ゴールドやプラチナなど貴金属を使ったジュエリーも素敵ですが、紐や糸といった有機的な素材だけで作られたアクセサリーも異なる雰囲気が楽しめて良いですよね。
紐は貴金属より柔らかく、肌に優しい素材。金属アレルギーの心配がないのも、特に肌が弱い方には魅力的なのではないでしょうか。
それをもし自分で作れたら、きっともっと色々楽しめて素敵だと思いませんか?
紐を結んだり、編んだりして作るマクラメ編み。
今回は、マクラメ編みでアクセサリーを作る際に必要な材料や道具、基本的な編み方など、基礎知識についてご紹介したいと思います。
目次
マクラメとは
マクラメとはアラビア語で組紐を意味する「miqrama(ミクラマ)」やトルコ語でタオルを意味する「makrama(マクラマ)」が語源といわれ、結んだり編み込むことで装飾・模様が生まれる編み方の技法のことを指します。※諸説あり
アラビアで生まれ、中世にスペインやイタリアを中心としたヨーロッパ各地へ広がっていったといわれています。
紐を編むことで装飾が生まれるマクラメ。世界各地で伝承され、それぞれの風土や文化の中で培われてきました。
日本でも1970年代にボヘミアンスタイルと共に流行したり、ミサンガなどとして再注目を浴びたり、時代時代で注目されてきた手法ではないかと思います。
マクラメ編みに必要な材料と道具
基本的には紐もしくは糸があれば編むことはできます。
しかし、特に複雑な編み方やデザインにチャレンジしたい時などは便利な道具がある方が作業しやすいと思います。
また、紐だけで作るバッグと宝石を包んだり編み込んだりするアクセサリーとでは適した紐も若干異なります。
まずは、マクラメ編みのアクセサリー作りにオススメの紐・糸と、あったら便利な道具についてご紹介していきましょう。
紐・糸
マクラメ編みでアクセサリーを作る場合、ワックスコードと呼ばれる表面にロウを塗って加工された紐が適しています。
ロウによって紐の繊維がほどけにくく、糸先がまとまりやすいのが特徴で、ビーズなどの穴にも通しやすいです。
水や汗などにも強く、耐久性も高いため、身につける時にも安心です♪
但し、結び目や糸処理をする際、ライターなどを使い、火で軽くあぶることで糸を留めます。
お子さまが作られる場合は、他の紐を使うか、保護者の方が一緒に行うことをオススメします。
台
マクラメ編みをする時、芯紐が固定されていると編みやすいです。
上下に緩みがないように編めれば良いので特に道具の指定はありません。
私の場合、紐がクリップで固定できる木製の台を購入しましたが、事前に色々調べたところコルクボードを使用している方もいらっしゃいましたよ。
クリップ
芯紐は、上部と下部がグラグラしないように固定されていることが重要です。紐を固定できるクリップなどがあると便利です。
コルクボードを使用する場合は画鋲やピンなどで代用することもできます。
メジャー
マクラメ編みは、紐を丁度良い長さにカットしてから編み始めるためメジャーが必要です。
長さを測ることができれば基本的には何でも良いかと思いますが、糸に沿わせられる柔らかめのメジャーが安全で使いやすかったです。
ハサミ
紐をカットするために必要です。
手芸用の切れ味が良いものを選ぶのがベストですが、カットできるものであれば基本的には何でも良いと思います。
ライター
先程お伝えしたように、ワックスコードを使ったマクラメ編みには、紐の処理に「焼き止め」という方法を用います。
カットした紐がほつれないように熱で紐を溶かしてカットした部分をきれいに整えるのですが、その際にライターを使用します。
基本の編み方
マクラメ編みには様々な編み方があります。
編み方によって作れるアクセサリーも変わりますし、色々なデザインや装飾を作ることができます。
こちらでは初心者の方でも比較的簡単にできるベーシックな編み方を4つご紹介します。
1.平編み(平結び)
- 芯紐を2本並べ、その両端に編み紐をセットします。
- 左側の編み紐をカーブさせて2本の芯紐の上に乗せます。
- その上に右側の編み紐を乗せ、芯紐の下を通って左側の編み紐でできた輪の中から引き出します。
- 左右の編み紐を引きます。
- 次に、今右側にある編み紐を同じようにカーブさせて芯紐の上に乗せ、その上に左側にある編み紐を乗せ、芯紐の下を通って、輪の中から引き出します。
- 左右の編み紐を引きます。これで、平編み(平結び)が一つ完成しました。
- これを編み上げたい長さまで繰り返していきます。
平編みはブレスレットやアンクレット作りに用いられているのをよく見かけます。
初めてのチャレンジにもオススメです♪
2.ねじり編み
基本的には平編みと同じです。
平編みが右→左に交互に編んでいくのに対して、ねじり編みは右か左かどちらか一方の方向からのみ編み込んでいく方法です。
そうすると自然にねじれができます。
平編みよりも立体的でデザイン性のある出来上がりになります。ブレスレットやネックレス、携帯ストラップ作りなどに使われる編み方です。
3.四つ編み
- 紐を4本並べます。
- 一番右側の紐を下に通して左から2番目の位置に置きます。
- 今左から3番目にある紐にクロスさせます。
- 次に、一番左側の紐を下から通して右から2番目の位置に置きます。
- 今右から3番目にある紐にクロスさせます。
- これを繰り返していきます。
三つ編みよりも少し複雑ですが、四つ編みの方がほつれにくいようです。
ネックレス、ブレスレット、ピアスなど色々なアイテムに使える編み方です。
4.フレーム編み
フレーム編みの基本はタッチング結びです。左右のタッチング結びを交互に行うことで完成させます。
という訳で、まずは基本のタッチング結びからご紹介しましょう。
右タッチング結び
- 芯紐と編み紐を1本ずつ用意し、編み紐を芯紐の右側に置きます。
- 編み紐を芯紐の上から下に巻きつけるようにし、巻いた編み紐の上に出します。
- 次に、芯紐の下から上に巻きつけ、輪の中を通し、紐を引いて引き締めます。
- これで、右タッチング結びが一つ完成です。
- これを繰り返していきます。
左タッチング結び
基本は右タッチング結びの作業を逆にするだけです。
- まず芯紐と編み紐を1本ずつ用意し、編み紐を芯紐の左側に置きます。
- 編み紐を芯紐の上から下に巻きつけるようにし、巻いた編み紐の上に出します。
- 次に、芯紐の下から上に巻きつけ、輪の中を通し、紐を引いて引き締めます。
- これで、左タッチング結びが一つ完成しました。
- これを繰り返していきます。
フレーム編み(左右タッチング結び)
- 芯紐を2本並べ、その間に編み紐を2本セットします。芯紐で編み紐を挟むイメージですね。
- まず、右側の2本で左タッチング結びをします。
- 次に左側の2本で右タッチング結びをします。
- 左右2本のタッチング結びができたら、編み紐を交差させ、左側にあった編み紐と右側の芯紐を使って、左タッチング結びを、右側にあった編み紐と左側の芯紐を使って、右タッチング結びをします。
- これを繰り返します。
穴の空いていない宝石を使ったアクセサリーを作りたい場合、フレーム編みを使うことが多いようです。
ちなみに、フレーム編みで宝石を包む場合、セットしたい宝石の外周とほぼ同じ長さになるまで編み、出来上がった紐を宝石の外周に沿って包みこむようにし、宝石の裏側から芯紐同志を結んだら、次に表側も結び、宝石を固定します。
これが出来るようになると色々応用でき、楽しさがより広がっていくと思います♪
マクラメ編みでどんなアクセサリーが作れる?
ネックレス、ブレスレット、ピアス、指輪・・・何でも作ることができます♪
シンプルなデザインはもちろん、慣れれば少し凝った装飾のあるデザインもできるようになると思います。
何色かの紐を使えば、よりオリジナリティ溢れるアクセサリーを作ることもできるでしょう。
想像するだけで夢が広がり、ワクワクしますね!
最後に
いかがでしたでしょうか、マクラメ編み、チャレンジしてみたいと思って頂けたでしょうか。
マクラメ編みに必要な材料や道具は、手軽に手に入るものばかりです。
私も、今回、この記事を作るにあたり、初チャレンジしてみたのですが、思ったほど時間も掛からず、楽しんで取り組むことができました♪
全くの初心者だったにも関わらず、「作ってみたい!」という情熱だけで、ペンダントトップを始めとした色々なものを作ることに成功しましたよ♪
一度編み方のパターンが分かれば、後はひたすら作業をしていくだけです。
黙々と編んでいく間は、余計なことを考えないせいか精神的に落ち着くような気がしました。
そしてイメージしていたものが形になっていく過程はとても楽しいものです。
気軽に始められるマクラメ編み。ぜひチャレンジしてみてくださいね!
次回はフレーム編みを使ったペンダントトップ作りをご紹介する予定です。お楽しみにして下さい!
カラッツ編集部 監修