世界最古の宝石とも言われ、神秘的で美しい真珠(パール)は、古くから世界中の人々に愛されています。
上品で繊細。控えめでありながら、華やかさも合わせ持つ真珠は、6月の誕生石。
これから真珠を買おうという方、真珠をプレゼントをしたいという方に、知っておいていただきたい真珠の魅力と基礎知識をお伝えします。
真珠って何でできているの?
真珠とは、生体鉱物(バイオミネラル)と呼ばれる貝の体内で作られる宝石です。
貝殻成分を分泌する外套膜(がいとうまく)が偶然に貝の体内に入り込んで、天然真珠が作られます。
細胞分裂して袋状になった外套膜が真珠袋を作り、その中でカルシウムの結晶と有機質が交互に積み重なって真珠層ができ、真珠ができます。
どんな種類の貝で真珠ができるのかというと、なんと、ほとんどの貝で真珠を作ることができるそうです。
また世界でも最高峰と言われている日本国産の真珠の産地は、伊勢志摩半島(三重県)、宇和島(愛媛県)、大村湾(長崎県)などです。
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真珠の言い伝えと石言葉
6月の誕生石「真珠」の石言葉は、健康、富、長寿、清潔、素直。
天然真珠の最古の歴史は紀元前2206年。以来何千年もの間、人々は富と地位のシンボルとして真珠を求めてきました。
そのままの形で美しい真珠。宝石の研磨技術が発達していなかった古代には、ダイヤモンドよりも価値があったと言われています。
「月のしずくが結晶になった」「稲妻が貝に入って真珠になった」「人魚が恋人を思って流した涙が、波にはじけてできた」などという、ロマンチックな言い伝えもあります。
真珠の色と種類
シルバーがかった白、クリーム色、薄いピンク色、オレンジ、紫、青みを帯びたグレー、黒など、真珠の色は、バリエーションに富んでいます。
本真珠(アコヤ真珠)
真珠と聞いてまず思い浮かべるのが、アコヤ真珠ではないでしょうか。
もともとは鮑玉(あわびだま、アワビの中に生成される天然真珠)のことを指していましたが、現在ではアコヤ貝の真珠も含めています。
大きさは6mmから8mmが主流です。
黒蝶真珠(ブラックパール)
クロチョウ貝から生成される真珠。
主にタヒチで養殖されていますが、稀に沖縄産のものもあります。
南洋真珠
シロチョウ貝から産する真珠で、10mm以上の大きな真珠です。
ミャンマー、オーストラリア、インドネシア、フィリピンで養殖されています。
色は青色、黄色、金色などがあります。
マベ真珠
マベ貝から生成される真珠で、香港、台湾、インドネシア、奄美大島で養殖されています。
半円の核を貝殻の内側に貼り付けて養殖しているので、真珠の形は半球状をしていることが特徴です。
淡水真珠
イケチョウ貝やカラス貝など、淡水生の貝にできる真珠を淡水真珠と呼びます。
形はライス型やドロップ型など、真円でないことが特徴ですが、近年湖水真珠と呼ばれる真円の淡水真珠も出て来て話題になっています。
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コンクパール
コンクパールは大型巻貝の一種である「ピンク貝」を母貝にした天然真珠。
カリブ海周辺のバミューダ諸島、西インド諸島などでのみ採取されます。
ピンク色が最も多く人気もありますが、他にも赤っぽいものからオレンジ色までカラーバリエーションは豊富。
中でももっとも希少性が高いと言われているのが、濃いピンク色で、かつ、「火焔模様(かえんもよう)」が出ているものだとされています。
https://recarat.com/online/2018/02/25/about_conchpearl/
真珠の価値を左右するのは?
真珠の価値を上げるのは美しい「巻き」と「照り」だと言われています。
「巻き」とは、真珠層の厚みのことを指します。この「巻き」に厚みがあるほど光沢が増します。
「照り」とは、真珠の光沢のことを言います。
巻きと照りが美しければ美しいほど、価値のある真珠だと言えます。
https://recarat.com/online/2018/05/01/pearl-erabikata/
真珠の性質とお手入れ方法
真珠のジュエリーを使った後は、柔らかい布で汗や汚れを拭き取りましょう。
化粧品やヘスプレーは、真珠の品質を損なう恐れがあるので、メイクをしてから身に付けます。
ほかのジュエリーと接しないよう、仕切りの付いたジュエリーボックスなどに保管してください。
熱や紫外線の影響で変色しやすいので、日光の当たらない場所に保管しましょう。
https://recarat.com/online/2017/12/10/pearl/
真珠のジュエリーの活用法
真珠は、普段使いにも冠婚葬祭にも使える数少ない宝石です。
昼間には昼間の、夜には夜にふさわしい宝石があるのをご存知ですか?
昼間身に着ける宝石は、やわらかい光で輝く真珠、サンゴ、ターコイズ、ヒスイ、ムーンストーンなど。
夜に身に着ける宝石は、人工的な光で輝くダイヤモンド、サファイア、ルビー、エメラルドなどキラキラ輝く宝石という決まりがありますが、真珠は、昼も夜も身に着けることができるのです。
また、悲しみの席にも使うことができるのは真珠と結婚指輪ぐらいですから、真珠の活用範囲の広さをうかがい知ることができますね。
https://recarat.com/online/2017/10/27/pearlnecklace/
まとめ
真珠の魅力と基礎知識について、ご紹介しました。
普段使いから冠婚葬祭まで。TPOに合わせて、いろいろな場面で活躍してくれる真珠のジュエリー。
ひとつは持っていたいですね。
持っていると一生使える真珠のジュエリー。ぜひ一生モノの真珠を見つけてくださいね。
カラッツ編集部 監修