GUCCIのジュエリーに動物モチーフが多いのはなぜ?アニマルジュエリーの意味とは

グッチカバン

Photo by : Creative Lab / Shutterstock.com

GUCCI(グッチ)のジュエリーに動物モチーフが多いのはなぜ?アニマルジュエリーの意味とは?

革製品から始まり、スカーフ、香水、ジュエリーと商品を展開して世界的ブランドに成長したGUCCI(グッチ)。

GUCCI(グッチ)といえば、コンサバで正統派。高級志向で大人のブランドというイメージがありました。しかし最近はぐっと路線を変えて、若い人のファッションリーダーの座を確立しているのをご存知ですか?

特に今年のグッチはジュエリーが秀逸!とりわけ「動物モチーフ」は種類が多くて他のブランドの追随を許しません。

どうしてグッチは動物モチーフをそんなに多用するのか?アニマルジュエリーに込められた意味と歴史についてご紹介していきましょう。

トム・フォードからアレッサンドロ・ミケーレへ

007のようにハイスペックでハンサムな男性。トム・フォードが目指す『グッチ』はまさにそんなイメージを演出していました。

※実際に2012年のジェームズ・ボンドの衣装はグッチが製作を担当

しかしそんなスーツが似合うイケメンのトム・フォードから、まるで一昔前のヒッピーを連想させるアレッサンドロ・ミケーレにクリエイティブ・デザイナーが変わったことで、グッチは全く新しい、革新的な変化を遂げていきます。

アレッサンドロ・ミケーレが得意とするのは動物、植物を使ったモチーフデザイン

トラ蜂、蛇などをモチーフとしたアニマルジュエリーは、古くから愛され続けていますが、彼がなぜ、今モチーフデザインにこだわるのか。その世界観を探ってみました。

アニマルジュエリーには意味がある

ル マルシェ デ メルヴェイユ リング
〔ル マルシェ デ メルヴェイユ〕リング
¥ 210,600 (税込)
出典元:https://www.gucci.com/jp/

今回のグッチのシルバーアクセサリーにもふんだんに多用されている動物モチーフ。この動物モチーフはカルティエショーメといった他の有名ジュエラーも好んで使っています。

例えばジュエリーとしての「トラ」には「キング・オブ・トップ」「権力」「支配」といった誰よりも強いという意味が込められています。

マレーシアの国章、ロシアの紋章にもトラは使われています。まさにトラは王侯貴族が好むモチーフと言えますよね。

クリスタル&パール付き ビー(ハチ) リング
クリスタル&パール付き ビー(ハチ) リング
¥ 68,040 (税込)
出典元:https://www.gucci.com/jp

そして蜂はアンティークジュエリーにもよく見られます。古代ギリシア時代から「縁起が良い」とされ、よく働くミツバチにちなんで、「勤勉」「豊穣」といった意味があります。

このようにアニマルジュエリーには、流行に流されない深い意味と作り手の想いが込められています。

しかしシンプルでどんなファッションにも合うとは言い難い、強い個性を持つモチーフジュエリー。

グッチは動物をモチーフとしたデザインを使って、新しい未来に挑戦しているといってもいいかも知れません。

アニマルジュエリーの歴史は

蛇
宝石のデザインの中で、数千年の歴史があるのが動物をモチーフとしたデザインを施したアニマルジュエリー。

古代ローマ時代から、そしてあの古代エジプトのクレオパトラも、猫や蛇、トラといった動物モチーフを、ジュエリーのみならず、神様として神聖化していました。

動物は身体的に優れた特性があり、人間の能力の何倍もパワーを持った動物が沢山います。

人はその動物のパワーを「ジュエリー」として身につけることで、お守り代わりにしたのでしょう。

ジュエリーだけでなく、動物の体の一部、狼の牙うさぎのしっぽ魔除けとして大切にする習慣は今でも世界中にありますよね。

アレッサンドロ・ミケーレの挑戦

高級食器、「リチャ ード・ジノリ」のクリエイティブディレクターも兼任しているアレッサンドロ・ミケーレ。

彼の世界観は、1900年代、繊細さと大胆さ、そして馬具や革の装飾品メーカーとして出発した、初代のグッチオ・グッチへの憧憬が込められている気がします。

もともと昔の貴族たちは、家柄や集団、階級などを動物や植物などをモチーフにデザインし、紋章に描き込んでいました。

カルティエやショーメ、ヴァンクリーフ・アーペルといった高級ジュエラーも、昔から貴族や王族のためにこぞってアニマルジュエリーを製作、発表しています。

今後も革新を続けるであろうグッチ。アレッサンドロ・ミケーレは、貴族だけでなく、現代の人々へのオマージュとして、この動物モチーフをトレンドにしたいと思っているのかも知れません。

そして彼はキッズラインにも動物モチーフを多用して、子供服の世界観も大きく変えています。彼の挑戦は今後も続いていくでしょう。

最後に


出典元:https://www.amazon.co.jp/

いかがですか。あなたもお花や星といった甘いモチーフではなく、少し刺激的なこの動物モチーフのジュエリーを身につけて、もっと個性的な自分を発信してみてはいかがでしょう?

今年のグッチは新しい人生を踏み出したいあなたの背中を強く、強く押してくれるはずです!

カラッツ編集部 監修