宝石の種類 ジュエリーによく使われる宝石 その1

宝石の種類 ジュエリーによく使われる宝石

ジュエリーと言えば、どの石を思い浮かべますか?石には、いろいろな種類があり、色や輝きもそれぞれ違います。ここでは、ジュエリーによく使われる宝石をご紹介します。

 

宝石の種類 ダイヤモンド

宝石の種類といえば、言わずと知れた宝石の王様とも言える、ダイヤモンドです。ダイヤモンドは炭素でできていて、最も硬度の高い宝石です。ダイヤモンドの和名は金剛石。原石を研磨することで生まれる唯一無二の輝きが魅力です。色は無色、イエロー、ブラウンなど、また珍しいところではピンク、ブルー、レッド、グリーンなどもあると言われていますが、ごくわずかです。ダイヤモンドを最も輝かせると言われているカットはラウンドブリリアントカットで、それ以外にもペアーシェイプ、マーキス、プリンセス、エメラルド、バゲット、ローズカットなど、さまざまな種類のカットが開発されています。4月の誕生石です。

 

宝石の種類 ルビー

宝石人工処理

宝石の種類の中で、赤い宝石といえばルビーを思いつく方が多いと思います。ルビーの鉱物名はコランダム、サファイアと同じ鉱物です。同じ種類の宝石ではありませんが、コランダムにクロムが含まれることによって赤色となったものをルビーと呼んでいます。ルビーは、若い方から年配の方まで幅広く愛されている宝石で、気品のある赤色にはファンが多いです。加熱処理をしていない非加熱ルビーや、鳩の血の色と言われているピジョンブラッドのルビーは、大変価値が高く、高値で取引されています。ルビーの産地は、モゴック(ミャンマー)産やタイ産、スリランカ産などがあり、良質のピジョンブラッドは、モゴック(ミャンマー)で採掘されると言われています。ルビーには、光を当てると星の模様が浮き上がる、スタールビーというルビーがあります。カボションにカットされたこのルビーは、星がくっきりと現れ、石自体の色、形、透明度のバランスがよいものほど価値が高い宝石と言われています。

 

宝石の種類 サファイア

青い色の宝石の種類といえば、サファイアだと思います。サファイアの鉱物名はコランダムで、ルビーと同じです。同じ鉱物ではありますが、同じ宝石の種類ではありません。サファイアの色の特徴は、青、紺色、紫がかった青色です。サファイアもルビーと同じく、加熱処理をされていない非加熱サファイアは非常に希少価値があって高価です。サファイアのなかで最高峰の色は、コーンフラワーブルーと呼ばれている色で、コーンフラワー=矢車草のような色が最も美しいサファイアであるとされています。サファイアの産地はカシミール産、スリランカ産、マダガスカル産、ミャンマー産などがありますが、カシミール産サファイアには良質な宝石が多いと言われています。コランダムの中で、赤色はルビー、青色はサファイアですが、それ以外の色のものはファンシーカラーサファイアと呼ばれ、ホワイトサファイアや、ピンクサファイア、パープルサファイア、イエローサファイア、オレンジサファイアなどの宝石があります。また、サファイアにも、スターサファイアと呼ばれる、光を当てると星が浮かび上がるサファイアがあります。

宝石の種類 パパラチアサファイア

カラーサファイアの中で有名なものが、パパラチアサファイアです。ややオレンジ色がかったピンク色をしており、パパラチアはシンハラ語(スリランカの言葉)で、蓮の花、という意味があり、まさに蓮の花のような柔らかな色合いが特徴です。パパラチアサファイアの厳密な定義はなく、色で判断されますが、オレンジがかったピンク色にも様々な宝石の種類があり、どこまでをパパラチアサファイアと呼ぶかは鑑別機関や販売元によります。元々パパラチアサファイアはスリランカで産出されるオレンジ色〜ピンク色の中間色のサファイアをしめしていましたが、パパラチアサファイアの人気が高まるにつれ、マダガスカル産のサファイアに、ベリリウム拡散処理という処理を加え、色を変えたサファイアが、パパラチアサファイアとして市場に出回ったことがあり、業者も消費者も混乱する事態となりました。今では、宝石鑑別書には、宝石の種類毎に各々の処理をしているものはその旨が書かれるようになっているため、心配な方は宝石鑑別書付きのものを購入するのがよいと思います。

カラッツ編集部 監修

ABOUT US

ジュエリー業界に数年従事。その後別業種に転職しながら、ジュエリー好きが高じて、宝石に関する記事執筆やコンサルティング業務も行う。年に数回海外旅行に行った際には、現地のジュエリーショップや博物館をチェックするのが楽しみ。好きな宝石はカラーダイヤモンド。