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硬度6半 ベニトアイト | (宝石の国) 28キャラを宝石屋が全力で解説する

出典元:TVアニメ『宝石の国』公式サイト

最近話題の「宝石の国」にも登場するベニトアイトは、宝石としてはとても希少なもの。
作中キャラクターとしてのベニトアイトは、「常識的でまじめな性格」といわれています。また、毒を吐き続けるシンシャには冷たく「迷惑」と言い放つ一面もありますが、主人公のフォスに対しては落ち込んでいるときにゲームで元気づけようとするような優しい一面もあります。
では、宝石の方はどのような特徴があるのでしょうか。

今回は、私のコレクションのなかでも、ひときわレア度の高い「ベニトアイト」という宝石についてご紹介いたします。

ベニトアイトの特徴


私は時間があれば、ミネラルショーや問屋街、ジュエリーショップなどを見て回ることが多いのですが、ベニトアイトのルースやジュエリーについては、ほとんど見かけたことがありません。
なぜ、そんなにレアな宝石なのでしょうか。

産地

最初にベニトアイトが発見されたのは、1906年。鉱山があった地名の「サン・ベニト」にちなんで、ベニトアイトと名付けられました。

宝石質のベニトアイトはもともと非常に少なく、あまり大きなものも産出されないといわれています。

硬度

モース硬度は6.5と、強化ガラスと同程度の硬さを誇ります。
レアストーンとよばれる宝石は、一般的に硬度の低いものが多いのですが、ベニトアイトの場合はそれなりに硬度があるため、ジュエリーにしても問題ないと思います。

初期の頃は高品質のサファイアと勘違いされていました。そのため、コーンフラワーブルーのような青色をもつベニトアイトが最高級といわれています。
タンザナイトのように角度によって見える色の変わるはっきりとした多色性をもち、少し紫がかった色あいが特徴です。見る角度によっては無色透明に見えたり、濃いブルーに見えたりするので、いつまで眺めていても飽きません。
稀に完全に無色透明のものがあるようですが、私は実物を見たことがありません。また、ピンクベニトアイトというものも存在するようですが、こちらは加熱処理による色だと聞いています。

輝き

ダイヤモンドと同じ分散率をもつため、虹色の輝きが見られます。キラキラとよく光を分散するので、素敵なジュエリーとなるでしょう。
青い宝石でダイヤモンド並みに輝くというのは、私はベニトアイトくらいしか聞いたことがないので、その点でも貴重なものといえるのではないでしょうか。
以前、小粒のベニトアイトのネックレスを購入しましたが、小さくてもチカチカとよく光るようで、「その青い石、綺麗だね」といわれることも多いです。
個人的には、宝石の国のベニトアイトがダイヤモンド以上に月人に狙われることが多いのは、この虹色の輝きのためではないかと想像しています。

見つけたら、すぐにでも手に入れたい希少石


何度も繰り返しますが、ベニトアイトはかなり希少な宝石です。小粒のものでもほとんど見かけないので、1ctを超える大きさのものにはまず巡り合えないでしょう。
こちらも見つけたら手に入れておきたい宝石のひとつといえそうですね。

カラッツ編集部 監修

ABOUT US

趣味で20年以上レアストーン寄りの宝石やジュエリーを収集しています。メキシコのウォーターオパールからはじまり、既に50種類以上のルースを所持しています。王道(?)のグランディディエライトやレッドベリルをはじめ、コーネルピンやペツォッタイトといった誰も知らないような希少石も大好物。宝石を太陽光に当てたり、ブラックライトで照らしたりしてマニアックに宝石を楽しんでいます。