出典元:TVアニメ『宝石の国』公式サイト
「宝石の国」の登場人物には、ベリル属の宝石たちが多く登場します。
ゴーシェとモルガ、ヘリオドール、そして、レッドベリル。この4人は同じベリル属と呼ばれるグループに属しています。
どの宝石も美しいものですが、今回はなかでも一番レアなレッドベリルを取り上げて、ご紹介いたします。
宝石としてのレッドベリル
とにかくレアな宝石という印象のレッドベリル。ベニトアイト、ロードクロサイトと並んで「アメリカ3大希少石」と呼ばれていますが、どのような特徴のある宝石なのでしょうか。
硬度や大きさは?
レッドベリルはアメリカのユタ州を中心とした周辺地域のみで産出され、すでに鉱山は閉山しています。
モース硬度は7.5~8と比較的高い方ではありますが、インクルージョンが多いせいかカットが難しい宝石といわれ、そのことも希少性を高めている要因の一つかもしれません。
さらに、あまり大きな結晶も発掘されなかったため、ほとんどが0.2ct以下の小さなルース。1ctを超える美しいレッドベリルなどは、国宝級といえそうですね。
同じベリル属なのに、色が違う理由
レッドベリルは、紫がかった赤色であることが特徴の宝石。
ベリルはクロムを含むとエメラルドに、マンガンを含むと、レッドベリルになります。だから、「レッドエメラルド」「赤いエメラルド」という名前で呼ばれることもあるのです。
モルガナイトも同じくマンガンが含まれていますが、優しいピンク色の宝石です。含まれる物質が同じであっても、色の濃さで区別が付けられているようです。
また、一時期、鮮やかなピンクベリルだと思われていた「ペツォッタイト」という宝石がありましたが、こちらは実はベリル属ではないということが後に判明しています。
ただし、ペツォッタイトはベリルに非常に似ているうえに、レッドベリルに似ている色のものもあるので、間違えられることもあるようです。
宝石の国のレッドベリル
出典元:TVアニメ『宝石の国』公式サイト |
一方、宝石の国のレッドベリルは、制服やパジャマなどの宝石たちの服飾を担当しています。
オシャレに強いこだわりがあり、ファッションに命をかけていて、毎日髪型も違うほどです。宝石の国のなかでは、ファッション業界の第一人者として君臨しています。
宝石言葉には「情熱」「威厳」「美麗」といった、まさにレッドベリルの性格を表したようなものが並んでいます。「美麗への情熱と威厳をあわせ持つ」、とことんオシャレなキャラクターということですね。
レッドベリルが登場する他のアニメ
出典元:ジュエルペット公式サイト |
以前、「ジュエルペット」というアニメが放送されていました。これは、その名の通り、宝石の名前がつけられたペットたちがたくさん登場する物語です。
そのなかに、レッドベリルも登場しており、「リル」ちゃんという名前で呼ばれていました。このリルちゃんは可愛らしいミニブタですが、作中でミスコンの優勝経験があるという設定になっていて、「美しさは罪」という書籍を発行していたようです。
つまり、レッドベリルという名前のキャラクターは、美やファッションにこだわる性格になる傾向にあるんですね。宝石のレッドベリルの持つ華やかさをそのまま継承しているのでしょう。
レッドベリルは、とにかくレアで美しい宝石です。
いつも同じようなことを言ってしまって、大変恐縮ですが、「気に入ったものを見つけたら、手にいれておくべき宝石のひとつ」といえるでしょう。
カラッツ編集部 監修