宝石ルースを買ってみたものの、お手入れ方法はどうすれば良いかちょっと気になりますよね?
宝石は種類によって耐久性や硬度、特徴が異なることからお手入れ方法も異なります。
特に最近ネットでもよく見かける超音波洗浄ができるジュエリークリーナー。実はこういった種類のジュエリークリーナーには注意が必要!
超音波で洗える宝石は限られており、間違った使い方をすると割れてしまう恐れがあるからです。
そのジュエリークリーナーで宝石を洗浄しても本当に大丈夫?
こちらでは、宝石の正しいお手入れ方法について詳しくお伝えしていきますね。
目次
超音波洗浄型ジュエリークリーナー
超音波洗浄型ジュエリークリーナーとは、機器の中にジュエリーなどを入れて超音波によって細かい汚れを取り省くものです。しかし超音波に触れると割れてしまうような敏感な宝石があるので、使用には注意が必要です。
つまり超音波洗浄型は、すべてのジュエリーに使えるわけではなく、超音波の振動に耐えられる強い宝石のみに使える洗浄方法なのです。
一般的に超音波洗浄型ジュエリークリーナーが使用できるといわれる主な宝石は下記の通りです。
- ダイヤモンド
- ルビー、サファイア
- アレキサンドライト
- クリソベリル
- スピネル
- トルマリン
- クォーツ
※但し、クラックやインクルージョンが多かったり、処理状況などに依っては、上記宝石でも耐久性が低くなっている可能性がありますので、そのような場合は使用を控えるようにして下さいね。
また、貴金属では一般的にプラチナ、ゴールド、シルバーなどが超音波洗浄可能です。
上記以外の宝石を超音波洗浄機に入れると、破損してしまう恐れがあるので要注意です。
例えば、ただでさえ割れやすいエメラルドやオパール、変色しやすいパール、さらに有機質である琥珀やコーラル(珊瑚)、そしてターコイズ・・・などなど、ほとんどの宝石は超音波洗浄ができません。
特に耐久性が低い宝石は要注意するようにして下さいね。
クリーム状のジュエリークリーナーとは
クリーム状のジュエリークリーナーという商品もよく見ますが、これは一般的にシルバー製品などを磨く研磨剤のことだと思われます。
宝石にクリームを塗ると表面にオイルが付くので、逆に曇ってしまいます。
特にオパールやパールに塗ってしまうと変色してしまう可能性が高く、取り返しのつかないことになりそうです。
クリーム状のジュエリークリーナーは、必ず宝石の付いていないシルバー部分のみに使いましょう。
汚れは拭き取るのが一番!
じゃあ一番安全な宝石のお手入れ方法は?と聞かれたら。
それは布などで拭き取ることです。お金もかからず誰にでもできる、とても原始的な方法ではありますが、実はこの方法が一番確実にどの宝石もキレイに保つことができるのです。
特に必ず習慣にしたいのが、ジュエリーを外したらすぐに柔らかい布でサッとふき取ることです。
着けていた日の汗やほこりが付いたまま保管すると汚れが段々溜まっていき、輝きや色に影響が出てしまう恐れが高いからです。
特に変質しやすいパールは日頃のお手入れをするだけで、色や光沢が長持ちします。
表面に付いた汗や汚れをそのまま放っておくと変色してしまい、元の色に戻らない可能性が高いです。
繊細な宝石なのでこまめに拭き取るようにして、保管や使い方にも注意するようにしましょう。
またダイヤモンドもホコリや汗が付きやすいので、きちんと拭き取って表面の曇りを防ぐと美しい輝きを保つことができますよ。
宝石別お手入れ方法
ターコイズ、ラピスラズリ
柔らかい布やセーム皮などでから拭きします。
コーラル(珊瑚)、パール、琥珀
使用後に吸水性と吸油性に優れた布で良く拭いて変質を防ぎます。
トパーズ、エメラルド、アメシスト、シトリン、ぺリドット、ゾイサイト、ムーンストーン
水を入れた容器の中で柔らかいブラシを使って汚れを落とします。よくすすいだ後、柔らかい布で乾かします。
ルビー、サファイア、アレキサンドライト、スピネル、アクアマリン、トルマリン、パライバトルマリン
中性洗剤を薄めたぬるま湯の中に入れ、柔らかいブラシで汚れを落とした後、良くすすいで柔らかい布で乾かします。
ダイヤモンド、プラチナ、金
軽い汚れなら上記の中性洗剤を薄めたぬるま湯で洗い流せますが、しつこい汚れがある場合は、以下の方法でクリーニングをしましょう。
- 中性洗剤を薄めたお湯に浸して汚れを浮かせます。
- 汚れが浮いたらお湯から出して、柔らかいブラシなどで細かい汚れを取り省きます。
- 再度お湯の中に戻し、お湯を沸騰させそのまま5~10分程度煮沸します。
- 新しいお湯と入れ替えて、再度煮沸洗浄してすすぎ洗いします。
- 拭き取るとホコリが付くので、柔らかい布の上に置いて自然乾燥させます。
- 汚れが取れない場合は、もう一度この作業を繰り返します。
まとめ
宝石は毎回使用後に軽く拭き取るだけで、その日の汚れを落とすことができます。間違ったお手入れをしてしまって、取り返しがつかないといった事態にならないように注意してくださいね。
カラッツ編集部 監修