明るいイエローやグリーンの宝石ブラジリアナイト。
発見当初は色合いや質感などからクリソベリルやオパールと間違われていたといわれています。
のちに別の鉱物であるとわかり、「ブラジリアナイト」と名付けられています。
今回はそんなブラジリアナイトの鉱物としての特徴やアレコレをご紹介したいと思います!
ブラジリアナイトとは?
イエローやグリーンがかったイエロー系の色合いが特徴的なブラジリアナイトですが、タンザナイト、シンハライトとともに20世紀に発見された宝石です。
知名度でいうと圧倒的にタンザナイトが有名ですが、シンハライトもブラジリアナイトも個性的な美しさをもち、希少性の高さからコレクターの方たちに支持されている宝石の一つです。
鉱物としての基本情報
英名 | brazilianite |
和名 | ブラジル石(ぶらじるせき) |
成分 | NaAl3(PO4)2(OH)4(水酸化リン酸ナトリウム) |
結晶系 | 単斜晶系 |
モース硬度 | 5.5 |
比重 | 3.0 |
屈折率 | 1.60 – 1.62 |
色
イエロー、ライトイエロー、ライトイエローグリーンなど。
産地
ブラジル、アメリカ
ブラジルでは15cmほどの大きさの宝石品質の結晶が産出されることもあるそうです。
名前の意味
最初に発見された産出地であるブラジルの国名から由来して名付けられました。
ブラジリアナイトの原石の形
ブラジリアナイトの原石は、結晶の形が短柱状~長柱状で、伸びる方向に条線がみられることが多く、球状、放射状、繊維状の集合体の形で見つかることもあるそうです。
リン酸塩鉱物を豊富に含んだ花崗岩ペグマタイトの中で生成され、白雲母や電気石、燐灰石などと共生することも多いといわれています。
宝石としてのブラジリアナイト
美しい色合いの宝石ですが、実はブラジリアナイトは市場にあまり多く出回っていないといわれています。知名度がそれほど高くないのもそのせいかもしれません。
その理由の一つに、割れやすく脆いということがあるといいます。
ブラジリアナイトは水酸化リン酸塩鉱物の一種なのですが、脆く衝撃に弱い特徴があるといわれています。
そのため研磨する最中、カッターの振動で粉々に壊れてしまうこともあるとか。
ぶつけたりしないよう細心の注意を払いながら研磨する必要があり、高度な技術が必要とされることからファセットカットが施されたものは大変稀少だといわれています。
実はなかなか個性豊かな魅力あふれる宝石なんですね。
もっと市場に多く出回るようになって欲しいと願いたくなります。
最後に
いかがでしたでしょうか。
元々宝石品質のものが採れること自体少ない上に、壊れやすい特徴から研磨に耐えられないものも多く、市場で見かけることが少ないといわれている稀少石ブラジリアナイトです。
コレクター向けの宝石として扱われることが多いのですが、充分に個性のある美しさをもっていると思います。
ミネラルショーなどで原石を売っているのは見たことがありますので、もしも見かけることがあったら是非お手に取ってみて下さいね♪
カラッツ編集部 監修