ショップで販売員をしている際、お客さまから、
「ダイヤモンドが本物であるかどうか見分けるにはどこを見るべきなのか?」
と質問されることがたまにございます。
あるいは、お客様がご自身の宝石をショップにもち込まれ、
「譲ってもらったものだけれど、本物のダイヤモンドですか?偽物のダイヤモンドですか?」
と質問されることもございます。
今回の方法では機材が必要となります。
1つ目 ルーペを使う
ダイヤモンドを肉眼で確認して本物であるか偽物かの違いを判別するのは、宝石専門業者でも難易度が高いです。
特に、0.5カラット以下のダイヤモンドですと、肉眼で確認してもダイヤモンドのカットや内包物(インクルージョン)が判断できないため、判別は非常に難しくなります。
手軽に行える方法として、10倍ルーペを用いたダイヤモンドの本物と偽物の見分け方を紹介いたします。
宝石用ルーペは宝石販売店で借りれますし、インターネット通販でも数百円から販売してます。
ポイントは、ダイヤモンドのカットのエッジをルーペで確認してみることです。
ダイヤモンドのエッジとはファセット(ファセットとは、ダイヤモンドの表面につけられた、平面のカット面のこと)とファセットの境界線のことを意味します。
ダイヤモンドは、硬度は10と地球上で一番硬い宝石なので、そのエッジは鋭く尖っています。
それに対して、キュービックジルコニアやモアッサナイトは、ダイヤモンドに比べると、エッジにシャープさが足りません。
2つ目 ブラックライトを照らしてみる
紫外線を放射するブラックライトを使って、本物か偽物かを見分ける方法もあります。
宝石用ルーペ同様に、ブラックライトはインターネット通販や家電量販店でも数百円から販売してます。
やり方として、机の下など暗い場所で、ダイヤモンドにブラックライトを当てます。
本物のダイヤモンドなら青白く光ります。
キュービックジルコニアやモアッサナイト、クオーツなどは青くは光りません。
但し、全てのダイヤモンドに蛍光性があるわけではないため、ブラックライトを照らしても色が変わらないこともあります。
ハイクオリティのダイヤモンドを扱う販売店ですと、蛍光性をもつダイヤモンドの取扱い自体していないこともあります。
蛍光性は肉眼では判断は難しいですし、蛍光性があっても太陽光レベルで発光することはありません。
しかし蛍光するダイヤモンドは油を塗ったようなオイリーな感じに見えたり、ダイヤモンドの本来の色が変わって見える場合もあるといいます。
そのためハイクオリティのダイヤモンド取扱店では敬遠する傾向にあるそうです。
3つ目 ダイヤモンドの硬度テスト
ダイヤモンドの硬度は10と地球上で一番硬い宝石ですので、どんな鋭利な刃物であっても基本傷つけることはできません。
そのため、ダイヤモンドを磨く方法はダイヤモンド粉末で加工するか、レーザーなど特別な加工法を用います。
その性質を使って、硬度9の合成ルビーや合成サファイアで引っかくやり方で、ダイヤモンドが本物か偽物かを見分ける方法があります。
合成ルビーも合成サファイアもインターネット通販でも数百円から販売しております。本物のダイヤモンドですと傷はつきません。
硬度テストを行う際は、万が一傷がついても良いダイヤモンドで行ってください。
最近は、宝石専門業者でも簡単には見分けることは難しい「スーパーキュービックジルコニア」もあります。
ダイヤモンドテスターなどの専門機器を使用する機会が増えていますので、今回説明した方法は参考程度にしてくださいね。
カラッツ編集部 監修