宝石といえば、まずどんな色の宝石を思い浮かべますか?
ブルー、グリーン、オレンジ、イエローなど様々な色の宝石がありますが、レッド系の宝石を思い浮かべた方も多いかと思います。
レッド系の宝石はルビーをはじめ、ガーネットや珊瑚など色々あります。
どれもとても美しく魅力的なので全て紹介したいところですが、今回は敢えて10個に絞り、その魅力を少しずつご紹介したいと思います!
目次
赤い宝石について
赤という色は、情熱の色であり、生命の色であり、華やかで強いパワーをもっているという印象があります。
そんな色の宝石を身に付けたら、自然とエネルギーが湧いてくるような、そんな気持ちにさせてくれる気がします。
しかし赤い宝石と言っても、ピンクに近い色から濃いレッドまで色幅があり、透明感のある明るいレッドものと不透明で濃いレッドのものとでも印象が異なります。
また、赤い宝石は全般的に産出量が少ないものが多いように思います。
特にレッドダイヤモンド、レッドインペリアルトパーズなどは、宝石商であってもなかなかお目にかかれない程希少性が高いといわれています。
では早速赤い宝石の特徴と魅力について、ご紹介していきましょう。
1.ルビー
赤い宝石と聞いて、多くの人が最初に思い浮かべるのはルビーかもしれませんね。
ルビーの深みのあるレッドは古くから世界中で愛されてきました。
その美しさと希少性の高さから価値高く扱われる宝石の一つです。
産地として最も有名なのはミャンマー。
中でもピジョンブラッド(鳩の血)と呼ばれる、鮮やかで濃く透明感のあるレッドをもつものは、ルビーの最高品質といわれ、何ともいえない格別な美しさがあります。
特にミャンマーモゴック産のピジョンブラッドルビーは、産出量の少なさと品質の高さから大変高値で取引されることも多いといいます。
ルビーは硬度と靭性が十分にあるので、ジュエリーとしても長く大切に身に付けられる宝石です。
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ルビーについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
2.レッドダイヤモンド
カラーレスのイメージが強いダイヤモンドですが、実はブルー、イエロー、ブラウン、ピンクなど様々な色があります。
その中でもレッドダイヤモンドは最も産出量が少なく、珍しいといわれています。
レッドダイヤモンドは色が濃くなるほど希少性が上がり、その分価値も高くなります。
世界で数十個程度と噂されるほどの稀少性の高さから、レッドダイヤモンドを一般の宝石店などで目にすることは難しいかもしれません。
世界で有名なレッドダイヤモンドといえば、5ct以上もする「ムサイエフ・レッド」や「デ・ヤング・レッドダイヤモンド」です。
ムサイエフ・レッドは現在個人コレクターの方が所有しているため見ることはできないそうですが、デ・ヤング・レッドダイヤモンドは、アメリカのスミソニアン美術館で誰でも見ることができるそうですよ。
機会があればいつか行って見てみたいですね!
レッドダイヤモンドについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
3.レッドベリル
レッドベリルは、エメラルドやアクアマリンと同じ鉱物ベリルに屬する宝石です。
ベリルは、クロムが混入するとグリーンになり、マンガンが混入するとレッドになるといわれています。
ベリルの中にはピンク色が美しいモルガナイトもあります。
実はレッドベリルもモルガナイトも同じマンガンを発色元素にもちますが、色の濃淡によって区別されるといわれています。
レッドベリルのスッキリとした鮮やかなレッドは何となく気品のような女王的美しさを感じる気がします。
レッドベリルは世界中でアメリカのユタ州とその周辺でしか採掘されないといわれています。
既に掘り尽くされたという話もあり、ベリルの中で最も希少価値が高く扱われます。
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レッドベリルについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
4.レッドスピネル
スピネルもカラーバリエーション豊富な宝石で、ブルー、ピンク、パープル、ブラック、オレンジなど様々な色を呈します。
その中で最も高く評価されるのがレッドスピネルです。
スピネルは、コランダムとともに産出され、鮮やかで美しい発色をもつものも多いことから、かつてルビーやサファイアと混同されていた時代もあったといわれています。
ルビーとして重宝されてきたある王室のジュエリーが実はレッドスピネルだったという逸話もある程です。
スピネルは全般的にインクルージョンを含むものが多い宝石です。
そのためレッドスピネルの価値基準としては、色が濃く鮮やかなものに加え、透明度が高い(インクルージョンが少ない)もの程価値が上がります。
これにカットやカラットの評価が加わり、価格が決まります。
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レッドスピネルについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
5.アルマンディンガーネット
アルマンディンガーネットは、少し黒みがかった濃いレッドをしています。
レッド系宝石の中では珍しく、比較的産出量が多い宝石です。
アルマンダイトと呼ばれることもあり、ガーネットの中で最も一般的で身近な種類ではないでしょうか。
産地は、ブラジル、インド、タンザニア、アメリカ、日本、中国など世界中で採掘されています。
アルマンディンという名前は、トルコのアラバンダという都市の名前から、和名の鉄礬柘榴石(てつばんざくろいし)は、鉄とアルミニウム(鉄礬)を含むことから名付けられたといわれています。
針状ルチルを含み、スター効果を見せるものもあります。
古くから産出され、愛され続けてきたアルマンディンガーネット。
その控えめでノーブルなレッドは現代も多くの人に親しまれています。
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アルマンディンガーネットについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
6.アンデシン
夕陽のようなオレンジがかったレッドがとても美しいアンデシンは、フェルスパーの一種です。
アンデス山脈で発見されたことから、アンデシンと名付けられたといわれています。
主な産地は、チベット、コンゴ、モンゴル、中国などです。
アンデシンは、2000年代に再発見されたことをきっかけに注目を浴び始めた宝石だといわれています。
また、アレキサンドライトのように変色効果をもつカラーチェンジアンデシンもあり、コレクターの間で人気があります。
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7.ルベライト
ブルーやオレンジ、イエロー、グリーン、パープルなど多彩な色をもつトルマリン。
その中で、濃いピンクからレッドのものをルベライトと呼びます。
赤が濃すぎても薄すぎてもルベライトにはならないのだそうです。
ルビーのような濃いレッドのものは少なく、多くはピンク味を帯びているといいます。
ルベライトという名前は、ラテン語の赤い色のという意味のrubellusからきているといわれています。
ルベライトも、レッドスピネル同様、かつてルビーと混同されていた時代があったといいます。
鮮やかなレッドで、透明度の高いもの程評価が上がり、トルマリンの中では、パライバトルマリン、インディゴライトトルマリンに次いで価値高く扱われます。
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ルベライトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
8.オレゴンサンストーン
オレゴンサンストーンはラブラドライトの変種の一つで、主にアメリカオレゴン州で採れる宝石です。
レッド、オレンジ、イエロー、グリーン、ブラウン系など様々な色合いを呈し、アベンチュレッセンス効果をもつものともたないものがあります。
オレゴンサンストーンのアベンチュレッセンスはコレクターの間ではシラーと呼ばれ親しまれています。
一般的なサンストーン は鉄による発色が多く、内包物として含まれるヘマタイトなどの影響でアベンチュリン効果を放つといわれていますが、オレゴンサンストーンは発色も内包物も銅によるものだと考えられています。
色やシラーの有無でも印象が異なり、コレクター心をくすぐる、近年人気が上昇している宝石です。
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オレゴンサンストーンについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
9.血赤珊瑚
宝石珊瑚の中で最も価値高く扱われる血赤珊瑚。
黒っぽいレッドで、まさに血のような色をした珊瑚です。
血赤珊瑚は日本が主な産地で、小笠原諸島や五島列島、奄美大島周辺などで採取されますが、最も有名なのは高知県です。
レッド系の珊瑚は地中海でも採れるといわれますが、日本産の珊瑚と地中海産の珊瑚は色合いや特徴が少し異なるそうです。
一つ残念なことは、希少性も人気も高い血赤珊瑚を密漁する人たちも多いということ。
大変希少で大切にすべき自然の恵み、何とか守ってもらいたいものですね。
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血赤珊瑚について、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
10.カーネリアン
カーネリアンは、多結晶質のクォーツである、カルセドニーの変種の一つです。
カルセドニーには多くの種類が存在し、クリソプレーズやブルーカルセドニー、アゲート、ジャスパー、オニキスなどもカルセドニーの仲間です。
カーネリアンという名前は、ラテン語の肉を意味するcarnisや新鮮を意味するcarnelousから由来したといわれています。
色はレッド、オレンジなどをしており、発色要因は鉄の含有によるものと考えられています。
中には加熱処理や着色処理が施され色を濃くしているものもあるといいます。
産地は、主にブラジル、インド、ウルグアイ、アメリカなど。
産出量が多いことから、比較的手ごろな価格から手に入れることができる印象です。
カボションカットやビーズ状に加工されパワーストーンとして目にするものも多いですね!
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カーネリアンについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
番外編:カラーチェンジガーネット
レッド系の宝石の番外編としてご紹介したいのはカラーチェンジガーネットです。
その名のとおり、ガーネットの変種の一つで、アレキサンドライトなどのように変色効果をもつものをカラーチェンジガーネットと呼びます。
カラーチェンジガーネットにも様々な色合いのものがあります。
太陽光や白熱灯下でレッド、ピンク、パープル、オレンジなどを見せるものの他に、アレキサンドライトに似たブルーグリーン系のものもあります。
レッド系のカラーチェンジガーネットは、蛍光灯やろうそくの近くでは、レッドパープル系に見えるものが多いように思います。
パープル系からレッド系に変わるものもあります。
白系とオレンジ系のペンライトを交互に照らして見ると、個体によっては色の変化が著しく見え、面白いですよ。
リングとして身につけて出かけるのも街中での変化が見えて楽しいですね♪
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カラーチェンジガーネットについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
最後に
画像はルビー
いかがでしたでしょうか。
赤い宝石は他にも、パイロープガーネット、レッドトパーズ、レッドジャスパー、ロードクロサイト、ヴェイリネナイト、レッドジルコン、クリノヒューマイトなど色々あります。
今回は、数ある赤い宝石の中の、ほんの一部をご紹介いたしました。
どの宝石も、名前の由来や鉱物としての特徴、歴史などを学んでいくと、美しさだけでなく個性や魅力を一層感じることができる気がします。
博物館級の宝石もあれば、アクセサリーとして手頃な価格で手に入るものまで価格も様々で本当に奥が深いなーと思ってしまいます。
赤い色には、「太陽」や「火」といった活発なイメージがあるように、気分が高揚し、元気にさせてくれる効果があると聞いたことがあります。
ちょっとパワーや気力が欲しいとき、赤い宝石を身につけて出かけてみても良いかもしれませんね!
カラッツ編集部 監修