンブルートパーズが最も価値高く扱われます。
その他の価値基準は、色が濃い、透明度が高い、カラット数が大きい、カットが美しい、などです。
最後に
トパーズについて厳選した5つのカラーを中心にご紹介いたしました。
お好みの色はありましたでしょうか?
カラーバリエーションが豊富なトパーズには他にも魅力的な色合いのものが沢山あります。
一石の中に複数色を呈するパーティカラートパーズも素敵です★
比較的お手頃な価格のものもありますので、色で集めても楽しいと思います。
ジュエリーとして見かけることも多いため、プレゼントにも喜ばれるでしょう。
素敵なトパーズと出会えますように。
カラッツ編集部 監修