冠婚葬祭で使用したり、普段使いのファッションに取り入れたり、真珠のネックレスは様々なシチュエーションで活躍してくれる、ジュエリーの定番アイテムのひとつです。
私は、社会人になるタイミングでフォーマルにも使えるものを購入しましたし、ご家族からプレゼントされたという話なども聞きますから、お持ちの方が多いことと思います。
しかし、意外と知られていないのが、真珠ネックレスは定期的なメンテナンスが必要ということ。
特に大事なのが糸替えです。
真珠ネックレスは定期的に糸替えをしないと、最悪の場合、ある日突然糸が切れて、真珠を床に撒き散らしてしまう、という惨事を招く恐れがあるのです。
実際私も、お葬式でそういった状況に数回遭遇した経験があります。
糸が切れても修理はできますが、落ちたときに真珠に傷がついてしまったり、何処かに行ってなくなってしてしまうケースもあり、状況によっては結構な一大事となります。
特に、お葬式などのかしこまった場で真珠を散乱させてしまうのは気まずさも感じますし、動揺も相当なものと思うと、できれば常に良い状態を保ち長く大切に使用したいですよね。
そこで今回は、真珠ネックレスのメンテナンスとして欠かせない糸替えについて詳しくご紹介します。
交換時期を知るための簡単なチェック方法も伝授しますので、困った事態にいきなり引き込まれないよう、ぜひ実践してみてくださいね!
目次
真珠ネックレスの糸替えが必要な理由
真珠が連なった「連」と呼ばれるネックレスは、特殊な機械で穴をあけた真珠に糸かワイヤーを通してネックレスにしています。
その真珠を連ねている糸またはワイヤーは、長く使っていると経年劣化でゆるくなったり切れてしまうという特徴があるため、定期的なメンテナンスが必要となります。
メンテナンスをしないままずっと使っていると、冒頭で触れたように、ある日突然糸が切れて真珠が散らばってしまう、というトラブルに見舞われる可能性があるのです。怖いですね。
真珠ネックレスの糸替えが必要なタイミングとチェック方法
一般的に、真珠ネックレスの糸替えは、大体2〜3年に1回くらいの頻度で行うのが理想といわれています。
しかし実際は、全く使わずに保管しっぱなしの人もいれば、逆に高頻度で使用している人もおり、人によって使い方や状態は様々ですよね。
一概に時間だけでタイミングをはかることは難しいです。
では、どうすれば、糸替えのタイミングをはかれるのか。
とても簡単な方法がありますのでご紹介しますね。
久しぶりに使うときは特に、使用前にチェックしておくと安心ですよ!
糸替えタイミングはこうしてチェックしよう!

画像のように、ネックレスのクラスプ(金具部分)を掴み、縦に垂らすような形で持ってみてください。
横にした時と同じように、真珠と真珠の間はきちんとつまった状態になっていますか?
この時もし、真珠と真珠の間に隙間ができるところがあった場合は、糸が緩んできているというサイン、糸替えタイミングです!

糸が伸びて細くなり切れやすくなっているため、早急に糸交換することをおすすめします。
どうですか?道具も要らず、時間も掛からない、誰でも簡単にできる方法かと思います。ぜひ実践してみて下さいね。
真珠ネックレスの糸替えは自分でもできる?

真珠のネックレスの糸替えは、ワイヤーを使用すれば手先が器用な方やアクセサリー作りの経験がある方なら比較的簡単にできると思います。
ただ、逆に言うと、あまり細かいことが得意でない方には、難しく感じるかもしれません。
また、糸を使用している場合は、真珠と真珠の間に「ナッツ」もしくは「ノット」と呼ばれる結び目を入れるため、ワイヤーよりも技術が必要になります。
特に、ちょうど良い糸の締め具合というのは、想像以上に難しく、結構プロ技です。
実は私も、専門学校時代、真珠のネックレスの糸替えを授業でおこなったことがあるのですが、ネックレスが綺麗に首に沿うような、適度なキツさにするのはとても難しかった記憶があります。
ということで個人的には、糸替えは専門店にお願いしたほうが、綺麗に仕上がりますしおすすめです。
真珠ネックレスの糸替えがしてもらえる場所

宝石専門店、リフォーム専門店、真珠専門店、百貨店など真珠ネックレスを取り扱っているお店でしたら、大半は糸替えも対応してくれるのではないかと思います。
ですが、お店によって使用している糸や組み方が違ったりしますので、それまで使用していたものと同じ仕上がりにするためには、そのネックレスを購入したお店にお願いするのが一番良いでしょう。
譲り受けたものだったり、購入場所が分からなかったり、元のお店に行けない場合は、リフォーム専門店などに一度相談してみるのが良いと思います。
真珠ネックレスの糸替えの価格相場
一般的な真珠ネックレスの糸替えは、3,000円〜4,000円程度でできるお店が多い印象です。
ただし、ノットを真珠と真珠の間全てに入れるオールノットという仕上げにする場合は、手間が増えるため値段も上がります。
オールノットにすると、万が一糸が切れてしまったときに真珠が散らばってしまうのを防げるため、なくしたりの心配を軽減することができます。
もし糸替えするときに、ノットが数カ所入っているだけだったものを、オールノットに変更する場合、ノットの分だけ長さが少し長くなりますので気をつけて下さいね。
また、ロングネックレスや、ケシパールのような真珠が通常より小さい場合なども糸替えの値段が上がることがありますのでご注意ください。
最後に
今回は、真珠ネックレスの糸替えについてご紹介しました。
あなたがお持ちの真珠ネックレスは、糸替えをされたことがありますか?
糸替えは、真珠ネックレスを長く大切に愛用するためには不可欠なメンテナンスです。
もし、一度も糸替えをしたことがなかったり、最後にメンテナンスを行ったときから時間が経っていたらこの記事を参考にチェックしてみて下さいね。
【この記事の監修者】![]() 真珠アドバイザー 清水麻美 ヒコみづのジュエリーカレッジ卒業後、㈱エクミス入社。 2019年 一般社団法人日本真珠振興会認定 シニアアドバイザー資格取得。 一般層に向けて真珠の正しい取り扱い方法などを伝授するほか、自社内での社員研修も積極的に行い、真珠の正しい知識を広めるべく精力的に活動。 リモデルカウンセラー1級、ジュエリーコーディネーター2級取得。 <真珠アドバイザーとは> |
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