目次
エメラルドとは
エメラルドの産地
宝石の専門家は「エメラルドの色を見ると産地がわかる」というほど、産地によって成分や内包物(インクルージョン)などの違いや、色合いにそれぞれの特徴があります。
一部ですが特徴的な産地のエメラルドの特徴をご紹介します。
コロンビア産エメラルド
恐らくエメラルドの産地としては最も有名なコロンビア産。
コロンビア産のエメラルドはブルーやイエローがかっていて、彩度のある純色に近い美しいグリーンを放ちます。
元々エメラルドは傷の多い宝石ですが、コロンビア産のエメラルドの場合は色合いの美しさと表面の傷が少ないものを選ぶようにします。
コロンビア産のエメラルドの多くはオイルや樹脂を浸透させた処理を行うので、内側から表面につながる傷が少ないものを選ぶと、より長く美しい状態のエメラルドが楽しめる為です。
ザンビア産エメラルド
20世紀に開発が本格的になった比較的新しい産出地で、青みを帯びたグリーンが特徴のザンビア産エメラルド。
ザンビア産のエメラルドの原石は、丸みを帯びたものが多く、楕円形のオーバルシェイプに研磨されます。
品質の良いエメラルドが多く産出していたので無処理のものが多かったのですが、最近は需要の高さから品質の低いエメラルドに処理を施し美しく見せたザンビア産エメラルドも多く見かけるようになりました。
コロンビアに次いで重要な産地だと言われています。
※こちらの記事も参考にどうぞ。
▶ザンビア産エメラルドの特徴は?産地別の特徴
▶コロンビア産エメラルドの特徴は?産地別の特徴
▶ブラジル産エメラルドの特徴は?産地別の特徴
▶ジンバブエ産エメラルドの特徴は?産地別の特徴
エメラルドの名前の由来
エメラルドの名前はいくつか変化を経て来ています。まず、サンスクリット語の緑色の石を意味する「スマラカタ」から始まります。後々ギリシャ語の「スマクラグドス」、ラテン語の「スマラグダス」と変化しました。
そこから古いフランス語で「エスメラルド」と変化を遂げ、「エメラルド」と呼ばれるようになりました。
エメラルドの種類
実はエメラルドにはグリーン一色のものだけでなく、様々な変化を見せてくれる種類があります。
なかなか実物を目にすることが出来ないものもありますので、いくつかご紹介します。
エメラルドキャッツアイ
非常に珍しく、コレクターに人気の高いエメラルドキャッツアイ。
キャッツアイというのはカボションカットに研磨すると帯状の光を描く、猫目効果(シャトヤンシー)がみられる宝石のことを言います。
キャッツアイというと多くはクリソベリルやトルマリンなのですが、エメラルドにもごく稀にこの猫目効果が見られるものがあるのです。
二方向から光を当てて動かすと、まるで瞬きをするような効果も見られるので、宝石マニアからは一つは手にしたい、コレクションしたいと思われる宝石の一つです。
トラピッチェエメラルド
トラピッチェとはスペイン語で、歯車の意味です。
トラピッチェエメラルドの模様がサトウキビを絞る農機具の歯車に似ていることから名付けられました。
花のように見えたり、亀の甲羅のように見えたりしますが、基本は六条に広がった仕切り模様です。
エメラルドの成長過程で炭質物が閉じ込められたことで出来る模様ですが、何とも不思議で自然に出来た模様と考えると、マニア心をくすぐられる宝石です。
こちらもコレクターに大変人気の宝石です。
※こちらの記事も参考にどうぞ。
https://recarat.com/online/2018/08/13/sije2018/#i-6
コロンビア産のエメラルドから生まれたエメラルドカット
最後に
グリーンの宝石といえばエメラルドと言っても過言ではないほど、長年愛され続けているエメラルド。
カラッツ編集部 監修