宝石にはいろいろな色がありますが、中でもブルーの宝石は人気が高く安定した需要を見せています。
サファイアやタンザナイトなどの人気の高い宝石がブルーであることも一つの理由かもしれませんが、ブルーは海の色、空の色であり、心を落ち着かせてくれる色ともいいますから、そういったこととも、もしかしたら関係があるのかもしれませんね。
そんな多くの方が魅了されてしまうブルーの宝石は、実は思っている以上に種類があります。
全てを紹介することは難しいですが、その中から厳選して10個ご紹介したいと思います!
目次
1.ブルーサファイア
ブルーの宝石は?と聞かれたら、宝石に明るくない方でも一番に思い浮かぶであろう、言わずと知れた宝石がブルーサファイアではないでしょうか。
深みのあるブルーから明るい色合いまで幅広いブルーを見せてくれる、ブルーサファイア。
ブルーの宝石の中でも歴史のある宝石で、古来からその高貴で上品な色合いが愛され続けている宝石です。
中でも少し白みがかった柔らかいブルーを放つ、カシミール産のコーンフラワーブルーサファイアや、ディープパープリッシュブルーを発するミャンマー産のロイヤルブルーサファイアは、大きさや品質に依っては非常に高額で、市場に出回ることも少ない希少石として知られています。
中にはブラックライトで蛍光するものもあり、マニアックな楽しみ方もできます☆
透明度が高く、インクルージョンが少ないブルーサファイアもまた希少価値が高いとされ、非常に高額で取引されています。
硬度や靭性が高いことから、ジュエリーとしても十分楽しめる宝石ですね。
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ブルーサファイアについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
2.パライバトルマリン
強いネオンカラーを発色するレアストーン、パライバトルマリン。
既に鉱山は枯れているといわれ、現在市場に出回るパライバトルマリンは過去に産出したものを研磨して流出しているといわれるほど、希少性の高い宝石です。
ブラジルで初めて発見されたパライバトルマリンは、それまで産出されてきたどの宝石とも違い、まるで電気のような鮮やかなブルーを発する宝石で、当時世に出ていたどのトルマリンとも一致せず際立っていました。
実は幅広い色調がありますが、パライバトルマリンの代名詞ともいえる鮮やかなネオンブルーのものは非常に評価が高く、ブラジル産の高品質なものの場合、1ctが300万円以上になることも。
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パライバトルマリンについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
3.タンザナイト
ほんのりパープルカラーを感じるバイオレットブルーが美しいタンザナイト。
1960年にタンザニアで発見されたブルーゾイサイトをティファニー社が産出地にちなんでタンザナイトと名付けたことから人気が出た宝石です。
今回紹介する宝石の中では、一番歴史の浅い宝石ではありますが、2018年にはタンザナイトという名前が日本の鑑別団体協議会(AGL)で正式な宝石名と認められ、更なる人気に拍車がかかっています。
タンザナイトの特徴ともいえるバイオレットブルーは、物によってはサファイアを凌ぐかと思う程美しく、産出量が限られていることから、希少石として扱われています。
比較的大粒で産出することも多く、大きいものが手に入りやすいのも魅力の一つ。
多色性が強いため、角度を変えると違う色が見えるのも楽しいですよ♪
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タンザナイトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
4.アパタイト
少しグリーンがかったブルーが特徴的なアパタイトは、トルマリンやペリドット、ベリルなどと間違えられた歴史があります。
アパタイトとはギリシャ語で騙すという意味の「アパタオ」が由来なので、名前の由来を聞くとより一層混同されてきた歴史が思い浮かぶ気がします。
明るいマリンブルーのパライバトルマリンのような色合いから、鮮やかなエメラルドのようなグリーンもあるアパタイトですが、宝石品質と呼ばれる、高品質で1カラットを超える結晶は殆どなく希少です。
長時間直射日光に当ててしまうと、退色する恐れがあるため、保管する際には念のため箱に入れたり暗所などに置くことお勧めします。
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アパタイトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
5.アクアマリン
明るく優しいブルーを発色するアクアマリン。
宝石にあまり詳しくないという方でも、一度は耳にしたことがあるのではないかという程の有名な宝石ではないかと思います。
アクアマリンはベリルという鉱物種で、エメラルドと同じ種類の宝石です。
硬度も申し分なく、大粒で産出しやすい傾向にあるので、ボリューミーで存在感のあるジュエリーを求めているなら、アクアマリンはオススメです。
アクアマリンは一般的に加熱処理を加えて色調整されることの多い宝石です。
通常的に行われるため、加熱処理の有無で価値が著しく下がることはありませんが、未処理のものは希少性の高さから価値高く扱われることはあります。
また、少し深みのあるブルーをしたものはサンタマリアアクアマリンと呼ばれ、こちらも価値高く扱われます。
名前のとおり海の青さを感じさせてくれる、アクアマリンのブルーは清楚で上品な印象を与えてくれ、夏に身につけたくなる宝石としても愛され続けている気がします。
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アクアマリンについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
6.ブルートパーズ
ブルートパーズといえば、コレクターの間では、ブルーの濃淡が楽しめる宝石としても人気が高い宝石です。
実は殆どのブルートパーズは、人工的に色づけされたもの。
ごく一部のアクアマリンのような優しいブルーをしたものを除いて、現在市場に出回る殆どのブルートパーズがカラーレスのトパーズに放射線を照射して色づけされたものだといわれています。
そのため、「スカイブルー」、「スイスブルー」、「ロンドンブルー」といったように濃淡が楽しめるようになったというわけですね。
モース硬度は8なので表面は傷つきにくいのですが、一定方向に割れやすい性質劈開(へきかい)があり、靭性があまり高くないことから、強い衝撃や激しい温度変化で割れてしまうことがあります。
お手入れの際に超音波洗浄機は使用しないでください。
紫外線に長時間さらすことで退色してしまうものも一部あると聞きますので、念のため直射日光のあたりやすい場所に放置するのは避けた方が良いかもしれません。
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ブルートパーズについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
7.カイヤナイト
深く落ち着いたブルーが魅力のカイヤナイト。
鉄とチタンがブルーを発色する要因といわれ、ブルーサファイアと同じであることから、見た目だけでは区別がつきにくいものもあります。
モース硬度は4~7と幅広く、これは結晶に対して縦方向と横方向で硬度に違いがあるため。
二硬石(ディスシーン) と呼ばれることもあります。
この特徴から加工が難しい石といわれています。ジュエリーとして着用する際は注意してくださいね。
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カイヤナイトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
8.アイオライト
ギリシャ語ですみれ色という意味のios(イオス)から、名付けられたといわれるアイオライト。
名前の由来通り、すみれ色が特徴的です。
見る角度を変えると違う色に見える多色性 のある宝石で、例えばすみれ色、グレー、明るいブルーなどの3色が楽しめます。
モース硬度は7~7.5。比較的耐久性が高い方なのでリングなどでも楽しみやすい宝石ですね。
また、アイオライトは、古い散文の物語の中にも登場します。
古代スカンジナビアの船乗りはアイオライトをコンパスの代わりに使ったといわれており、このことから「バイキングのコンパス」や「バイキングの石」として知られています。
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アイオライトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
9.グランディディエライト
1902年にフランスのアルフレッド・グランディディエに発見されたグランディディエライトですが、当時は透明度の低いものばかりで一部のコレクターを除き、市場に出回ることはなかったといわれています。
ところが100年以上経った2000年にスリランカ、次いで2014年にはマダガスカルで透明度の高い宝石品質の原石が産出され始めます。
ブルーやグリーンのネオンカラーは瞬く間に人気を集めましたが、産出量が非常に少ないことからレアストーンとして扱われています。
モース硬度は7~7.5。
この先さらに手に入れにくくなるかも、と噂されるグランディディエライト。
要注目です!
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グランディディエライトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
10.ベニトアイト
宝石品質のものはアメリカのサンベニトからしか産出されないといわれる、ベニトアイト。
レッドベリル、ロードクロサイトと共に、アメリカ三大希少石の一つといわれています。
ブルーやバイオレットの色合いが美しく、角度を変えると色が変わる多色性があります。
また、ダイヤモンドに匹敵する分散光をもつことも特徴で、ファセットカットに研磨されたベニトアイトは美しい煌めきを放ちます。
モース硬度は6~6.5。ちょっとした衝撃で欠けやすいので、リングにする際には取り扱い注意です。
今回ご紹介するブルーの宝石の中でも個人的に最も好みの色で、推しの宝石です!
機会があれば是非その美しい分散光を楽しんでいただきたいです。
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ベニトアイトについて、もっと詳しく知りたい方は下記記事もご参考ください。
青い宝石の共通点と相違点
今回ご紹介したブルーの宝石は、色合いはよく似ていても相違点が見られたり、逆に違うタイプのブルーでも共通点が見られたりします。
例えば、ブルーサファイアとタンザナイト、カイヤナイトはしばしば比べられ、色が似ているものもあるといわれますが、ブルーサファイアとカイヤナイトの青は微量の鉄とチタンの影響と考えられているのに対し、タンザナイトの色はバナジウムによるものだと考えられています。
また、パライバトルマリンの色は銅、グランディディエライトは鉄が影響していると考えられているようですので、似たような色でも発色要因となる元素が違う場合もあるのですね。
奥が深い世界です。
では、その他の特徴についても表にしてみましたので、比べてみましょう。
石名 | 処理の有無 | 多色性(※) | モース硬度 | 劈開 |
ブルーサファイア | 通常加熱 | 二色性 | 9 | なし |
タンザナイト | 通常加熱 | 三色性 | 6 – 7 | 完全 |
アパタイト | 処理をされているものもあり | 二色性 | 5 | 不完全 |
パライバトルマリン | 通常加熱 | 二色性 | 7 – 7.5 | 不明瞭 |
アクアマリン | 通常加熱 | 二色性 | 7.5 – 8 | 不明瞭 |
ブルートパーズ | 通常照射 | 三色性 | 8 | 完全 |
カイヤナイト | 処理をされているものもあり | 三色性 | 4 – 7.5 | 完全(柱面に平行) |
アイオライト | 処理をされているものもあり | 三色性 | 7 – 7.5 | 不完全 |
グランディディエライト | 処理をされているものもあり | 三色性 | 7 – 7.5 | 完全 |
ベニトアイト | 処理をされているものもあり | 二色性 | 6.5 | 不明瞭 |
※多色性の数は一般的に多いものを表しております。三色性と記載のものも個体によって二色性の場合もあります。
モース硬度一つとってみても、色々違いますね!表にしてみると違いや共通点が分かり面白いですね♪
同じブルーの宝石ですが、共通点と相違点を把握した上でジュエリーを選ぶのもいいですね!
最後に
今回はブルーの宝石を10選ご紹介しました。
どの宝石もそれぞれ美しく個性のある違ったブルーを見せてくれます。
また、小粒で採石することが多い、大粒で採石することが多いなど、サイズにも個性がありますので、好みと予算に合わせて選ぶのもいいと思います!
個人的には、ベニトアイトは気に入ったものが手に入りましたが、タンザナイトのバイカラーにはいまだ出会えていません。
好みと予算のあうタンザナイトに出会えないかな?と毎日探しているところです☆
カラッツ編集部 監修