ルビーとサファイアの違い
今回はルビーについてのお話を少々ルビーといえば赤い宝石の代表的なものです。ブルーの宝石で代表的なサファイア、実はルビーとサファイアは同じ鉱物なのです。コランダムという鉱物で赤色のものがルビーと呼ばれています。それ以外のコランダムはサファイアとなります。※鑑別書では[鉱物名:コランダム 宝石名:ルビー]もしくは[鉱物名:コランダム 宝石名:サファイア]という風に記載されます。
細かい説明をしますと、元々コランダムは無色の鉱物ですが生成の際に取り込まれる元素によって様々な色を発します。不純物としてクロムが1%ほど混入すると濃い赤色のルビーに。鉄、チタンが混入すると青色のサファイアに。クロムが0.1%しか混ざっていない薄い赤色のものがピンクサファイアに。不純物がまざっていないコランダムはホワイトサファイアと呼ばれています。
●ルビー サファイア ピンクサファイア ホワイトサファイア
このようにコランダムは取り込まれる元素によって様々な表情を見せます。
ルビーは赤い石と一言にいいますがその赤にも様々な色合いがあります。
ルビーの表情
最高級のルビーとされるビルマ産のピジョン・ブラッド(鳩の血の色)
※濃いめの赤で内側から光る色合いがあり、鉄分の含有率が低いため暗い陰りが少なくなってます。
逆にタイ産のルビーは鉄分が多いため若干紫がかって見えます。たいていは色味が濃いため透明度が低く濁ったルビーが多い気がします。
また、チェリーピンクと呼ばれるくらいピンクがかった赤いルビーもあり、このようなルビーだと鑑別する時にピンクサファイアやバイオレットサファイアになることあります。
合成ルビー
ルビーは希少価値が高いため合成石も色々な方法で作られています。
※火炎溶融法や水熱法、フラックス法など
実際の鑑別でも、天然ルビーだと思って持ち込んだ方がいましたが検査したところ合成ルビーだった例もあります。
カラッツ編集部 監修