テレビ石 ウレキサイト 何故テレビ石と呼ばれるの?

ウレキサイト 原石

透明から半透明な柔らかい、絹のような光が印象的な宝石、ウレキサイト。

ウレキサイトと聞いてもピンとこなくても、テレビ石と聞くと「知ってる!」という方も多いかもしれませんね。

ウレキサイトがもつある特徴からそう呼ばれるようになったといわれますが、その理由はご存知でしょうか?

今回はウレキサイトについて、鉱物としての特徴名前の意味テレビ石といわれる理由などをお話ししたいと思います!

ウレキサイトとは?

ウレキサイト テレビ石 原石

ウレキサイトは硼酸塩鉱物の一種。硼素(ホウ素)の資源鉱物としても重要な役割を担っています。

まずは鉱物としての情報をご紹介します!

鉱物としての基本情報

英名Ulexite
和名ウレックス石、曹灰硼鉱(そうかいほうこう)
分類硼酸塩鉱物
結晶系三斜晶系
成 分NaCa[B5O6(OH)6]・5H2O
モース硬度2 – 2.5
比重1.65 – 1.95
屈折率1.49 – 1.52
光沢ガラス光沢~絹糸光沢

特徴

ウレキサイトは、透明から半透明シルクやサテンのような光沢をもち、柔らかい光が特徴的です。

ウレクサイト、ユーレックサイトと呼ばれることもありますね。

球状から不定形の塊状で生成することが多いそうですが、稀に繊維状の結晶が平行に集合することもあるといわれます。

それらのタイプは無色透明なガラス光沢を示す結晶になり、結晶集合体の緻密さによって、ある不思議な特徴を表すことから「テレビ石」と呼ばれているそうです。

温水に溶けてバラバラになってしまう性質があり、湿気の多い場所に収納すると湿気を吸って溶けてしまうことも。

保管する際は密閉容器に乾燥剤と一緒に入れた方が良いそうです。

またお手入れの際に水洗いするなども避けるようにしてくださいね。

カラーレス、ホワイト、グレーなど。

産地

チリのタラバセ州で最初に発見されたといわれています。

主な産地は、ペルー、トルコ、アメリカ、チリ、ロシア、アルゼンチン、カナダなど。

テレビ石と呼ばれる、繊維状結晶が平行に集合しているタイプはアメリカで産出されることが多いようです。

ウレキサイトの原石の形

ウレキサイト テレビ石 原石
一般的に球状や不定形の塊状、綿花の球に似たレンズ状の集合体で産出されることが多く、明確な結晶形は見せないそうです。

しかし前述したように、稀に繊維状結晶が平行の集合体になる場合もあり、それらは無色透明なガラス光沢を示す結晶になります。

硼素を豊富に含むマグマ性流体から生成すると考えられ、主に砂漠の塩湖蒸発残留堆積物からなる盆地で産出され、アンハイドライト、コールマナイト、硼砂などを伴うといわれています。

ウレキサイトの名前の意味

ウレキサイト 原石

ウレキサイトを一番初めに正確に分析したといわれる科学者、G.L.Ulexにちなんで名付けられたといわれています。

和名ウレックス石または曹灰硼鉱といいます。

ウレクサイト、ユーレックサイトなどと呼ばれることもあります。

テレビ石と呼ばれる理由

ウレキサイト テレビ石 原石
ウレキサイトという名前は知らなくてもテレビ石 と言われるとピンとくるという人もいる程、こちらの名前の方が一般的に浸透しているような気がします。

理科の実験教材として使った~!なんて話も耳にするので、小学生の頃に知る方が多いのでしょうか。

テレビ石というとカルサイトを思い浮かばれる方もいるかもしれませんが、ウレキサイトとカルサイトは全くの別の鉱物です。

ではなぜウレキサイトがテレビ石と呼ばれるのか、というと、それはウレキサイトのもつ独特な特徴から。

しかし実はこれ、全てのウレキサイトに当てはまるわけではありません

繊維状結晶一定方向に配列し、緻密な束になって生成したウレキサイトのみがもつ特徴だと考えられています。

その特徴とは、ウレキサイトを文字や絵が描かれた紙などの上に置くと、反対側の研磨面にその文字や絵がまるで石の表面に書かれているかのように浮かび上がって見えるそうなのです。

これは グラスファイバー効果 と呼ばれ、繊維に対して垂直に切断し研磨する光ファイバーのように文字や絵を伝達することからそう見えるそうです。

胃カメラや光通信など最新技術にも応用されている効果なのだそうですが、ウレキサイトによって発見された訳ではなく、自然界でできたものと同じ効果をたまたま人間も思いついて技術開発していた、という話のようです。

自然の力って本当に面白いですね。

ウレキサイトキャッツアイ

ウレキサイト
一定方向に繊維状結晶が集合するウレキサイトをカボションカットに研磨すると、一条の光を放つキャッツアイ効果を現します。

中の繊維状結晶がシルキーな光を放つ、美しい宝石です。

しかしその特徴が故にダブレット・キャッツアイの下地として使われてしまうことも多いそうです。

イミテーションキャッツアイ

ダブレットキャッツアイとは、いわゆる張り合わせのキャッツアイ石のこと。

イミテーションキャッツアイとも呼ばれるようです。

ウレキサイトの上にオパールやガーネットといったカラーストーンを張り付けて、キャッツアイ石のように見せた模造石

板状に薄くスライスしたウレキサイトの上にカボションカットに研磨したカラーストーンを張り合わせると、上の石がレンズの役割をして、キャッツアイ効果が現れるのだそうです。

中には下のウレキサイトが上手く溶け込んで、本物のキャッツアイ石のように見えてしまうものもあるといいます。

ダブレット(張り合わせ)キャッツアイということを明記してあれば問題ありませんが、本物のキャッツアイ石として売っている場合もあるかもしれませんので、注意してくださいね。

資源鉱物としてのウレキサイト


前述したとおり、ウレキサイトは硼素の重要な資源鉱物の一つです。

硼砂(ボラックス)と共に製造業で幅広く使われているといわれています。

硼砂やウレキサイトから得られる硼素化合物は、主に陶器の釉薬として広く使われたり、金属の融解や溶接の際のフラックスとして利用されているそうです。

最後に

ウレキサイト テレビ石 原石

半透明な優しい光が印象的なウレキサイト。

何といってもテレビ石と呼ばれる所以となった 石の下にある文字や絵を浮かび上がらせる=グラスファイバー効果が特徴的な宝石ですね!

モース硬度が2.5なので、ファセットカットを施したり、ジュエリーにあしらうよりも原石などのまま愛されることの多いウレキサイト。

湿気にも弱いので、保管する際は乾燥剤とセットで!と覚えておいてくださいね♪

カラッツ編集部 監修