ダイヤモンドのハートアンドキューピッド

ハートアンドキューピッド

ダイヤモンドのハートアンドキューピッド

ハートアンドキューピッド

ダイヤモンドのハートアンドキューピッドは、ハートを射止める輝きであるといわれており、愛を誓う婚約指輪に人気がありますが、ハートアンドキューピッドはどのようにして見えるのですか?ダイヤモンドの「ハートアンドキューピッド」や「ハート&キューピッド」は世界中で使われているカット名称なのですか?と聞かれることがたまにあるので、今回はハートアンドキューピッドについて説明いたします。

ハートアンドキューピッドの呼び方

ハートアンドキューピッドとは、中央宝石研究所が商標登録したカットの名称です。GIA(米国宝石学会)では、同じカットの名称をH&A(ハートアンドアロー)と呼び、AGTラボラトリーでは、華標(はなしるべ)と呼び方は違いますが、同じものを指しています。ハートアンドキューピッドである場合は、どの鑑別機関でも鑑定書にハートアンドキューピッドである証明(ハートアンドキューピッドである写真)が記載されています。そのため、ダイヤモンド鑑定書を確認すれば、そのダイヤモンドがハートアンドキューピッドかどうかはすぐにわかります。GIAに限っては、写真ではなくInscription項目にH&A(ハートアンドアロー)と記載があります。

ハートアンドキューピッドとハートアンドアロー

このカットが登場したとき、当初の呼び方はハートアンドアローでしたが、ハートアンドアローという呼び方は商標登録されてしまったため、自由に使えなくなってしまいました。(ただし、AGL 一般社団法人 宝石鑑別協議会 に加盟している鑑別機関は、ハートアンドアローという呼び方を自由に使うことができます)そののち、中央宝石研究所がハートアンドキューピッドという呼び方を生み出し、こちらは中央宝石研究所が商標をとりましたが、自由に使ってください、ということで、ハートアンドキューピッドという呼称が一般的に広く使われるようになりました。

ハートアンドキューピッドの見方

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ハートアンドキューピッドは肉眼では見ることができません。特殊なジュムスコープ(観察装置)を用いてラウンドブリリアントカットのダイヤモンドを観察した時に、クラウン側に8つの「矢形」とパビリオン側に8つの「ハート形」の光学的現象パターンを表すダイヤモンドは「ハート&アロー」あるいは「ハート&キューピッド」と呼ばれています。一般的にこのようなパターンを示すダイヤモンドカットは、そのプロポーション以外にも「光学的対称性」が非常に優れており、GIAカットグレードでもベリーグッド以上に属します。たまに勘違いなさっている方がいらっしゃいますが、ハートアンドキューピッドは、あくまでカットの種類の名称であり、カットのグレードとはまた別です。

婚約指輪におけるハートアンドキューピッド

また、ハートアンドキューピッドとは少し話がそれますが、「トリプルエクセレント」という評価を耳にされたことはありますか?こちらは、ダイヤモンドのクレードを示す4Cやハートアンドキュービッドのようなカットの名前とはまた少し別で、ダイヤモンドのカット(これは4Cの項目の一つです。カットの評価は一番上がエクセレント、その次はベリーグッド、グッド、フェア、プアーとなります)、ポリッシュ(ダイヤモンド表面の研磨の状態)、シンメトリー(対称性)の3つの評価が、すべてエクセレントだった場合に、トリプルエクセレントとなります。結婚情報誌などで、一時期ハートアンドキューピッドやトリプルエクセレントのダイヤモンドがもてはやされたため、婚約指輪のダイヤモンドとして、これらのダイヤモンドの需要が急上昇しました。今でも人気です。ジュエリーのブランドによっては、婚約指輪にはカットがエクセレントのものしか使わない、と謳っているブランドもあります。ダイヤモンドは天然のものなので、クラリティやカラーは変えられませんが、カットだけは、人の手でなされる部分なので、技術によって変わります。職人さんの腕の見せどころだと思います。

 

 

カラッツ編集部 監修

ABOUT US

ジュエリー業界に数年従事。その後別業種に転職しながら、ジュエリー好きが高じて、宝石に関する記事執筆やコンサルティング業務も行う。年に数回海外旅行に行った際には、現地のジュエリーショップや博物館をチェックするのが楽しみ。好きな宝石はカラーダイヤモンド。