KARATZはX(Twitter)もやっています。
今回はそのX(Twitter)で反響の特に高かった「ダブレット(張り合わせ)」に関する情報をまとめてみました。
本物として購入していた天然オパールが実はダブレット(張り合わせ)だったという例があるためダブレット=偽宝石という印象がありますが、ダブレットということがきちんと開示された上で販売されているものであれば、特に問題はないのです。
販売業者が情報開示をせず、消費者に誤解を招く(もしくは騙す)ようなやり方で販売をすることが一番の問題です。
ダブレットオパール
まずは一番分かりやすいダブレットオパールから。
ていうか「ダブレット」て何?
「携帯用」ではありません。
「ダ」ブレットです。
ダブレットは英語で書くと「doublet」。「二重語」や「二重レンズ」などと訳されます。
double(ダブル)が語源なので、何か2つ別のモノがいるんだろうなぁということは想像がつくかと思いますが、宝石業界だと「別のものを張り合わせてる」くらいの意味で用いられます。
じゃあ何に何を張り合わせてるのか?
厚いプラスチックに、薄いオパール片を張り合わせているんです。
これです。これ。見えますか?
先程の宝石を横から見ると、表面に薄ーーーいオパールが貼ってありますが、ほとんどが白いプラスチックだということが分かるかと思います。
ライトを当てるとより一目瞭然です。
この写真だとこんなに分かりやすいですが、光の当たり具合や見る角度によっては普通のオパールと見分けがつきません。
それでは次のダブレットです。
ダブレットルビー
2つ目は「ダブレットルビー」です。
ルビーの類似石としては合成石やガラス製のもの、それからスピネルという混合石などが有名なのですが、ダブレットのルビーも存在します。
古今東西、多くの方から愛され続けているルビーは、その人気にあやかっての類似石のバリエーションも多いのです。
上がちょうどそのルビー(ダブレット)の写真なのですが、
うーん、、、
どうでしょう?
さっきのオパールに比べて「貼り付け」てある感がより分かりにくくないですか。
試しに先程と同様、下から光を当ててみましょう。
あ!何か!
ちょっと違和感を感じますよね。
クラウンとパビリオンの境目(ガードルと呼ばれる部分)に、薄ーーーく接着剤の層があるのが見えますでしょうか?
これはクラウン(ガードルより上、要は表面の部分)だけが天然ルビーで、パビリオン側は合成ルビーという形式のダブレットです。
このタイプのルビーは質屋さんでも見抜けない場合が多いそうです。
一般の方が見極めるのはかなり厳しいといえます。
最後に
いかがでしょうか、ダブレット。
記録によるとローマ帝国の時代から存在したと言われるダブレットです。
ちなみにローマ帝国といえば約2000年前のできごと。
宝石業界の歴史を感じます。
冒頭でも述べましたが、ダブレットということがきちんと開示された上で販売されているものであれば、特に問題はないのです。
販売業者が情報開示をせず、消費者に誤解を招く(もしくは騙す)ようなやり方で販売をすることが一番の問題です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
カラッツ編集部 監修