ダイヤモンドは金槌で叩くと割れる!?落とすと傷や欠けができるって本当?
この世で1番硬い物質であるダイヤモンド。
しかし、そんなダイヤモンドでも傷や欠けができることがあるのです。
ダイヤモンドを金槌で強く叩くと割れるって本当なのでしょうか?その根拠は?
ダイヤモンドが割れたり傷やヒビが入る理由から、ヒビ割れを防ぐ方法、修理の方法などを解説していきます。
ダイヤモンドが割れる理由
ダイヤモンドはモース硬度が10であり、地球上で1番硬い物質です。
ダイヤモンドは永遠の輝きを持ち、他の鉱物では簡単に傷つけられません。
だからこそ、どんなものよりも硬いダイヤモンドを加工するには、ダイヤモンドの粉末やレーザーを使用しなければならないのです。
しかし、そんなダイヤモンドも実は意外と簡単に割れるってこと、ご存知でしたでしょうか?
その理由は「へき開」と呼ばれる、結晶がある特定の方向に割れやすいという性質のせいです。
だから、その方向に金槌などで強い衝撃を与えると、結構簡単にパカッ!と割れてしまうのです。
また、何千、何億年という長~い月日の間、地中の奥深く、マグマの近くで高圧と高熱に耐えながら成長したダイヤモンドの原石。
そのためか圧力や高熱にも比較的強い物質です。
しかし、そんなダイヤモンドも600度以上に熱すると黒鉛化し、さらに800度の温度で熱すると炭化して、燃え尽きてしまいます。
地球一硬い鉱物にも弱点はある、ということですね。
ダイヤモンドはサファイアやルビーより弱い!?
へき開という性質を持つことから、金槌などで強く叩くと簡単に割れるダイヤモンドですが、物質の割れにくさは「靭性」という単位で表されます。
ダイヤモンドは炭素でできていますが、炭素の原子同士が固く結合できていない場所にヒビなどが生じる場合があります。
一度ヒビが生じてしまうと、次の衝撃を与えられた際に、そのヒビがさらに大きく広がってしまう恐れがあります。
そしてその結果、ダイヤモンド自体が割れてしまうこともあり得るのです。
実はモース硬度が9の鉱物コランダムの一種である、サファイアやルビーは「靭性」に優れた物質です。
そのため、硬度は低くても、「割れにくさ」という点では、ダイヤモンドよりも強い物質ということになります。
※『モース硬度』と『靭性』について詳しくはこちらをチェック☆
ダイヤモンドの傷や欠けはなぜできるの?
では、ダイヤモンドに傷や欠けが生じるのはどんな時でしょうか。
それは、本当に普通の日常の中でも起こります。
例えばダイヤモンドの指輪をつけた状態で、重い物を運んだり、掃除や重労働などをしていると、指輪をぶつけたりする可能性が高くなります。
そしてぶつけた際に運悪くダイヤモンドのへき開部分に衝撃を与えてしまうと、ダイヤモンドが簡単に傷ついたり、小さな欠けやヒビが生じたりしてしまうのです。
特に婚約指輪は立て爪のソリティア・リングが一般的なので、ぶつけやすいのも事実です。
バスルームの掃除やお料理をする際には、タイルやシンクなど硬い部分に触れることも多いため、知らず識らずのうちにぶつけてしまっているということもあるかもしれません。
家事をする際には基本的に外すなどして、なるべく衝撃を与えないように注意してくださいね。
そして、勿論ダイヤモンドが他の宝石を傷つけてしまうこともあるので、保管するときは別々にしましょう。
ダイヤモンドをぶつけたら?修理はできる?
もしもダイヤモンドをぶつけてしまったら、どうしたら良いのでしょうか?
まず、ぶつけたらすぐにダイヤモンドを見てください。小さな欠けやヒビができていないでしょうか?
前述した通り、ヒビや欠け、傷が付いたダイヤモンドに再度衝撃が加わると割れてしまうかもしれません。
リフォーム店や専門店などではリカットなどの修理をしてくれるので、できるだけ早めに相談してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ダイヤモンドは硬いけれど、落としたりぶつけたりしてヒビや傷が付くことはあります。
また元々原石にヒビや割れなどの内包物が含まれているものもあります。
このようなダイヤモンドは、長く着用していると何もしてなくても自然に割れる可能性がありますので、特に注意してあげましょう。
一番大切なのは、とにかく日常のケアです。
重い物を持つときやお掃除のときなどには必ず外して、使用後には柔らかい布で軽く拭いてあげて下さい。
あなたのダイヤモンドの永遠の輝き、ぜひ守ってあげてくださいね。
カラッツ編集部 監修