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ダンビュライトの魅力とは|高い透明感と輝きが美しい宝石

ダンビュライト ルース

透明な輝きが美しい宝石、ダンビュライト。

カラーレスの宝石というと、ダイヤモンドの他にロッククリスタル(透明なクォーツ)やホワイトトパーズなどを思い浮かべる方も多いと思いますが、それらに負けず劣らずの美しさをもつ宝石です。

クォーツやトパーズと比べるとほんの少しだけ高い透明感と分散率をもつため、カットによっては美しい輝きを見せます。

そのためか、かつてはダイヤモンドの代用品として扱われていたこともあるといいます。

今回はそんなダンビュライトについてアレコレ語っていきたいと思います!

ダンビュライトとは?

ダンビュライト ルース

ダンビュライトはカラーレスで高い透明度をもつ宝石です。

冒頭でも触れたように、かつてはダイヤモンドの代用品として扱われていたこともあるそうです。

日本で良質なものが多く産出されたことから、世界から注目されていた時代もあったようですよ。

それではまず、鉱物としての基本情報からご紹介していきましょう!

鉱物としての基本情報

英名 Danburite(ダンビュライト)
和名 ダンブリ石(だんぶりせき)
鉱物名 ダンビュライト
分類 珪酸塩鉱物
結晶系 斜方晶系
化学組成 CaB2(Si4O)2
モース硬度 7.0 – 7.5
比重 2.97 -3.03
屈折率 1.63 -1.64
光沢 ガラス光沢~脂肪光沢

特徴

ダンビュライトは、宝石品質のものが産出されることが少ないそうです。

そのため、希少石として扱われ、ジュエリー加工されたものより鑑賞用のルースとして市場に出回っているものが多い印象があります。

結晶の形状がトパーズと似ており、美しく研磨されたものはダイヤモンドの代用品として扱われていたこともあるといわれています。

トパーズと大きく異なるのは、ダンビュライトは劈開性がないといわれている点です。

また、紫外線を当てるとブルーやグリーン系の蛍光を発するものもあるそうです。

クリア、ホワイト、ピンク、イエロー、ゴールド、グレー、黄褐色など。

産地

メキシコ、マダガスカル、アメリカ、ロシア、日本、ミャンマー、スイスなど。

宝石品質の良質なものが取れることで有名なのは、メキシコ日本スイスなどです。

名前の意味

アメリカのコネチカット州、ダンベリー(Danbrye)で最初に発見されたことからダンビュライトと名付けられたといわれています。

ダンブライトと呼ばれることもあります。

ダンビュライトの原石の形

ダンビュライト 原石
カルシウムと硼素を含む珪酸塩鉱物であるダンビュライトは、主に柱状結晶で産出されることが多いとされます。

粒状やくさび状で発見されることもあるそうです。

外見がトパーズの結晶とよく似ているといわれますが、劈開(へきかい)の有無と比重の違いから判別できるといいます。

低~中温の接触変成作用により生成されることが一般的で、特にスカルンの中で、長石やアキシナイトなどとともに見つかることも多いそうです。

また、ペグマタイト蒸発岩高温で生成した鉱床の中から見つかることもあるといいます。

日本では大分県の尾平鉱山や宮崎県の土呂久鉱山が主な産地として有名でしたが、現在はいずれも閉山しています。

かつて日本で産出されたダンビュライトは美しい結晶のものが多く、世界的にも注目されていたようです。

ダンビュライトを買う前に知っておきたいこと

ダンビュライトの価値基準

透明度の高いものほど高品質とされ、宝飾品などにあしらわれることも多いです。

ゴールデンダンビュライトと呼ばれるものはより希少性が高く、価値高く扱われる傾向にあるようです。

また、他の鉱物を結晶インクルージョンとして内包した個性的なものもあり、これらはコレクターに高い人気があるそうです。

ダンビュライトの相場はどれくらい?どこで買える?

ダンビュライトは、サイズやクォリティによって数千円~数万円位のものが多い印象です。

希少石のためジュエリーとして見かけることは殆どありませんが、レアストーンの取り扱いが多いお店でルースを販売していることはあります。

ミネラルショーなどのイベントでも探せば見つかることもあると思います。

最後に

ダンビュライト ルース
ダイヤモンドの代用品として使われていた歴史もある宝石、ダンビュライト。

知名度が高い方とはまだいえませんが、かつては日本でも採れたと聞くとなんだか親近感がわく気がします。

個人的には透明度の高いものだけでなく、乳白色でインクルージョンが入ったものも個性的で魅力を感じます。

産出量も少ないレアストーンではありますが、もし気に入ったものとの出会いがあれば、ぜひ手に取ってみてくださいね♪

カラッツ編集部 監修

<この記事の主な参考書籍・参考サイト>

『ネイチャーガイド・シリーズ 宝石』
 著者:ロナルド・ルイス・ボネウィッツ 訳:伊藤伸子/発行:科学同人
『価値がわかる宝石図鑑』
 著者:諏訪恭一/発行:ナツメ社
『ジェムストーン百科全書』
 著者:八川シズエ/発行:中央アート出版社
『美しい鉱物と宝石の事典』
 著者:キンバリー・テイト 訳:松田和也/発行:創元社
◆『岩石と宝石の大図鑑』
 監修:ジェフリー・E・ポスト博士/著者:ロナルド・ルイス・ボネウィッツ 訳:青木正博/発行:誠文堂新光社  ほか

▽参考書籍・参考サイト一覧▽

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毎日200個以上の宝石に触れる仕事に就いています。タンザナイト、ベニトアイト、パパラチアサファイアなど多色性のある宝石が好み。宝石のことをあまり知らない方にも、分かりやすい記事作りを心掛けます。