一度見たら忘れられない!癒やしのネオンブルーの宝石10選
いつの時代も人気の高いブルー系の宝石たち。
カラーセラピーの観点では、ブルーは落ち着きと安らぎ、そして平和な気持ちになれる色なのだそうです。
つまりブルー系の宝石は、慌ただしい毎日の疲れを癒やすために最適なカラーというわけですね。
ブルーのレアストーンにはどんな宝石があるの?
人気があるのは?どういうものを選べばいい?
そんな疑問を解消すべく、人気のブルー系のレアストーンとその選び方についてご紹介いたします。
目次
ブルー系の宝石の選び方
ブルー系のレアストーンを選ぶなら、まず注目してほしいのは「ネオン感」。
ネオンブルーと一言でいっても、2つのタイプがあります。
1つはどんな状況でも美しいネオンブルーの宝石。
明るいネオンブルーの宝石は周囲の人の目も釘付けにしてしまう美しさがあります。
そして、もう1つは濃いブルーで光が当たるとネオンブルーに輝くような宝石です。
普段は落ち着いた色の宝石の光が当たったときの本気の美しさは格別なもの。
また、ネオン感の少ないタイプの宝石については輝きや照りの良いものを選ぶのもおすすめです。
ただし、ネオン感や輝きはインターネット上の画像だけでは伝わりにくいものなので、購入の際にはなるべく実物を見るか、しっかりとヒアリングした方が良いでしょう。
ブルー系の宝石、今人気の傾向は?
ブルー系の宝石のなかで人気があるのは、とにかく希少性の高いもの。
そんな希少石を使ったジュエリーも以前よりは増えてきましたが、まだどこのショップでも手に入るわけではありません。
そこでレアストーンを使ったジュエリーをオーダーする方も増えてきています。
ジュエリーとして使用するために、宝石に求められるのはある程度の耐久性。
そのため、レアストーンに多い、硬度も低く割れやすい宝石よりはジュエリーにもできる丈夫な宝石の方が幅広く人気があります。
確かに、とっておきの一石はいつかジュエリーにして身につけたいものですよね。
今、人気のブルー系の宝石
それでは、今回は「ジュエリーとしても楽しめる」という観点で、人気のブルー系のレアストーンをご紹介していきます。
パライバトルマリン
ツーソンにこの宝石が登場した時、バイヤーは人工的なほどのネオンブルーに戸惑い、本当に売れるのだろうかと半信半疑だったと聞きます。
しかし、蓋を開けてみたら、不動ともいえる世界的な人気を誇るほどに。
パライバトルマリンはブルー寄りとグリーン寄りに分けられますが、一番人気はネオンブルー。
現在は特別な加熱処理によって、紫のエルバイトトルマリンをパライバカラーに変化させていますが、初期の頃はバターリャという鉱山で無処理でも美しいブルーのものが発掘されていました。
現在は、鑑別機関でも検査は行っていないので、加熱・非加熱を証明するものはありませんが、「エイトリータ」と呼ばれる希少な非加熱のパライバトルマリンを探している人も多いです。
そして、パライバトルマリンはある程度のインクルージョンは許容されますが、やはり透明度の高いものが高品質とされます。
透明度 < ブルー寄り < ネオン感
予算にもよりますが、パライバトルマリンの特徴を踏まえると、このような優先順位で選ぶのがおすすめです。
名前 | パライバトルマリン |
---|---|
鉱物名 | トルマリン |
モース硬度 | 7~7.5 |
劈開性(割れやすさ) | なし |
アウイナイト
一度見てしまったら、忘れられなくなる強烈なネオンブルー。
そんなネオンブルーの代表ともいえるアウイナイトですが、インクルージョンが多いので、基本的にエメラルドと同じように含浸処理が行われています。
また、ルースやジュエリーへの加工が難しい、硬度が低く割れやすいデリケートな宝石としても有名。その儚さは職人泣かせともいえるほど。
それでも、その美しさから最近はリングやネックレスに加工されたものも良く見かけます。
もともと大きな結晶は採れず、最近は0.1ct以下のルースも多くなっていますが、比重が軽いため、カラット数の割には大きく見えるのがアウイナイトの特徴。
また、群青色のようなネオンブルーのほか、マリンブルーといった色合いのものもあり、そちらのタイプはブラックライトでオレンジピンクに蛍光します。
既に採掘は終了しているので、今後どんどん希少な存在になっていくでしょう。
名前 | アウイナイト |
---|---|
鉱物名 | アウィン |
モース硬度 | 5.5~6 |
劈開性(割れやすさ) | 完全 |
産地 | ドイツ(アイフェル地方) |
ベニトアイト
「宝石の国」という作品で一躍有名になったベニトアイト。
実は、それ以前もコレクターの間ではかなり人気の高い宝石でした。
人気の理由は、サファイアのような美しいブルーと、ダイヤモンド同等の輝き。
特に、チカチカと輝くネオンブルーのファイアはため息が出るほどの美しさ。
小さなルースでも、輝きが強いのでピアスなどにも最適です。
そして、ベニトアイトは限られた鉱山でしか見つかっておらず、既に採掘も終了しているということで、どんどん希少価値が上がってきています。
色味は群青色のような濃いネオンブルーがトップカラーですが、淡色の方が輝きは強いのでどちらを優先するかによって選び方は変わります。
濃い色味の美しいものは、ネオンブルー以外に赤いファイアも楽しめます。
名前 | ベニトアイト |
---|---|
鉱物名 | ベニトアイト |
モース硬度 | 6~6.5 |
劈開性(割れやすさ) | 不明瞭 |
産地 | アメリカ合衆国サン・ベニト郡 |
グランディディエライト
グランディディエライトは2014年に登場した、比較的新しい宝石。
鉱物としては以前から存在していましたが、宝石質のものが採掘されたのはごく最近のこと。
誤植を疑ってしまいそうな、舌を噛みそうな独特の名前がインパクト大ですよね。
登場から間もないグランディディエライトですが、輝きが強く、硬度も低くないことから、最近はジュエリーでも良く見かけるようになりました。
ルースも人気ですが、ジュエリーに関しては「業界の救世主」と呼ぶショップがあるほど。
最初は色の薄い水色のタイプが出回り、その後はグリーンの濃い色、そしてブルー・グリーンという順番に供給されてきました。
現在は宝石質のものがほとんどなくなり、価格も上昇傾向で濁ったものやインクルージョンのあるものが多くなっているようです。
名前 | グランディディエライト |
---|---|
鉱物名 | グランディディエライト |
モース硬度 | 7.5 |
劈開性(割れやすさ) | 完全 |
産地 | 主にマダガスカル |
カラッツでも早くから注目し、記事をいくつか公開しています。
グランディディエライトについてもっと知りたい方は、こちらもご参照ください☆
ジェレメジェバイト
現在、誰もが探しているといっても過言ではないほどコレクターの間で人気のレアストーン、ジェレメジェバイト。
この宝石には、エレメジェバイト、エレメーエファイト、ジェレメジェバイトとたくさんの呼び名があります。
基本的にはパープルをかんだブルーカラーですが、最近見かけるのはカラーレスのものばかり。
耐久性があり、ジュエリーにも向いているのですが、何しろ数が少ないというのが最大の特徴ですね。
とにかく探している人が多い宝石で、ショップへのお問い合わせも多いと聞きます。
見つけたら買うべき宝石のひとつといえるかもしれません。
名前 | エレメジェバイト、エレメーエファイト、ジェレメジェバイトなど |
---|---|
和名 | エレミア石 |
モース硬度 | 6.5~7 |
劈開性(割れやすさ) | なし |
コバルトスピネル
コバルトスピネルも、なかなか見かけないレアストーンのひとつ。
その名の通り、コバルトを含んだブルーのスピネルです。
スピネルはキラキラと輝きが強く美しい宝石。だから、コバルトスピネルは美しいブルーと輝きの強さを持ち合わせた本当に魅力的な宝石といえます。
色味だけではコバルト含有の判断がつかないこともあるので、購入の際には「コバルトバンドを認む」と書かれたものを選ぶと安心です。
名前 | コバルトスピネル |
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鉱物名 | スピネル |
モース硬度 | 7.5~8 |
劈開性(割れやすさ) | なし |
特記事項 | 鑑別に「コバルトバンドとアイアンバンドを認む」記載のあるもの |
コーンフラワーブルーサファイア
「サファイアなんて珍しくない」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、色によってはかなり希少なものもあります。
オレンジピンクのパパラチアサファイアなども、そのひとつ。そして、ありふれていると感じられるかもしれませんが、ブルーのサファイアにも希少なものが存在するのです。
ブルーサファイアのなかで、最高級の色はロイヤルブルーといわれていますが、それとならぶ希少な色味がコーンフラワー。
少し紫をかんだ美しい明るいブルー。それが、コーンフラワーサファイアの特徴です。
日本では鑑別書に記載されませんが、タイの老舗AIGSや世界的に権威のあるGIAなどの鑑別書には記載されます。
流通量は少なく、同じコーンフラワーという名前がついていても、色には多少の幅があります。
色むらが少なく、ネオンブルーの明るい色味のものを選ぶと良いでしょう。
名前 | コーンフラワーブルーサファイア |
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鉱物名 | サファイア |
モース硬度 | 9 |
劈開性(割れやすさ) | なし |
インディゴライトトルマリン
ブルーの希少石の傾向として、徐々にグリーンを含むタイプが増えていくというものが多いように感じます。
インディゴライトトルマリンもそのひとつ。
本来は、インディゴブルーと呼ばれる深いブルーのトルマリンを指しましたが、最近はブルー・グリーンのものもインディゴライトとして見かけるようになりました。
ちなみに緑を含みすぎるとインディゴライトとは呼ばれません。
トルマリン自体はそこまで珍しい宝石ではありませんが、インディゴライトトルマリンは数が少なく、パライバトルマリンに次ぐ人気のトルマリンとなっています。
名前 | インディゴライトトルマリン |
---|---|
鉱物名 | トルマリン |
モース硬度 | 7~7.5 |
劈開性(割れやすさ) | なし |
タンザナイト
タンザナイトはネオン感の強い紫を帯びたブルーと、キラキラの輝きが人気の宝石。
比較的、ジュエリーショップなどでも見かけるレアストーンです。
多色性が強いため、角度によっては透明に見えることもあります。
トリリアントカットを施されることが多いというのもタンザナイトの特徴の一つでしょう。
比較的大粒のルースが存在する宝石ではありますが、色が濃くて大きさのあるものは、もちろんかなり高価になります。
美しい濃いパープルブルーのタンザナイトは加熱処理が施されています。
また、ブルーやグリーン、パープルといったいくつかの色が混ざり合うバイカラー、トリカラーの非加熱タンザナイトも存在し、人気があります。
ただし、現在は鑑別機関で加熱・非加熱の検査はできないので覚えておきましょう。
名前 | タンザナイト |
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鉱物名 | ゾイサイト |
モース硬度 | 6~7 |
劈開性(割れやすさ) | 完全 |
産地 | 東アフリカ |
ブルージルコン
ジルコンはその名前と天然とは思えないほどの輝きの強さから、ジルコニア(人工石)と良く間違われる宝石。
過去にはダイヤモンドの代替品として扱われていたこともありましたが、れっきとした天然石です。
とにかくギラギラと強い輝きが特徴。
一般的にブルージルコンは加熱処理を施されており、淡い水色のものからサファイアのようなブルーまで幅広い色味があります。
名前 | ブルージルコン |
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鉱物名 | ジルコン |
モース硬度 | 7~7.5 |
劈開性(割れやすさ) | 不完全 |
まとめ
人気のブルー系レアストーンをご紹介しました。
慌ただしい毎日を、癒やしてくれるブルー系の宝石。
少しでも、日々の生活に幸せをプラスできるような、そんな宝石選びの参考になれると幸いです。
カラッツ編集部 監修