母岩と楽しむ、個性的な魅力 ボルダーオパールについて

ボルダーオパール オブジェ

自然のものとは思えないほど、幻想的なオーロラのような光を放つオパール。

その中でもボルダーオパールと呼ばれる種類があります。

他のオパールとボルダーオパールは何が違うのでしょうか?

どんな特徴があるのでしょうか?

今回はそんなボルダーオパールのアレコレを詳しくお伝えしていきたいと思います。

ボルダーオパールとは?

ボルダーオパール ルース

ブルーやグリーン、レッドなどの光が浮かぶ遊色効果といわれる不思議な光が特徴的な宝石オパール。

その中で “母岩が付いているオパール” のことをボルダーオパールと呼びます。

それでは早速、ボルダーオパールの基本情報から見てみましょう。

鉱物としての基本情報

英名boulder-opal
和名蛋白石(たんぱくせき)
化学組成SiO2・nH2O(珪酸塩鉱物)
結晶系非晶質
モース硬度5.5 – 6.5
比重1.99 – 2.25
屈折率1.44 – 1.46

特徴

繰り返しになりますが、ボルダーオパールは、母岩が付いた状態のオパールです。

オパールの中には大きく分けてプレシャスオパールとコモンオパールがあり、一般的に遊色効果があるものをプレシャスオパールないものをコモンオパールと呼びます。

ボルダーオパールはプレシャスオパールの一種です。

母岩が付いている状態で切り出してカットすることから、独特な外観をもつものや特殊な形にカットされることが多いのも特徴の一つです。

中にはコントラストで遊色が強く見えるものもありますので、個性の強いオパールをお探しなら、ボルダーオパールがおすすめです☆

産地

主な産地として有名なのは、オーストラリア北東部のクイーンズランド州です。

殆どのボルダーオパールはクイーンズランド州にあるウイントン鉱区、クイルピー鉱区で産出されるといわれています。

名前の意味

オパールは、美しい光を放っていたことから、ラテン語で “宝石” という意味の “Opalus” から由来してオパールと名付けられたといわれています。

発見当時、あまりの美しさから色を付けたのではないかと思われるほど、不思議な魅力を放っていたとか。

そして、ボルダーとは岩の塊という意味だそうです。

原石の形

ボルダーオパール 原石

ボルダーオパールは、鉄鉱石という茶色い岩の隙間や亀裂に溶け込むように生まれますので、塊状の結晶を成しません。

間に入り込んだオパール部分を削りすぎないように慎重にカットしていくので、オパールとしての厚みは薄めで、裏側には母岩である鉄鉱石が残された状態で研磨されます。

他のオパールとの違い

ボルダーオパール ルース

ボルダーオパールは、他のオパールとは違う部分がいくつかあります。

母岩がある

ボルダーオパール ルース 裏
ボルダーオパールの裏側を見てみると、岩のようになっています。

これは、ボルダーオパールの “母岩” といわれる部分。

母岩とは “オパールが入り込んだ岩” の部分のことで、ボルダーオパールの母岩は砂岩(酸化鉄を含むダークブラウンの砂岩)または鉄鉱石から成り立っています

このように宝石の裏側に母岩といわれる部分が残った状態で研磨されるのも、ボルダーオパールの特徴の一つですね。

不定形である

ボルダーオパール ルース
ボルダーオパールは、鉄鉱石の中に入り込んだ状態で産出されます。

そこから丁寧に削り取るように研磨するので、厚みが少なく表面がデコボコしていたり、形が不定形であることが殆どです。

他のオパールは遊色効果が美しく引き立てられるようカボションカットに研磨されていることが多いので、そこも大きく異なり、ボルダーオパールならではの特徴かつ、魅力ではないかと思います。

ボルダーオパールの種類

ボルダーオパール ルース

鑑別書には記載されませんが、流通名としていくつか種類が分かれているみたいなので調べてみました。

自然のものとは思えない複雑で奇妙な模様や不思議な姿は、まさにボルダーオパールの魅力といえます。

順番にご紹介していきますね!

ボルダー

ボルダーの中でも2種類に分けられます。

オパールの層に沿って研磨された “フルフェイス”表面一面は遊色効果のあるオパールで、裏側に母岩があるもの。

そして2つ目のボルダーは、パターンボルダー

母岩にあるいくつかのオパールの層を含んでカットし研磨したものです。

オパール層に対して平行にカットし研磨するとフルフェイス垂直にカットし研磨するとパターンボルダーというと伝わるでしょうか?

一般的に出回っているものは、フルフェイスの方が多いように思います。

マトリックス

表面に母岩があり、中に遊色効果のあるオパールが覗くタイプはマトリックスと呼びます。

オパール部分が網の目のようになっていて母岩の中にオパール部分が入り込んでいるように見えるのが特徴です。

ナッツ

ごつごつとした母岩が表面にもおよび、オパール部分が水玉のように確認出来るものはナッツと呼ばれます。

その中でもオパール部分の塊が複数確認できるものは、コングロマリットと呼ばれます。

マトリックスとナッツの違いは、マトリックスは網の目のようにオパールが張り巡らされているのに対し、ナッツはオパール部分が塊で確認できます。

クリスタル・ボルダー

遊色効果のある透明度の高いボルダーオパールをクリスタル・ボルダーといいます。

少しミルキーがかったものもクリスタル・ボルダーと呼ばれるようで、愛らしい見た目から人気の高いボルダーオパールです。

ブラック・ボルダー

母岩の色合いがブラックのものはブラックボルダーと呼ばれます。

地色が濃いものほど、遊色効果が引き立つこととブラックの母岩は希少であることから、ボルダーオパールの中でも高く評価される傾向にあるそうです。

ボルダーオパールの価値基準

ボルダーオパール ルース
では、全般的にどのようなボルダーオパールが美しいとされ、価値高く扱われることが多いのでしょうか?

選び方のポイントとともにお話しします。

遊色効果について

オパールの最大の魅力といえばやはり遊色効果ではないかと思います。

これが強く、はっきり見えるほどオパールの価値は上がるといわれています。

また遊色効果にはいくつか種類があり、ピエロの服のような模様を放つと評されるハーレクイン、広い面積での遊色を放つフラッシュ、針で刺したような細かい遊色が特徴のピンファイアーなどが有名で人気もありますね。

色でいうと、赤色が多いほど評価が上がるといわれているようです。

模様やオパールの層の厚さ

次にオパールの層と母岩との模様の出方。

「ボルダーオパールの種類」の中で前述しましたが、母岩がどのように影響するかで表情が多きく変わります。

母岩がどの程度残されて研磨されるか、どのような表情が楽しめるか、模様は好みによるところではありますが、オパールの層に厚みのあるものほど評価は高くなります。

母岩が黒いもの

母岩の多くは茶褐色ですが、黒い色の母岩のものは希少であることから高く評価されます。

こちらも「ボルダーオパールの種類」で前述しましたが、ブラックボルダーと評価されるものは、遊色効果が引き立つことも相まって、遊色が強いと評価が跳ね上がるそうです。

ボルダーオパールの偽物

ダブレットオパール

人気の高い宝石にはつきものともいえる偽物ですが、ボルダーオパールにも偽物として扱われるものが存在します。

ダブレットオパール

ダブレットオパールとはダブルから由来した名前の通り、表面は天然のオパールで裏側にプラスチックなどを張り合わせた人工的に作られた加工オパールです。

上から見た目は天然のオパールなので、裏側やつなぎ目である横から見ないと偽物かどうか判断できません。

近頃は裏面に張り合わせる素材に鉄鉱石を使い、巧妙さが増しているとも聞きますのでご注意下さいね。

※詳しく知りたい方はこちらの記事もご参考にどうぞ!

※ダブレット(張り合わせ石)自体が悪い訳ではありません。悪いのは業者が事実を隠して高額に売ることです。事実がきちんと明記し販売されているものを消費者が納得して購入するのは問題ありません。

最後に

ボルダーオパール ルース

岩の部分が残されて研磨されることで、個性的な魅力が生まれるボルダーオパール。

他の宝石以上にボルダーオパールは、同じ種類でも一つ一つ全く違う表情をしており、個性が楽しめる宝石です。

母岩の残り方で模様が変わってくるので、これだと思えるボルダーオパールを探すのも楽しいですよ。

比較的手に入れやすい価格帯のものもあったりするので、気になる子を見つけたらぜひ一度注目してみてくださいね♪

あなたもその魅力にハマってしまうかも!?

カラッツ編集部 監修