【真珠アドバイザー監修】真珠(パール)は変色するって本当!?防ぐ方法は?元に戻る?

真珠 ジュエリー

丸みのあるフォルムが愛らしい真珠。日本では冠婚葬祭の時に着ける宝石としても馴染み深いですよね。

昔宝石店で働いていた際、店頭で立っていると稀に「真珠が変色しちゃった!」と慌てた様子で駆け込んで来られるお客様がいらっしゃいました。

なぜ真珠は変色してしまうのでしょうか。

防ぐ方法や、一度変色したものを戻す方法はあるのでしょうか。

真珠の変色について、主な原因や、予防方法、変色してしまった際の対処法などをご紹介いたします

ぜひ参考にしてみてくださいね。

真珠は放っておくと変色する?

真珠 お手入れ 間違えたら
画像提供:エクミス

真珠はとても繊細な宝石です。

正しいお手入れをしなかったり、真珠にとってよくない環境で保管したりすると、上の写真(左側)のように、黄ばんだり、艶がなくなってしまったりする場合があります。

特にアコヤ真珠のような白いものが黄ばんでしまうとイメージが変わり、ショックが大きいです。

また、艶がなくなってしまうと、真珠特有のふんわりとした輝き(干渉色)も失い、光沢のない真っ白な状態になります。

さらにひどくなると粉を吹いたようになってしまうことも・・・

大切な真珠がそんな残念なことになってしまうなんて、考えただけでも切なく、、、なんとしても避けたいですよね。

真珠はなぜ変色する?

なぜ

真珠が変色する原因は実は一つではありません。

紫外線、熱、汗、皮脂など、様々な要因が考えられます。

水に濡れたまま放置しておくことも要因の一つといいます。

そもそも、どうして真珠はそんなに変色しやすいのでしょうか。

真珠が変色する理由

宝石は鉱物由来のもの(無機質)と植物や生物が元となって出来上がるもの(有機質)の大きく二つに分かれます。

真珠は生物である貝から生まれた有機質の宝石で、主に硬タンパク質(コンキオリン)と炭酸カルシウム(アラゴナイト結晶)でできています。

そしてその、真珠を作っている主な要素の一つである、硬タンパク質=コンキオリンが紫外線に長く当たっていると変色してしまう性質があるのです。

そのため真珠のジュエリーをつけたまま強い日差しに当たり続けることはあまりおすすめできません。

紫外線に影響されるなんて、人肌と同じようですよね。何か共通点があるのでしょうか。

ほかにも、熱による作用でコンキオリンが黄色くなってしまったり、シミと呼ばれる、茶褐色の有機物が乾燥して退色してしまったり、様々なケースが複合的に重なり変色に繋がることが多いようです

地色によっても変わり、例えば、黒蝶真珠の黒色色素や淡水真珠の紫やオレンジ色素は、熱によっても退色や変色の恐れがあるとのこと。

また、水がついた状態が続くと、その水分が二酸化炭素や窒素酸化物などを吸収して酸に変わり真珠の表面を溶かしてしまうこともあるそうです。

真珠の表面が溶けてしまうと白く濁ったようになってしまいます。

私も一度持っていたゴールデンパールを白く濁らせてしまったことがあります。

ゴールデンカラーに白のマダラ模様が入っているようになってしまい、とても継続して使える状態ではありませんでした。

真珠の変色を防ぐ方法はある?

解決法

そんな悲しい状態になる前に、変色を防ぐ方法はあるのでしょうか。

どうしたら真珠の美しさを保てるのでしょうか。

それが実は意外と単純で簡単な方法だったりします。

真珠は少し気にかけてあげるだけで美しい状態をキープし、変色しにくくすることができるんです!

1.日常のお手入れ

真珠 ネックレス お手入れ方法2
画像提供:エクミス

真珠のケアにはなんといっても日常的なお手入れが一番大切だったりします。

一度でも肌につけると汗や皮脂など汚れが真珠についてしまう可能性が高いですから、着用後は必ず拭いてからしまうよう癖づけておきましょう。

拭く時は柔らかい布を使ってくださいね。

真珠用クロスやジュエリークロスを使用しても良いですし、なければメガネ拭きでも大丈夫です

ただし真珠は硬度が低くデリケートなため、メガネと兼用ではなく専用のものを作ってくださいね。

また、真珠用クロスの中には研磨剤が入っているものもあります。

研磨剤入りのものは表面を削ってしまう恐れもありますので、日常使いであれば研磨剤が入っていないものの方が個人的にはおすすめです。

2.水に濡れないよう注意

指輪やブレスレットのような手につけるジュエリーは特に、手を洗う際などに濡れないよう注意が必要です。

水道水はカルキが入っているためより注意で、指輪については手洗いの度に外すことをおすすめします。

とはいえ、濡れたらすぐにダメになるというわけでなく、濡れた状態を放置するとよくないということなので、慌てず処理をすれば大抵の場合は問題ありません。

万が一濡れてしまったらすぐに拭いて、日の当たらない場所で布の上に置くなどして乾かしてあげてください。

変色してしまったら

ポイント

大切に使っていても、気が付かない内に変色してしまったということもあると思います。

汗や皮脂がついている場合は、メガネ拭きなどの柔らかな布で揉み込むように拭いてみてください。

画像提供:エクミス

多少光沢が戻り、綺麗になる場合もあります。

もしダメなら真珠専門店やリフォーム専門店に相談しましょう。

真珠の表面は真珠層と呼ばれる薄い層がたくさん重なってできています。

専門家が磨くことで綺麗になる可能性がありますよ。

私も長く保管していた真珠のピアスが、いつの間にか白く濁ってしまっていたことがあります。

持っていた研磨剤入りクロスで磨いても完全に元には戻らず、職人さんにお願いしたところとても綺麗な状態で戻ってきてくれました!

正しい管理が出来ていなかったことを反省しつつ、職人さんの素晴らしさを実感した出来事でした。

真珠の調色について

真珠 ジュエリー

調色とは真珠を浜から上げた後に行う処理のことです。

真珠は出来上がったままだと黄ばみやシミが付いていたりするため、一般的に調色処理がされてほのかなピンク色になっているものが多いです。

お店によっては「無調色」としてナチュラルホワイトのものが販売されていることもあります。

調色していても無調色でも必要なお手入れは一緒で、無調色だから丈夫というわけではありません。

処理の有無に関係なく、愛情を持ってしっかりとお手入れをしてあげてくださいね。

最後に

真珠 ジュエリー

真珠は紫外線、酸、汗、皮脂、長時間の湿気などが原因で変色することがあります。

変色させないためには日々のお手入れを欠かさず行うことが大切です。

真珠を楽しんだ後は柔らかい布で優しく拭いてあげる習慣をつけると良いですよ。

それでも変色してしまった場合は購入したお店や真珠専門店に持っていき相談してみてくださいね。

長く愛用された真珠は黄ばんでしまっていることがありますが、品質の良いものはテリをあまり失わず美しい光沢を放っているように思います。

アンティークジュエリーに使用されている真珠も黄ばんでしまっているものもありますが、それが逆に趣を感じジュエリーとしての魅力をさらに引き出しているように感じることもあります。

それぐらい長く真珠は楽しめる宝石です。

ぜひ愛情を持って長く美しさをキープしてあげてくださいね。

【この記事の監修者】
一般社団法人日本真珠振興会認定シニアアドバイザー 真珠アドバイザー 清水麻美
真珠アドバイザー 清水麻美
ヒコみづのジュエリーカレッジ卒業後、㈱エクミス入社。
2019年 一般社団法人日本真珠振興会認定 シニアアドバイザー資格取得。
一般層に向けて真珠の正しい取り扱い方法などを伝授するほか、自社内での社員研修も積極的に行い、真珠の正しい知識を広めるべく精力的に活動。
リモデルカウンセラー1級、ジュエリーコーディネーター2級取得。

<真珠アドバイザーとは>
(一社)日本真珠振興会が実施する検定講座(真珠検定)に合格した者に与えられる資格。
スペシャリスト(SP)、シニアアドバイザー(SA)、ジュニアアドバイザー(JA)の3コースがあり、宝飾販売に携わる者を対象に、真珠アドバイザー育成を目的として2014年に創設された。
現在の資格取得者数はスペシャリスト(SP)9名、シニアアドバイザー(SA)309名、ジュニアアドバイザー(JA)328名の合計646名。

カラッツ編集部

ABOUT US

宝石に魅了され、JBS宝石・ジュエリー鑑別鑑定士の資格をとったのち、神戸のジュエリー卸会社に入社。その後ジュエリーコーティネーター2級、ジュエリーリモデルカウンセラー2級を取得。少しでも多くの方に宝石の楽しさ、ジュエリーの素晴らしさを感じていただけたら嬉しいです。