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バゲットカットとエメラルドカット たった1つの見分け方

バゲットカットとエメラルドカット たった1つの見分け方

煌めく宝石たちの美しさをより引き立ててくれるカッティング。

その中でも四角いフォルムをしていて、とてもよく似たバゲットカットとエメラルドカットがあります。

一見すると違いが分かりにくいのですが、明確な違いが1つあります。

今回はバゲットカットとエメラルドカットのそれぞれの解説とともに、見分け方についてもお話ししたいと思います!

バゲットカットもエメラルドカットも大きく分けると同じカッティング?

バゲットカットとエメラルドカットを詳しく解説する前にお話ししておきたいのが「バゲットカットとエメラルドカットは大きく分けると同じ種類のカッティングである」ということです。

カッティングは大きく分けると「ファセットカット」「カボションカット」の2つ、そしてさらに「ファセットカット」の中で大別すると、「ブリリアントカット」「ステップカット」の2つになります。

ブリリアントカットというと、エンゲージメントリングなどにもよく使われ、ダイヤモンドの代名詞ともいえる「ラウンドブリリアントカット」が特に有名ですよね!

バゲットカットとエメラルドカットはそれとは異なるもう一つのカッティング方法である「ステップカット」に分類されます。

ステップカットとは、
“宝石の外側のフォルムが四角形にかたどられ、ファセットと言われる切子面が側面のガードルと平行に削られているカット”
のこと。

別名でトラップカットとも呼ばれますが、一般的なのはステップカットの方です。

カッティングの分類とステップカットについてお話ししたところで、今度は本題のバゲットカットとエメラルドカットについて詳しく解説していきましょう。

バゲットカットとは

バゲットカット

ステップカットの中で恐らく一番有名なのがバゲットカットではないかと思います。

バゲットとは、フランス語で「固焼きの細長いパン」のことです。
日本ではフランスパンの方が一般的で分かりやすいでしょうか。

縦に細長い、長方形のフォルムから、その名前が付けられたといわれています。

バゲットカットに研磨された宝石はメインを飾るというよりも、ブリリアントカットなどのメインとなる宝石の周辺や脇を飾る宝石となることが多いようです。

透明感が楽しめるカッティングですっきりとした輝きが楽しめるので、小粒であってもアームやメインの宝石の周辺に配されても存在感があるように感じます。

エメラルドカットとは

エメラルドカット
四角いカットから更に四隅を削り取り、長い八角形となったカットエメラルドカットと言います。

どんな宝石に施されてもエメラルドカットと言いますが、もともとエメラルドを最も美しく見せる「エメラルドの為に考えられたカッティング」として多く施されていたことに由来しています。

起源となったといわれるのはコロンビア産エメラルドです。

コロンビア産のエメラルドは、六方柱の原石結晶の表面に濃い色合いが集まり、中央には色がほとんどありません。

濃く美しい色合いの宝石に仕上げたいとなると、その表面の色合いが濃い部分を広く取り研磨する必要がありました。

表層の、傷が目立たない部分をテーブル面(表面に見える部分)とし、エメラルドの濃いグリーンを引き出すよう研磨するのに適した形が、縦に長い八角形のエメラルドカットだったのです。

現在ではエメラルドだけでなく、ダイヤモンドやいろいろな宝石に使われるカッティング方法となっています。

ブリリアントカットと比べると厚みがなく、輝きという面では劣ってしまいますが、表面積(テーブル面)を広く取るカットですから、色合いや透明度を存分に楽しめるカッティング方法といえるでしょう。

バゲットカットとエメラルドカットの違い

バゲットカットとエメラルドカットはどちらも長方形で同じステップカットの一部ということで共通点も多いですが、一つだけ大きな違いがあります。

それは“角を落とすか落とさないか”です。

ステップカットは全般的にすっきりとした透明感を楽しむことが出来、カラーストーンに施すと宝石の持つ色が存分に楽しめるカットでもあります。

その中で四隅が残っている、角ばったカットが「バゲットカット」

四隅が落とされ、長い八角形のようになっているカットが「エメラルドカット」です。

ぱっと見は同じに見えるかもしれませんが、見分け方のポイントは「四隅の角があるかないか」なのです!

最後に

長方形のフォルムとすっきりとした透明感が楽しめる、バゲットカットとエメラルドカット。

今回はそれぞれのカットの解説と、見分け方についてご紹介しました。

よく目にするカットですが、それぞれのカットの魅力を知ったうえで改めて宝石やジュエリーを見てみると今までとは違った見え方ができ、さらに宝石の世界にハマっていく気がします。

このようにどんどん沼にハマってしまうんですね(笑)

これからジュエリーを目にしたとき「脇にある石はバゲットカットだな」、「このエメラルドのリングはエメラルドカットだ!」なんて、楽しんでいただけたら嬉しいです♪

カラッツ編集部 監修

ABOUT US

毎日200個以上の宝石に触れる仕事に就いています。タンザナイト、ベニトアイト、パパラチアサファイアなど多色性のある宝石が好み。宝石のことをあまり知らない方にも、分かりやすい記事作りを心掛けます。