7月の誕生石ルビー。
赤い宝石の代表ともいえるルビーは古くから世界中で愛されてきました。
ルビーを買いたいけれど、価値や価格相場が分からない、何を基準に選んで良いか迷う、そんな方も多いのではないのでしょうか。
そこで今回は、ルビーの価値基準や価格相場、選び方のポイントなどを中心にお伝えしていきたいと思います!
ルビーの全般的なお話は下記記事をご参照ください。
目次
ルビーの価値基準
ルビーは色の美しさが最も重要とされます。
ピジョンブラッドと呼ばれる色合いをもつものが最も高い価値を付けられます。
鳩の血という意味をもつピジョンブラッドは、鮮やかなレッドの色合いをしています。
一般的に色が濃く鮮やかであるほど価格が上昇します。
また、通常ルビーは大粒の結晶で見つかることが少ないため、2ctを超えると価格が大幅に上昇します。
透明度の高いもの、カットが美しいものも評価が上がります。
ルビーは産地で価値が変わる
ルビーは産地特定が可能な宝石であるため、産地によっても価値が異なります。
最も価値が高いのはミャンマー(旧ビルマ)のモゴック産で、次が同じくミャンマーのモンスー産、その後にタイ産、モザンビーク産と続きます。
タイ産はビーフブラッド(牛の血)と呼ばれることもある、黒っぽいレッド、モザンビーク産はオレンジ掛かったレッドをしているものが多いことが特徴です。
加熱と非加熱、価値の違い
画像:左-非加熱 右-加熱
ルビーは、通常、加熱処理が施されています。
一般的に行われるため、加熱処理の有無で価値が下がることはありません。
但し、加熱処理を施さなくても美しい色合いのものも稀に産出され、それらは非加熱ルビーと呼ばれ、希少価値高く扱われます。
ただ、ルビーは加熱処理の有無よりも色合いの美しさや透明度の高さの方が重要視される場合が多いです。
クォリティが同じであれば非加熱の方が高値がつきますが、異なる場合、クォリティによっては加熱処理済の方が高くなる場合も少なくありません。
非加熱だから良いとは限らないことを覚えておいて下さいね。
ルビーの価格相場
ルビーは産地やカラット、クォリティによって価格が大幅に変化します。
クォリティの低いものであれば、数千円から入手することが可能です。
しかし、トップクォリティで1ct以上の大きさになると、タイ産であれば数十万円~数百万円、ミャンマー産(ビルマ産)だと数百万円を超えるものも多いといいます。
さらに、ミャンマー産(ビルマ産)の中でもモゴック産のトップクォリティのピジョンブラッドで、しかも2ct以上という品質になると1億円超という価格で取引されることもあるようです。
高額のルビーを購入される場合特に、信頼のおける鑑別機関の鑑別書やソーティングが付属しているものかオプションで付けられることをオススメします。
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ルビーを選ぶ時のポイント
ルビーはルース、ジュエリー、原石などで入手することが可能です。
コレクションしたい方や資産として持ちたい方、ジュエリーとして着用したい方など、楽しみ方も人によって様々です。
ルビーをもっと楽しみたい! そんな方のために、ルビーのルース、ジュエリー、原石を選ぶ際のポイントと楽しみ方を簡単にご説明していきます。
資産としてもつ場合
画像:ビルマ産ピジョンブラッド
ルビーは、クォリティによっては資産としての価値も期待できる宝石です。
資産価値を考慮して入手されたい場合は、前述した価値基準を基に、ご自分の予算に見合うものを選ばれると良いと思います。
ただ、ダイヤモンドのように、グレードごとに世界共通の相場が定められている訳ではありません。
事前に色々なお店で見比べたり、相場をある程度分かった上で購入することをオススメします。
また、資産価値があるルビーは、ある一定以上のクォリティのものとなりますので、高額になる場合も多いです。
将来売却することも考慮に入れると、鑑別書がないことで買取額に差が出る場合もあると聞きますので、信頼のおける鑑別機関の鑑別書かソーティングが付属しているものを購入するかオプションで付けられることをオススメします。
ジュエリーで購入する場合は、地金、脇石の宝石、ブランド名なども価値に影響しますので、それも考慮した上で選ぶと良いでしょう。
ルース
ルースでルビーを購入する際は主に、①コレクションとしてルースのまま持つ、②ジュエリーに加工して楽しむ場合が多いと思います。
それぞれの場合での選び方をご紹介しましょう。
ルースのまま楽しむ
ルースのまま持つことの魅力は、石を様々な角度から眺めることが可能なことです。
窓際で太陽光にかざして見たり、ルーペで内部をじっくり観察するなど、宝石そのものの美しさを十分に楽しむことができます。
インクルージョンも個性と思えば、価値以上の愛着を感じることもできると思います。
カットの美しさをじっくり楽しむのも素敵ですね。
スタールビーなら、光を当ててスター効果を眺めることも出来ます。
ルースを選ばれる場合、前述した価値基準も大切ですが、やはりご自分が「これが好き!」と思える色味やカットのものを選ばれることも大切だと思います。
ジュエリーに加工して楽しむ
ジュエリーにセッテングするルビーは、発色の美しさを最大限に生かすようなデザインであることが重要です。
キズやカケなどがあるルビーの場合、位置や大きさによっては加工の際にダメージを受け、最悪の場合、割れてしまう可能性もあります。
加工前に位置や大きさをきちんと確認し、依頼する前にお店の人などに相談することをオススメします。
一方、位置や大きさによっては爪などで上手く隠して加工できる場合もあります。
インクルージョンやキズなどが目立つものはリーズナブルな価格で販売される場合もありますので、上手く探せば、想定より安くオーダーメイドジュエリーが作れてしまうこともあるかもしれません。
ジュエリー
多くの有名ブランドや宝石店では同じデザインのジュエリーを大量生産していることが多く、ルビーそのものの個性を見つけることは難しいかもしれません。
ルビーよりもジュエリーのデザインや価格を重視される方が良いでしょう。
高級ブランドのジュエリーは値段は高くなりますが、デザイン、品質、ステータス性に優れています。売却したくなった際もブランドの付加価値が付けられます。
ノンブランドのジュエリーは、一般的に高級ブランドよりも入手しやすい価格で販売されています。
お店によっては、一点ものや個性的なデザインを楽しむことも可能です。お気に入りのお店が見つかるとデザインを見るだけでもワクワクしますよね。
ジュエリーを見る際には、光を取り入れるために台座に裏抜きが施されている、爪留めがしっかりとしている、脇石とのバランスが取れているかなどを確認しましょう。
原石
カットする前のルビーの原石はそれぞれの個性が魅力的であり、生まれたままの自然の姿を楽しむことができます。
結晶の形状も様々で、母岩付きのものや結晶だけのものなど、カットされたルースとは異なる魅力が満載です。
原石には資産としての価値は大きく見込めませんので、価値基準などは気にせず、ご自分が気に入った色や形で選ばれるのがベストかと思われます。
出会った瞬間にピンときたものを選ぶのも良いかも知れません。
ジュエリーの種類によって、楽しみ方や選び方のポイントの違いはある?
ルビーは宝石の女王と呼ばれることもある程、太古の時代から世界中で愛されてきた歴史があります。
海外の高級ブランドもルビーを配した素晴らしいジュエリーを制作しており、歴史的な作品も多く残されています。
ルビーはモース硬度が9とダイヤモンドの次に硬く、靭性も高いため、耐久性に優れています。
とは言え、大きな衝撃を与えれば割れたり欠けたりする可能性はあります。
家事をしたり、重いものを運ぶ時、スポーツをする時などは外すようにしましょう。
また、保管する際、他の宝石とぶつかると傷付ける恐れもあります。
仕切りのある箱に入れたり、一つずつ小袋に分けるなどすると良いでしょう。
ルビーリングの楽しみ方と選び方
リングの素晴らしさは、指につけたルビーをいつでも眺めることができることです。
気に入ったデザインや色合いのものを選ぶと、落ち込んだ時元気づけてくれたり、疲れた目を癒してくれたりするかもしれません。
ルビーというと高級感があるというイメージですが、カジュアルに装える比較的リーズナブルなリングも豊富に出回っています。
情熱的なレッドを生かしたハート型やフラワーモチーフなど、愛らしいデザインもオススメです。
ふと見た瞬間に心を満たしてくれる…そんなルビーを選んでくださいね。
ルビーネックレスの楽しみ方と選び方
ネックレスは最も人目に付きやすく、上半身に華やかさを添えるジュエリーです。
シンプルな一粒ネックレスやダイヤモンドで取り囲んだ豪華なデザインなど、シーンや装いに合わせたものを選ぶと良いでしょう。
カットやデザインが可愛いものを選ぶと、フェミニンな雰囲気を演出することもできるかもしれません。
どのようなデザインでも、出来るだけ色が鮮やかなルビーを選ぶことで、遠目からも美しさが引き立ちます。
人目に付きやすいからこそ、自慢したくなるような色やデザインを選んでみるのもネックレスを装う楽しみの一つだと思います。
ルビーピアス・イヤリングの楽しみ方と選び方
顔に最も近いところにあるピアスやイヤリングは顔や表情に彩を添えるアイテムですが、髪型によっては隠れてしまう場合もあります。
一般的にピアスやイヤリングは、他のジュエリーよりも小ぶりなサイズが多いです。
また、髪の毛に隠れやすいため、多少のインクルージョンやキズがあったり、カットが優れていなくても、さほど気にならないと思われます。
出来るだけ発色の美しいものを選ぶと、存在感を高めることができるかもしれません。
日常使いならシンプルなもの、パーティなどで着用するにはダイヤモンドなどで取り囲んだ華やかなものなど、シーンや服装によって使い分けるのもポイントです。
最後に
ルビーの価値を決める時に最も大切なのは、色であることが分かりました。
市場に出回っているルビーには、加熱処理以外の人工処理を施したものや合成石などもあります。
そのことが明記されており、購入側が納得して買う分には問題ありませんが、不明確な状態で販売されているケースもありますので注意が必要です。
特に高額のものは、鑑別書やソーティングを必ずチェックするようにしましょう。
とっておきの宝石だからこそ、長く愛せるものが欲しいということもありますよね。
ルビーを扱っているお店は多いですので、色々なお店を見比べ、納得して買えるものをぜひ見つけてくださいね!
カラッツ編集部 監修