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クリソベリルキャッツアイってどんな宝石?
「キャッツアイ」とだけ呼ばれることもありますが、正しくはクリソベリルの変種で、光の効果で猫の目のように見える『キャッツアイ効果(シャトヤンシー)』があることから「クリソベリルキャッツアイ」と呼ばれ親しまれています。和名は「猫目石」です。
クリソベリルは人気がない?
クリソベリルは和名で「金緑石(きんりょくせき)」とも呼ばれ、黄色~黄緑色、褐色に近い色などがもっとも多いと言われています。
このクリソベリルの変種として、クリソベリルキャッツアイや、当たる光の種類によって色が変わって見えるアレキサンドライトがあります。
このクリソベリルキャッツアイとアレキサンドライトは人気が高く、特にアレキサンドライトは高値で取引されることが多いのですが、同じ鉱物にも関わらずキャッツアイ効果や変色効果のない普通のクリソベリルはなぜかほとんど需要がありません。
色味が宝石としては少し地味だから、なのかもしれません。
クリソベリルキャッツアイの産地
クリソベリルキャッツアイの主な産地としては、ブラジルやスリランカが有名です。インドでも産出されるといいます。また1990年代以降はマダガスカルも新たな産地として注目されています。
クリソベリルキャッツアイにはどんな色がある?
カラーバリエーションがある中で、もっとも美しいとされているのは「ハニーカラー」と呼ばれる色味です。日本では「ミルクとハチミツ効果」と呼ばれるコントラストのキャッツアイがもっとも人気です。石の色がハチミツのような黄色で目の部分が白色のコンビネーションです。ハニーカラーの他に人気が高いのは「アップルグリーン」と呼ばれる緑色です。いずれもなんだか美味しそうな名前ですよね。
宝石通を惹きつけるクリソベリルキャッツアイの魅力
クリソベリルキャッツアイの石の内部には、主成分が水でできている平行状のインクルージョンが入っています。それは針状だったりチューブ状だったり、形状は一つではありませんが、いずれも同じ向きに平行状に入っています。
これらの平行線状の含有物が底面に対して平行になるようにカボションカットを行うと、キャッツアイ効果が発生します。カボションカットのカット面がレンズのような役割となって光を集めるため、キャッツアイ効果が得られるというわけなのです。
ですから、もともと針状のインクルージョンを持つクリソベリルであっても、カットを失敗してしまうとクリソベリルキャッツアイとしての市場価値がなくなってしまうということなのです。宝石にとっていかにカットが大切かというのがよくわかりますよね。
おわりに
クリソベリルキャッツアイが宝石通を惹きつける2つの理由についてご紹介してきました。クリソベリルキャッツアイ、この記事を読んで気になった方は見かけたらぜひ手に取ってみてくださいね。
カラッツ編集部 監修