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価格差100倍!? 翡翠のA貨と、B貨C貨の違い

翡翠リング

翡翠には硬玉と軟玉があるのは良く知られていますが、さらにA貨、B貨、C貨に分類されるのをご存知でしょうか。宝石好きな方でも、翡翠マニアでなければ意外と知られていない翡翠のA貨。その違いを良く知らないと、間違って偽物を入手してしまう可能性があるのです。

翡翠のA貨とB貨C貨の違いと本当の価値を知って、本物を賢く手に入れるためのポイントを心得ておきましょう。

翡翠とは

翡翠
翡翠は、硬玉のジェダイトと軟玉のネフライトの2種類に分類されます。古くから翡翠の産地である中国では、硬玉と軟玉の両方を翡翠と認めているのに対し、日本では硬玉のみが翡翠と認められています。

ちなみに硬玉のジェダイトは中国では産出されず、日本、ミャンマー、スイス、ロシア、アメリカなどで産出されています。

対して軟玉のネフライト中国を始め、ポーランド、アラスカ、カナダ、ロシア、アメリカ、ドイツ、台湾、韓国、オーストラリアなどで産出されています。

翡翠の色は白、ピンク、青、黄、黒など15色程のバリエーションがあります。価値が高く人気の緑色をした翡翠は合成石も多く出回っており、本物との見分けが困難なほど功名に作られたものもあるので注意しましょう。

翡翠のA貨とB貨及びC貨の違い

翡翠2
ルビーやエメラルドと同じように、翡翠にも人工処理を施すことがあります。人工処理の方法や種類によって、翡翠は以下のように細かく分類されています。

A貨

人工処理を全く施していない、もしくは、ワックス加工処理された天然の翡翠です。Aジェードとも呼ばれます。

B貨

漂白、ポリマー(含浸)加工が施されたものです。Bジェードとも呼ばれます。

人工処理をして艶を出す、表面をスムーズにする、ヒビ割れを生じないようにする、などの効果を出します。

  • 漂白加工…表面にある黄、黒、茶色などの斑点を除去します。
  • ポリマー加工…透明感を高めます。

C貨

染色、漂白加工が施されたものです。Cジェードとも呼ばれます。

価値の高い翡翠の色に似た染料で着色して、本物とは違う色に見せます。

翡翠A貨の価値

翡翠原石
では翡翠の価値はどのような基準で決められているのでしょうか。
まず、天然で無処理の翡翠A貨を選ぶ場合には、3つの重要ポイントを軸に価値を決定しています。

鉱物の種類と質

翡翠と呼ばれるには、鉱物が硬玉のジェダイト(ヒスイ輝石)であることが必須です。簡単に見分けることは困難なので、鑑別機関で判断してもらいましょう。

最も評価が高いのは緑色で、次に紫色(ラベンダー)です。

透明度

透明度が高いほど価値が高くなります。紫色の翡翠は一般的に透明度が低いので、稀に透明度の高いものが発見された場合は大変高い価値が付けられます。つまり紫色が濃く透明度が高いほどレアになります。

そもそも一般的に翡翠は白っぽくて半透明のものがほとんどです。そのため全体が美しい緑色のものは評価が高く、透明度が高いと更に価値がグンと上昇します。

美しい緑色と透明度の両方を兼ね備えた翡翠を「琅玕(ろうかん)」といい、翡翠A貨の中でも最高級とされます。

価格

最高品質の琅玕は大変高額で取引されており、数百万円から1千万円という価格が付けられています。さらに高品質であれば億単位の価値が付く場合もあります。

これほど希少価値の高い琅玕とまではいかなくても、天然無処理の翡翠A貨には、やはり高値が付けられます。翡翠A貨であれば、最低でも数十万円ほどの価格が付けられるのが一般的といえます。

B貨とC貨の価値

翡翠ブレスレット

見分け方

無処理のA貨翡翠には、天然特有のくぼみの他に、黄色や黒色の斑点なども少しばかり発見されます。表面があまりにもスムーズでデコボコや斑点が無く、さらに手頃な価格であればポリマー樹脂加工したB貨の可能性が高くなります。

またA貨の翡翠はそれぞれが天然色で希少価値の高いものです。もし同じ色の翡翠が「A貨」として大量販売されている場合は、C貨なのでは?と疑ってみましょう。

価格

B貨とC貨も天然の翡翠には間違いありませんが、人工処理が施されている分価値が低くなってしまいます。特にA貨と比較すると全く価値が無く、価格は数十円~数千円程度です。

ネットや海外ではこのように価値のないB貨とC貨の翡翠を「格安のA貨」と偽って2~3万円で販売している悪質なケースも見つかっているので、ご注意下さい。

鑑別書を必ず確認する

翡翠ジュエリー

Photo by : Azami Adiputera / Shutterstock.com

A貨は最低でも数十万円はする価値の高い翡翠です。安いからと間違ってB貨やC貨を入手してしまうことのないように、購入する際には必ず信頼できる鑑別機関が発行した鑑別書を確認するようにして下さいね。

カラッツ編集部 監修