【注意】ジュエリー洗浄機で「割れる」10個の宝石
ジュエリーを新しく購入した時には、キラキラとした輝きを見ているだけで幸せな気持ちになれますよね。
でも、特に指輪などはぶつけやすく、汚れやすいもの。傷や汚れで少しずつそのキラキラが弱くなっていくのは悲しいことです。
そこで、今回はジュエリーの洗浄とその際の注意点をお伝えします。
目次
ジュエリー洗浄機の仕組み
最近は3000円から5000円ほどで手軽に買えることもあって、自宅でジュエリー洗浄機を使ってクリーニングしている人も多いとか。洗浄機は超音波の振動でジュエリーの汚れをはがして綺麗にしてくれる便利アイテムです。ジュエリー以外にメガネの汚れを落とすのにも使用できます。
しかし、どのジュエリーも洗浄機に入れてよいわけではありません。宝石の特徴をよく理解したうえで使用する必要があります。
モース硬度だけでは判断できない!宝石の丈夫さ
宝石の丈夫さというと、モース硬度という言葉が一番に頭に浮かぶかもしれませんが、実はそれだけではありません。モース硬度は「硬さ=傷のつきにくさ」を示していますが、その他に「靭性=割れにくさ」という基準もあるのです。
例えば、モース硬度ではダイヤモンドが10でサファイアは9ですが、靭性となると、サファイアの方が高いので、状況によってはサファイアの方が丈夫ということも。
ジュエリー洗浄機では超音波で振動を与えますので、傷だけでなく衝撃によって割れてしまうコトの方を心配したほうがよいでしょう。
洗浄機を使ってはいけない10種類の宝石
代表的な宝石のなかから、特に洗浄機で破損しやすいものを10個ピックアップしました。
1.エメラルド
充填処理という処理が施されているものがほとんどなので、超音波やスチームによる洗浄はNGです。
2.タンザナイト
へき開性といわれる、割れやすい性質を持っているので、超音波などの振動を与えると、割れてしまう恐れがあります。また、通常の使用では問題ないはずですが、加熱処理が行われている場合が多いため、高温や日光にもそれほど強くはありません。注意した方がよいでしょう。
3.トパーズ
モース硬度は8と、なかなかの硬さを誇りますが、へき開性があり、結晶に対して横方向に割れやすいという特徴があります。
4.ペリドット
6.5と、硬度も低く、へき開性があるため、傷がつきやすく割れやすい宝石です。また、酸にも弱いという一面があるので、アクセサリーとしてもよく見かけるものですが、実は取り扱いに注意が必要なのです。
5.ムーンストーン
へき開性があり、靭性も低く、モース硬度も6と、こちらも傷つきやすく割れやすい宝石です。日常使いでもぶつけたりしないように注意しましょう。
6.オパール
オパールは非常にデリケートな宝石です。温度差や乾燥にも弱く、硬度が低いため傷つきやすく割れやすいのです。ジュエリー洗浄機には絶対に入れないようにしましょう。
7.ひすい
ダイヤモンドよりも靭性の高いヒスイですが、モース硬度は6.5と少し柔らかい宝石です。そのため、洗浄機などでは傷がついてしまう恐れがあります。
8.トルコ石
温度変化に弱く、変色しやすい宝石です。また、硬度も高くありません。
9.ラピスラズリ
靭性は高いものの、モース硬度が5と非常に傷つきやすい宝石です。
10.さんご・真珠・べっ甲・象牙・琥珀などの有機質宝石
モース硬度が非常に低いため、洗浄機に入れることはおすすめしません。
洗浄機を使わないクリーニング方法
へき開性が原因で洗浄機を使えない宝石の場合は、石けんを溶かしたぬるめのお湯に浸し、優しく磨いてください。それ以外のものは、柔らかい布で優しく拭くのがおすすめ。
ダイヤモンドやルビー、サファイアといった昔からジュエリーに使用されているような宝石は、基本的にはまめに洗浄機に入れても問題ないと思います。
ただし、それ以外の宝石がついていたり、細工が施されたりするジュエリーはとても繊細。自己判断による無理なお手入れは避けて、ジュエリー店などの専門家に頼った方が無難といえます。
とはいえ、汚れがひどいと落ちにくくなることもあります。どのジュエリーも使用後は柔らかい布で拭いてからしまうようにしましょう。
カラッツ編集部 監修