オパールの一種であるハイドロフェーンオパールをご存知でしょうか。
オパールは美しい遊色効果を見せることで知られていますが、産地や地色によってホワイト、ブラック、ウォーター、ファイアーなどに種類分けされています。
その中にあって、ハイドロフェーンオパールという種類は、一般的にはまだあまり知られていない方なのかもしれません。
ハイドロフェーンオパールは、生まれつきもつ不思議な性質からカメレオンオパールとも呼ばれています。
一体どのような色や効果を見せるオパールなのか?
こちらでは、神秘的な宝石ハイドロフェーンオパールの魅力についてを探ってみました。
ハイドロフェーンオパールとは
その名の通り、オパールの一種であるハイドロフェーンオパール。
水分を吸収する力が強いため、水の中に浸すと色が変化する特性を持ちます。
この環境の変化で変色効果を見せる特性から
- ミステリアス・オパール
- カメレオン・オパール
- マジック・オパール
という異名を持っています。
ハイドロフェーンオパールという名前の由来
ハイドロフェーンオパールという名前はギリシャ語で『水』という意味の「hydro」と、『現象の理由』という意味の「phane」を合わせたものに由来しています。
ハイドロフェーンオパールの変色の仕方
では、ハイドロフェーンオパールを水に浸すと、どのように色が変わっていくのでしょうか?実際に実験してみましたので、早速こちらで結果を見てみましょう。
①ミルキーな色をしたオパールを用意しました。
②水を入れたボールを用意して、ハイドロフェーンオパールを浸します。
③数分経過すると・・・!オパール全体に水が浸透して透明感が増してきました。
④さらに数分経過した結果、透明感の高いオパールに変身しました!
今回の実験は結果が出るまで約30分でした(変化する時間はオパールによって多少異なります)。
元のミルキーな色とは全く違う、メキシコ産のような色に変身しましたね。
ハイドロフェーンオパールの変色の特徴は、水を吸収することで透明感が増して淡い色合いに変化することです。
例えば白いオパールはウオーター・オパールのように変化し、元々オレンジ味を持つオパールはファイアー・オパールのような色に変わるのです。
ハイドロフェーンオパールの産地
エチオピア産のウエロオパールのほとんどは、水に浸すと変色するハイドロフェーンオパールだと言われています。
この性質を持つオパールは触ると粘った印象があります。エチオピアのほかにも、南米産のオパールなどからもハイドロフェーンの性質を持つものが発見されています。
ハイドロフェーンオパールの取り扱い上の注意
ハイドロフェーンオパールは、色が変化した後でも水から出してしっかりと乾燥させることで元に戻ります。
ただし、水道水に含まれる塩素の影響で色が変わってしまうことがあるので、実験される場合は不純物を含まない精製水などを使用されることをおすすめします。
さらにハイドロフェーンオパールは乾燥すると欠けや割れが生じる場合があります。湿気の多い時期は水に浸けなくても変色効果を見せることがありますが、乾燥しやすい時期には定期的に水分を与えるようにしましょう。
また、汗を吸収しやすい性質であるため、着用時や特に外出した後は必ず汚れを拭き取るといったケアも大切です。繊細な宝石ですが、大切に扱うことで美しさを長持ちさせることができますよ。
まとめ
不思議な変色効果を持つハイドロフェーンオパール。何度も水に浸して色の移り変わりを楽しんでみたい魅力がありますよね。
あなたのオパールコレクションの一つに加えてみるのも良いかもしれません☆
カラッツ編集部 監修