宝石のプロでも見分けは難しい!?モアサナイト(モアッサナイト)というダイヤモンド類似石

モアッサナイト

モアサナイト(モアッサナイトと呼ばれることもあります)という石の存在をご存知でしょうか?

コレクターの間では密かに人気が出つつあると聞きましたので、ご存知の方もいるかもしれませんね。

このモアサナイト(モアッサナイト)、出回り始めた当初はダイヤモンドを見分ける専用機材でも見抜けなかったといわれる程、見た目も性質もダイヤモンドと似ています。

こちらでは、そんな見た目だけでは質屋や宝石のプロでもダイヤモンドとの判別が難しい、モアサナイトについて色々ご紹介したいと思います。

モアサナイト(モアッサナイト)とは

モアッサナイト ルース

モアサナイト(Moissanite)は、モアッサナイトと表記されることもある石です。

炭化ケイ素(Silicon carbide)でできており、自然界にも存在しますが、限られた地層にごくわずかに存在するのみなので、見つけるのはとても困難です。

そのため、市場で見かけるモアサナイトのほとんどは人工的に作られる合成石です。

モアサナイトとダイヤモンドはよく似ていると先にお伝えしましたが、実は合成モアサナイトはダイヤモンドの合成実験の中で偶然生まれたといわれています。

合成ダイヤモンドを作ろうと思って出来たのであれば見た目や性質が似ていても納得できる気がしますね。

鉱物としての基本情報も簡単にご紹介しましょう。

宝石名モアサナイト(モアッサナイト)
モース硬度9.24 – 9.5
比重3.22
屈折率2.654 – 2.697
分散率0.104

色は、カラーレス~ライトイエローブルーグリーングレーブラックブラウンなどがあるといわれます。

複屈折率が0.043と高いことからダブリングする特徴があります。

モアサナイト(モアッサナイト)とダイヤモンドの類似点

ダイヤモンド モアッサナイト

画像:左-ダイヤモンド 右-モアサナイト

先にお伝えしたとおり、自然界に存在するモアサナイト(モアッサナイト)はごく僅かだといわれますが、結晶も透明ではなく濁っているといいます。

一方、人工的につくられる合成モアサナイトは透明度が高く光の屈折率、熱伝導率がダイヤモンドと近いといわれています。

ダイヤモンドと類似石とを見分ける時に使用するダイヤモンドテスターという機械があるのですが、光の屈折率や熱伝導率などでダイヤモンドか否かを判断するそうで、古い機械だとモアサナイトをダイヤモンドだと判別してしまうことも多かったそうです。

今は機械が進化したことから、きちんと判別できるものも多いといいますから安心して下さいね。

また、見た目ですが、モアッサナイトはDカラーのダイヤモンドと比べてごくわずかに色がついていることが多かったそうですが、技術の進化により、最近ではDカラーに近いモアサナイトも出回っています。

モアサナイト(モアッサナイト)とダイヤモンドの相違点

ダイヤモンド モアッサナイト

画像:左-ダイヤモンド 右-モアサナイト

石の硬さを表す数値に、モース硬度という項目がありますが、ダイヤモンドは最も硬い、硬度10です。

モアサナイト(モアッサナイト)は9.24~9.5でダイヤモンドに比べるとやや低めですが、天然石でダイヤモンドの次に硬いと言われるコランダム(ルビー、サファイア)が9ですので、ダイヤモンドの次に硬い宝石と言えます。

また、モアサナイトは分散率がダイヤモンドよりも高いことからブリリアントカットを施すとダイヤモンドよりも強いファイアを放ちます

モアッサナイトはダイヤモンドの偽物?

ダイヤモンド モアッサナイト キュービックジルコニア
では、ダイヤモンドとよく似た性質をもつモアサナイトはダイヤモンドの偽物と言って良いのでしょうか。

合成石だからと言って一概に偽物とは言い切れません。

確かに、一部の業者がモアサナイトダイヤモンド(モアッサナイトダイヤモンド)などという紛らわしい名前を付けて販売し、消費者がお買い得なダイヤモンドと勘違いして購入してしまうケースはあると聞きます。

また古いダイヤモンドテスターだとダイヤモンドと判断されてしまうことから、最新機器を持たない質屋や買取店などが混乱してしまったという話も事実としてあります。

こういった話が独り歩きし、モアサナイト=ダイヤモンドの偽物と思われてしまう節があるのは確かです。

ですが、ダイヤモンドの類似石として有名なキュービックジルコニアも同じですが、人工石には人工石の魅力があり、人工石だからこその楽しみ方もあると思います。

実際人工石であるモアサナイトの美しさに価値を見出し、モアサナイトのジュエリーであることを明記して販売しているメーカーもあります。

消費者が納得して購入し、合成モアサナイトとして楽しむことに何ら問題はないのです。

悪意のある一部業者の売り出し方によって、なんとなく偽物の印象がついてしまいましたが、合成モアサナイトの強いファイアダイヤモンドのそれとは異なる魅力があります。

宝石業界にいる身としては、モアサナイトのような人工石に悪いイメージを持たせないためにも業者や小売店が宝石に対する正しい知識を身に着け、一般消費者の方が混乱しないような環境がもっと整っていけば良いなと思います。

モアサナイト(モアッサナイト)の魅力

次にモアサナイト(モアッサナイト)の魅力をお伝えすべく、写真で幾つかご紹介したいと思います。

モアッサナイト ルース
グリーンが強いモアサナイトです。

光を当てると異空間にワープしてしまいそうな輝きを放っているようにも見えますね。

モアッサナイト ルース

こちらはカラーレスに近いモアサナイトです。

写真でもファイアの輝きがよく分かります。

ダイヤモンドにはない輝き、というのも何となく見て取れるでしょうか。

モアッサナイト ルース

最後はブルーグリーンのモアサナイトです。

光があるのとないのとでは表情が大きく変わり、ずっと眺めていられそうな魅力があると思いませんか。

隠れモアサナイトに注意

モアサナイト(モアッサナイト)は英語で書くと「Moissanite」と、日本人にはかなり読みにくいスペルになるのですが、最近ではそれを悪用してフリマアプリやオークションサイトなどで「Moissanite ダイヤモンド」という紛らわしい名前で販売する業者がいるようです。

あたかもダイヤモンドの一種類であるかのようにモアサナイトを販売しているわけですが、モアサナイトとダイヤモンドは全くの別物です。

題名に入っていればまだ良い方で、中には商品ページの下の方にそっと書かれるようなケースもありますのでご注意ください。

既に購入してしまって、手元に不安な石がある場合は【実験】ダイヤモンドの本物?偽物?自宅で1発!見分け方でも、自宅でもできるモアッサナイトとダイヤモンドを比較した実験をしましたのでこちらも参考にしてみてください。

※人造石自体が悪い訳ではありません。悪いのは業者が事実を隠して高額に売ることです。モアサナイトときちんと明記し販売されているものを消費者が納得して購入するのは問題ありません。

最後に

モアッサナイト ルース
いかがでしたでしょうか。

最近では、モアサナイト(合成モアサナイト)と明記して販売されることも増えているといいます。

そしてコレクターの中にはモアサナイトを好んで購入し楽しんでいる方も多いと聞きます。

ダイヤモンドとも違う独特の強い輝きを放つモアサナイト。

ご興味をもたれた方はぜひ注目してみて下さいね。

カラッツ編集部 監修