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5月の誕生石「エメラルド」が愛される3つの理由

5月の誕生石エメラルドとは?


5月の誕生石エメラルドはベリルという鉱物の種類の石で、透明な緑色の宝石です。ダイヤモンド、ルビー、サファイアと並び、その希少性と人気から「世界の4大宝石」と呼ばれています。

エメラルドの特徴として、石内部に多くの傷が入っているので割れやすいという点があります。この問題の打開策として、ほとんどのエメラルドにはオイルや樹脂に浸すなどの処理が施されています。これを行うことによって、中の傷を埋め美しく見せるとともに耐久性を上げるという効果もあります。

エメラルドの主な産地はコロンビア、ブラジル、ザンビアなどです。中でもコロンビアは上質なエメラルドが取れることで有名です。

ここではそのエメラルドが多くの人に愛される理由を3つに分けてご紹介していきたいと思います。

1. クレオパトラがカエサルよりも執着した宝石?


現在ではコロンビア産のエメラルドが最も有名なのですが、かつては紅海から内陸に約20キロほど入った鉱山が世界的に名が知られていました。その鉱山こそ「クレオパトラ鉱山」と呼ばれる、プトレマイオス王朝最後の女王クレオパトラ7世が所有していた鉱山です。

ご存知の方も多いかもしれませんが、クレオパトラはエメラルドをこよなく愛した人のひとりです。そのエメラルド好きはほとんど執着とも呼べるほどで、彼女の日常は「エメラルドまみれ」だったといわれています。

装飾品として身に着けるのはもちろんのこと、エメラルドを粉末状にしたものをアイシャドウとして使用していたとも言われています。エメラルドの深く吸い込まれるようなグリーンは多くの人を魅了しつづけていますが、当時は神聖な石としても崇められていたので、単に美しいからというだけでなく、お守りのような意味合いでも使っていたのかもしれません。ちなみに、クレオパトラが魅力的だったのはエメラルドグリーンの瞳を持っていたから、という説もあります。

国家を守るために女性としての魅力を利用して男性を翻弄してきた、などと揶揄されることもありますが、エメラルドにこだわるほど男性に熱意があったか、というと個人的にはそうでもないような気がしてしまいます。そのくらい、クレオパトラにとってエメラルドは切っても切り離せないほど、常に共にありたい存在だったのです。

2. ヴィーナスへの貢ぎ物だったエメラルド

エメラルド ルース

エメラルドは単なる宝石としてだけでなく、神への奉納品としても扱われていたといいます。古代ギリシャやローマ時代には、愛と美の象徴とされる女神ヴィーナスへの貢ぎ物として、エメラルドを使用していたという言い伝えがあります。また、古代エジプトでは女神イシスにエメラルドを奉納したとも言われています。

美しい新緑を思わせる「春の宝石」エメラルドは世界を代表する美の女神たちにも愛された宝石。かつてはその美しさが女神のようだと賞賛された女優エリザベス・テイラーもエメラルドコレクターのひとり。4番目の夫だったリチャード・バートンから婚約の証として、素晴らしいエメラルドのブローチを贈られています。

3. エメラルドは眼病の薬?


エメラルドは古代では目の薬としても使われていました。エメラルドの美しいグリーンは視力を回復したり、眼病を良化させると考えられてきたのです。宝石として尊ばれたことはもちろんですが、健康を守る石としても崇められていたのですね。

そういえば、山で新緑を見ていると視力が回復する、なんて昔は言われたものでしたが、緑色には人間を癒す不思議な力が秘められているのかもしれませんね。

おわりに


5月の誕生石であるエメラルドが愛される理由3つについてご紹介していきましたが、いかがでしたか?クレオパトラやエリザベス・テイラー以外にも歴史に名を残した多くの人を魅了してきたエメラルド。

筆者は5月生まれなのでまさしくこのエメラルドが誕生石なのですが、昔はパステル色のカワイイ宝石が良かったな~と思ったこともありました。今となってはこんなに素敵な宝石が誕生石だなんて、本当にうれしく思います!

カラッツ編集部 監修