去年あたりから話題になりはじめた宝石、グランディディエライト。
この思わず舌を噛んでしまいそうな名前の宝石が、2018年になってかなり注目を集めています。
どんな宝石なのか、どうして人気があるのか。今後の動向予想についてもお伝えします。
グランディディエライトってどんな宝石?
グランディディエライト自体は昔から採掘されていたものの、宝石質のものが発見されたのが2014年のこと。つまり、まだ発見から4年目の新しい宝石なのです。
そのため、未知の部分も多く、今後の動向が注目されています。
現在のグランディディエライト
グランディディエライトは、まだ日本でしか流通していないと聞きます(2018年現在)。海外には流通していない幻の宝石のようです。
最初の頃は大きくてインクルージョンの多い、濁ったルースが多く出回っていましたが、だんだんとクリーンで小粒のものを見かけるようになりました。
それが一掃されてきて、今は完璧にクリーンではないけれど、それなりに透明感のあるものや、色が薄いクリーンなルースが多くなってきました。
クリーンなルースの価格は昨年末と比べると1.5~2倍ほどになっている感覚があります。
ジュエリー用の宝石としての立場を確立
グランディディエライトはモース硬度が7.5と、ジュエリーに問題なく使用できる丈夫さがありますが、割れやすさを示す「へき開性」も併せ持ちます。
それでも、業者の話では丈夫で加工しやすい宝石ということで、最近はネックレスだけでなくリングなども見かけるようになりました。
0.07~0.4ct程度の小さなルースが多く、多くが0.1ct前後なので、ダイヤモンドが豪華に取り囲むデザインのものが多いですね。
また、グランディディエライトを囲むのは、かなり高品質のダイヤモンドばかり。
これは、グランディディエライトの輝きが強いので、質のよくないダイヤモンドでは負けてしまうからではないかと思います。また、色石を際立たせるためには、やはり無色透明であることは大切ですよね。
ちなみに、グランディディエライト0.1ctにダイヤモンドが合計0.4ctほど使用されたプラチナリングが15~35万といった相場になっています。
どうして人気があるの?
人気の理由は、「とにかくレアなこと」。
それと、美しいことでしょうか。
色はブルーグリーンからグリーンで、キラキラとメタリックな輝きがあります。
微妙な色合いは、サンタマリアアクアマリンやグリーントルマリンと似てはいますが、少し印象が違います。やはり、その独特な輝き方のせいではないでしょうか。
また、パライバトルマリンと比較されることが非常に多く、今後、高騰が予想されるという情報を多く見かけます。
一時期は、パライバトルマリンのようなネオンカラーといううたい文句で販売されていましたが、個人的にはそれほど蛍光味はないと思います。もっと知的な深みのある色でキラキラとよく輝くというイメージですね。
パライバトルマリンの蛍光ブルーは派手過ぎると感じる人もいるようで、そういったタイプの方々に人気があるという一面もあります。比較的、年齢層が高い人が多いということで、価格も高騰してきているのでしょう。
グランディディエライトの選び方
先日、実物を見ていて、やはり「自分の目で見て比べること」が大切だと感じました。1つだけ見ても分からないのですが、複数のルースが並んでいると、その良し悪しがはっきりと分かります。
グランディディエライトはとにかくインクルージョンとクラックの多い宝石なので、濁りのない透明感の高いものを選びましょう。淵に黒いインクルージョンがついているというケースも多いので、ルーペがあれば、しっかりと見た方がいいですね。
色は好みによりますが、宝石の奥から輝くような深いグリーンと、爽やかなブルーグリーンの2つがなかでも人気が高いと思います。
また、とにかく大きいサイズのものが少ないので、0.2ct以上のものを選んでおくとよいかもしれません。とはいえ、大きさよりはクリーンさをとりたいところです。
カラッツ編集部 監修