深く濃い青が美しいサファイアは、三大宝石のひとつであり、9月の誕生石です。
サファイアの産地や特徴は?お手入れ方法や石言葉は?
「9月生まれの彼女にプレゼントしたい」「サファイアのジュエリーを購入したい」という方に押さえておいていただきたい、サファイアの基礎知識についてお伝えします。
目次
1.サファイアってどんな石?
9月の誕生石サファイアは、コランダムという酸化アルミニウムの結晶からなる鉱物の一種です。
同じコランダムでも、クロムにより赤くなるものはルビー、それ以外の色のものを大きくサファイアと呼んでいます。
一見違う宝石のように思えるサファイアとルビーですが、実は同じ鉱物からできているのですね。
その色の違いは、中に含まれる不純物の種類や割合に依って生じます。サファイアとして最も一般的に知られているブルーサファイアは、コランダムに少量の鉄とチタンが含まれることで青くなります。
青以外にも様々なカラーがあるサファイア。色の違いと不純物との関係を調べてみるのも面白いかもしれませんね。
また鉱物としてのサファイア、ルビー(コランダム)は、モース硬度9とダイヤモンドに次いで硬い鉱物です。
そして、現在発見されている世界最大のサファイアの原石は、なんと9万カラット(17.9㎏)。
1995年にマダガスカルで採掘され、2年の歳月をかけて、3人の職人が61,500カラットの彫刻品に作り上げました。
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2.サファイアの色と特殊効果
9月の誕生石サファイアは和名で「青玉」と呼ばれるように、一般的に青色を連想しますが、青以外にも黄色、茶色、薄紅色などがあります。
濃紺~青紫色以外のものをファンシーカラーサファイアと呼び、ファンシーカラーサファイアの中でも特に人気が高いのは、ピンクがかったオレンジ色のパパラチアサファイアという種類です。
「蓮の花」を意味するパパラチア。産出量がとても少なく希少価値が高いので、幻の宝石、キングオブサファイアと呼ぶ人もいると聞きます。
しかしこのパパラチアサファイア、近年市場に出ているものの中には「ベリリウム拡散加熱処理」によって人工的にパパラチア色に変えられたピンクサファイアも多いと聞きました。購入する際には鑑別書を取るなど十分に確認してから購入されることをオススメします。
サファイアの中には、光の角度によって六条の光が浮かび上がるスターサファイアと呼ばれるものもあります。
これはサファイアの中にあるインクルージョン(内包物)が、光を当てることによって星型の輝きを生むためです。
また、光源に依って色が変化するカラーチェンジサファイアという、希少価値が高い石もあります。
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3.サファイアの歴史
インドとヨーロッパの交易が盛んになった中世、サファイアもその信仰とともに広まりました。
仏教徒の間では宝石の中で特に尊重される石として扱われており、
キリスト教では、司教の叙任のしるしとしてサファイアの指輪が与えられ、人差し指にはめる習わしがありました。
4.サファイアの石言葉
9月の誕生石サファイアの石言葉は、慈愛、高潔、徳望。
目標を貫く意志を持ち、人の意識や組織を固め、基盤を作るサポートをしてくれると言われています。
目標を達成させるためのお守りとして、また、愛の絆を深めるためのプレゼントとしても最適な宝石です。
5.サファイアの産地
サファイアの主な産地は、タイ、ミャンマー、カシミール地方、スリランカ、マダガスカル、オーストラリア、カンボジア、中国などです。
産地によって石の色の濃さが異なり、価格に影響します。
価値が高いとされるのは、カシミール産のコーンフラワーブルーと呼ばれるブルーサファイア、ミャンマー産のロイヤルブルーと呼ばれるものなどです。
6.サファイアジュエリーの選び方
では良いサファイアジュエリーと出会うためには、どのような点に注目したらいいのでしょうか?
サファイアの評価は、カラー、透明度(内包物)、輝き、この三つで決まります。
カラーは、産地によって違いがありますが、好みで選んでいいでしょう。
内包物があるのは天然の証です。
ジュエリーとして流通しているサファイアのほとんどは、加熱処理で内部の汚れをなくし、色が鮮やかになるよう加工しています。
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7.サファイアのお手入れ方法
どんな宝石でもそうですが、身に着けていたジュエリーを外したら、すぐに柔らかい布などで拭く習慣を付けましょう。
化粧品、ヘアスプレー、クリームなどは宝石にとって大敵なので、最後に身に着けて、最初にはずすことがおすすめです。
サファイアは硬度があるので、おうちでクリーニングすることもできます。
<サファイアのクリーニング方法>
①ぬるま湯に少量の中性洗剤を溶かしたものにジュエリーをつけ、やわらかいブラシで軽く磨きます。
②流水でよくすすぎます
③やわらかい布で水分をよく拭き取ります
普段使いからフォーマルまで、彩りを添えるサファイア
サファイアは、普段使いからフォーマルまで、いろいろな場面で彩りを添えてくれます。
産地によっても色のバリエーションがあり、珍しい種類のサファイアがあることがわかりました。
どんなサファイアと出会えるかは一期一会。
ぜひ本物を手に取って、ご覧になってみてくださいね。
皆さんがサファイアジュエリーを選ぶときのヒントになれば、嬉しいです。
カラッツ編集部 監修