ホークスアイとブルータイガーアイは同じ石?名前の意味や石言葉、ウルフズアイとの違い

ホークスアイ ルース

ダークな地色に青いラインを見せる、ホークスアイ。

ビーズ状にカットされ、ブレスレットやパワーストーン、アクセサリーとして売られることも多い宝石です。

「タイガーアイ」や「ブルータイガーアイ」と名前や見た目が似ていますが、どのような関係にあるのでしょうか。

今回は、ホークスアイとタイガーアイの関係から、名前の意味、石言葉、ウルフズアイやピーターサイトとの違いなどまで、詳しくお伝えしたいと思います

ホークスアイとは

ホークスアイ ビーズ

ホークスアイは、深い青灰色が特徴的な宝石です。

カボションカットを施し光を当てると、光の帯が見られるキャッツアイ効果(シャトヤンシー)を見せることでも知られます。

「ファルコンズアイ」「ブルータイガーアイ」と呼ばれることもあり、「タイガーアイ」とは深い関係にあります

どんな関係かと言うと、実はホークスアイとタイガーアイは同じ組成をもつ宝石で、主に色合いの違いで名前が分けられています。

その神秘的な見た目で、タイガーアイとともに古来から愛され、宝飾品や装飾品として使用されてきました。

タイガーアイについて詳しく知りたい方はこちら

タイガーアイ ルース

タイガーアイ(タイガーズアイ)はどんな宝石?色や種類、意味、石言葉はある?

鉱物としての基本情報

英名 Hawk’s Eye
和名 鷹目石、鷹眼石
分類 珪酸塩鉱物
結晶系 三方晶系
化学組成 SiO2(※)
モース硬度 7
比重 2.65
屈折率 1.54-1.55
光沢 ガラス状

※ホークスアイは、石英(クォーツ)の変種の一つとして位置づけられ、化学組成も石英(クォーツ)と同じ、SiO2で表されることが一般的です。書籍によっては、起源鉱物であるリーベッカイト(クロシドライト)の化学組成式:Na₂(Fe2+3Fe3+2)Si8O22(OH)2)で表されることもあります。

特徴

先にお伝えしたように、ホークスアイは、黄色地に独特の縞模様を成すタイガーアイと同じ組成をもつ宝石です。

クロシドライト(青石綿)という繊維鉱物が石英に置き換わることで形成し、色の違いで「タイガーアイ」と「ホークスアイ」に呼び分けられます。

他にも、色や特徴の違いで「ウルフズアイ」「ゼブラアイ」「ピーターサイト」などと分類されます。

光を当てると光の帯が見えるキャッツアイ効果(シャトヤンシー)を見せることもタイガーアイと同じです。

しかし、ホークスアイのダークな地色に光が当たると、タイガーアイとは異なる神秘的な雰囲気を醸します。

深い青灰色の地色は、落ち着いたシャープな印象があり、メンズジュエリーの素材としても親しまれていますね。

主に不透明で、カボションカットやビーズ状にカットされることが殆ど。ファセットカットが施されることは珍しいです。

産地

ホークスアイはタイガーアイと同じく、南アフリカ、西オーストラリアが主要産地です。

このほか、ブラジル、インド、ナミビア、アメリカ、カナダなど、世界各地で発見されています。

産出量は、タイガーアイよりもかなり少ないといわれています。

原石の形

ホークスアイ 原石

ホークスアイは、クロシドライトの繊維状結晶に石英が固まって置き換わることで生成しており、塊状で見つかることが一般的です。

断面には、青灰色の縞模様が見られます。

同じ母岩の中でホークスアイとタイガーアイが共生したり、混合したものも見つかっています

ホークスアイは一般的に青灰色をしています。

含有する酸化鉄の影響で発色すると考えられており、酸化鉄の量が多くなると、青味のある茶色になります

名前の意味

ホークスアイは、ダークな地色とキャッツアイ効果が鷹の目を思わせることから名付けられたといわれています。

同じ「鷹」という意味の「ファルコンズアイ」や、青みがかった色合いから、「ブルータイガーアイ」と呼ばれることもあります。

石言葉

ホークスアイの石言葉は、タイガーアイと同じく「好奇心」「洞察力」「知識」などです。

ホークスアイとタイガーアイの違い

ホークスアイ タイガーズアイ

ホークスアイとタイガーアイは、クロシドライト(青石綿)という繊維状の鉱物が、石英(クォーツ)に置き換わることで生まれたものとご説明しました。

クロシドライトの繊維状結晶の隙間にシリカに富んだ熱水が染み込み、シリカと一緒に成長することで、結晶が生成されます。

鉄分が富んだ状態で石英化が進むと本来の青色を残したまま硬化し、成長途中でクロシドライトの鉄分が酸化すると地色が黄色~黄褐色に変わります。

元来の青色のまま出来上がったものを「ホークスアイ」、酸化により地色が黄色~黄褐色に変わったものを「タイガーアイ」と呼ぶということですね。

2つの特徴を表にしてみるとこんな感じです。

項目 ホークスアイ(Hawk’s Eye) タイガーアイ(Tiger’s Eye)
青灰色〜紺、黒に近い青 金褐色〜黄褐色
成因 クロシドライトが石英化する過程で酸化なし クロシドライトが石英化する過程で酸化あり
キャッツアイ効果 あり あり
光沢 ガラス光沢 ガラス光沢

上の表を見ても分かるように、ポイントは「含まれる鉄分の酸化の有無」です。

酸化の進行度によって、ホークスアイ→タイガーアイへと自然に変化していく関係にあるのですね。

同じ鉱物の色違いという点では、きょうだいのような関係とも言えますね。

ともに主要産地は、南アフリカと西オーストラリアで、同じ母岩の中に出来上がったり、途中で色が切り替わる「ミックス」タイプも存在します。

いずれも、カボションカットにすることでキャッツアイ効果が見られますが、これは中に残るクロシドライトの繊維状結晶に光が反射して現れると考えられています。

ウルフズアイ

ウルフズアイ(Wolf’s Eye、狼眼石/ろうがんせき)も、ホークスアイやタイガーアイと基本的には同じ鉱物です。

クロシドライト(青石綿)が酸化により黄色く変化する途中で緑色になったものと考えられ、鉱物としての性質・成分・硬度などはタイガーアイやホークスアイと同じです。

鉱物名は、どれも「クォーツ(多結晶)」で、色によって宝石名が変わります。

ウルフズアイは産出量が少なく、非常にレアといわれています。

ゼブラアイとピーターサイト

ピーターサイト

画像:ピーターサイト

ウルフズアイとともに、ホークスアイやタイガーアイの仲間とされるゼブラアイとピーターサイト。

それぞれの特徴とホークスアイ、タイガーアイとの違いについてご説明しましょう。

ゼブラアイ

ゼブラアイは、ホークスアイが黄色に変化する途中において、クロシドライトの層内で部分的に鉄の増加と酸化が生じたことにより出来上がったものと考えられています。

酸化した部分は黄色や緑色に変化し、鉄の増加により酸化しなかった箇所は元来の青色が残ることで、2色以上の斑状模様が見られます。

そのため、シマウマ(ゼブラ)を由来とする「ゼブラアイ(Zebra’s Eye、混虎目石/こんとらめいし)と呼ばれています。

ゼブラアイは、青と黄、緑と青のほか、青と黄と緑の3色を見せるレアなものも存在します

1石の中に複数色が感じられるなんて、非常に興味をそそられますね。

ピーターサイト

ピーターサイトは、角閃石鉱物の繊維状結晶が埋め込まれて出来上がったカルセドニーの一種と考えられています。

タイガーアイやホークスアイ(クロシドライト)を一部に残していることから親戚のような位置づけと考えられている説と、タイガーアイの角礫化した変種であるとする説があります。

タイガーアイやホークスアイのように繊維が真っすぐ(平行)に伸びず、波のようにうねった、独特の模様を見せ、埋め込まれた繊維により様々な色彩が見られるのも特徴のひとつです。

ホークスアイやタイガーアイに比べると、産地も限られ産出量も少ないとされます。

青や茶色をベースカラーとし、黄やオレンジ色の色合いが見られます。

ピーターサイトもホークスアイやタイガーアイと同様に、キャッツアイ効果(シャトヤンシー効果)を示します。

ナミビアで発見され、1962年に有名な宝石ディーラーのシド・ピーターズ氏(Sid Pieters)によって初めて報告されました。

ピーターサイト(Pietersite)という名前も、発見者でもあるピーターズ氏にちなんで名付けられたそうですよ。

1966年には中国でも発見され、1990年代から市場に出回り始めたとされますが、ナミビア、中国どちらの鉱山も現在は閉山しているという話もあり、流通量は少ないようです。

ホークスアイの価値基準と市場価格

ホークスアイ タンブル

ホークスアイを購入する場合には、あらかじめ正しい知識を身につけて、賢く選びたいものですよね。

後悔しない買い物をするために、ホークスアイの価値基準と一般的な市場価格についてご紹介していきます。

価値基準

ホークスアイは、色が美しく、キャッツアイ効果を見せるほど良いとされます。

全般的には、安価で取り扱われることが多いです。

市場価格

ホークスアイは、丸玉ブレスレットであれば1,000円台から入手できますが、丁寧に磨かれた数珠などは数万円するものも販売されています。

一般的には丸玉ブレスレットが多く、ルースとして扱うショップは非常に少ないようです。

どこで買える?

パワーストーンや天然石を扱うショップで販売されることが多く、丸玉ブレスレットなどで見かけることが多くあります。

宝石を販売するショップでは、逆に取り扱いが少ないかもしれません。

ホークスアイのお手入れ方法

ホークスアイ タンブル2

日常的なお手入れは、着用後に柔らかい布で汚れをふき取るだけで大丈夫です。

汚れが目立つ場合は、ぬるま湯に少量の中性洗剤を溶かし、柔らかい布かブラシで優しく洗います。

泡を洗い流したら柔らかい布で水分をふき取り、しっかりと乾燥させましょう。

構造上、超音波洗浄の使用は念のため避けた方が無難といえます。

保管する時は、他の宝石やジュエリーとぶつからないように個別にし、直射日光の当たらない場所に置いた方が安心です。

身につける際には、化粧、香水をすべてつけ終えてから着用することをおすすめします。

最後に

ホークスアイ タンブル3

今回は、ホークスアイについてお伝えしました。

タイガーアイと基本的には同じ宝石で、ブルータイガーアイと呼ばれる理由もお分かり頂けたでしょうか。

ダークな色をしたホークスアイはクールな印象があり、ユニセックスで楽しめる宝石かと思います。

鷹の目を思わせるその見た目は、力強さを与えてくれるような雰囲気があり、私も個人的に愛用しています♪

カラッツ編集部 監修

<この記事の主な参考書籍・参考サイト>

◆『宝石と鉱物の大図鑑 地球が生んだ自然の宝物』
監修:スミソニアン協会/日本語版監修:諏訪恭一、宮脇律郎/発行:日東書院
『起源がわかる宝石大全』
著者:諏訪恭一、門馬綱一、西本昌司、宮脇律郎/発行:ナツメ社
『ネイチャーガイド・シリーズ 宝石』
著者:ロナルド・ルイス・ボネウィッツ 訳:伊藤伸子/発行:科学同人
◆『岩石と宝石の大図鑑』
監修:ジェフリー・E・ポスト博士/著者:ロナルド・ルイス・ボネウィッツ 訳:青木正博/発行:誠文堂新光社
『楽しい鉱物図鑑』
著者:堀秀道/発行:草思社
◆『宝石の写真図鑑』
著者:キャリー・ホール/発行:日本ヴォーグ社 ほか

▽参考書籍・参考サイト一覧▽