【種類別】4つのスフェーンの魅力

スフェーンは最近になってジュエリーショップなどでも見かけるほどにメジャー入りした宝石のひとつ

スフェーンの輝きはすさまじく、あまり知られていない時代にパワーストーンカフェの店長から「人工石でしょ?」といわれたこともあったほどです。

そんな天然とは思えないほどのまばゆい美しさを誇るスフェーンの種類や魅力についてお伝えします。

スフェーンの基本情報

スフェーン ルース
まずはスフェーンの基本的な情報をまとめてみました。

産地

スフェーン産地

Photo by : Dennis van de Water / Shutterstock.com

マダガスカル、ブラジル、パキスタン、スリランカなどが有名です。

特徴

スフェーン ルース
スフェーンはダイヤモンドよりも激しいファイア(光の分散、虹色の輝き)が特徴。

とにかく、強烈なファイアが出る宝石なので、太陽光を当てると赤、緑、白とギラギラの光を放ちます。

あまりに輝きが強いため、何色の宝石なのかが分からなくなるほどです。

さらに、角度によって色が違って見える多色性もあるので、余計に本来の色が分からなくなる宝石ですね。

硬度

スフェーン ピアス
モース硬度は5.0~5.5

ジュエリーに安心して使えるのがガラスよりも硬い7以上と考えると、あまり丈夫な宝石とはいえません

そのあたりで、出始めは果たして価値が付くのかと心配していましたが、これだけ流通しているところを見ると、輝きの美しさが勝ったのでしょう。

スフェーン ルース
茶色、黄色、グリーンのものが代表的で、以前は中国ではゴールド、日本ではグリーンが人気と聞いたことがあります。

宝石としては、透明度の高いものが出回っていますが、パワーストーンとして流通しているものは、不透明なものが多いようです。

スフェーンの種類

スフェーン ルース
スフェーンは個人的に4つに分けられると思います。それぞれに異なる魅力があります。

ゴールドスフェーン

スフェーン

私が王道だと思っているスフェーンです。
重みのあるイエローは、ゴールドと呼ぶにふさわしい色。

一番、ファイアが美しく見えるのはゴールドだという業者もいました。

グリーンスフェーン

スフェーン

日本では一番人気があるといわれているのが、グリーンのスフェーン。

グリーンはあまりファイアが見られないものが多く、輝きの良いペリドットのように見えるものもあります。

濃いめのグリーンでファイアが良く出るものはかなり高価になると思います。

クロムスフェーン

クロムスフェーンとは、クロムが含まれるスフェーン。

ミネラルショーで手に取ってみようとして、海外の業者に「触るな」と怒られた思い出のある宝石です。
それほどまでに高価で濃いグリーンのスフェーンでした。

ちなみに、私が怒られた宝石は1ct以下のものでも30万円以上の値段がついていました。

カラーチェンジスフェーン

私が見たことがあるのは、パキスタン産のものだけですが、カラーチェンジが見られるスフェーンもあります

蛍光灯下でグリーン系のものが、白熱灯下では茶系の色に変化します。

アレキサンドライトのように鮮やかなカラーチェンジではないですが、とてもレアなもののようです。

スフェーンを購入するときの注意点


私はスフェーンほど光源の影響を大きく受ける宝石はないのではないかと思っています。

スフェーンは蛍光灯の下では、死んだように静かなのです。それが、太陽光を浴びた途端、目を開けていられないほどのまばゆさに。そこが、スフェーンの魅力でもあります。

宝飾店では、かなり宝石がギラギラと光りやすい照明を使っていますので、普段の生活でずっと同じように輝いているというわけではありません

その点をよく知ったうえで購入された方がよいと思います。

見飽きることのない美しさ

スフェーン

スフェーンが出始めた頃、その硬度の低さから価値がどうなるか不安に思っていたものの、あまりの輝きに魅力されて、かなり高額なものを購入した経験があります。

最近はジュエリーとしてもその価値が認められてきたので、ホッと一安心。

気づくと、いろいろなカットの大小さまざまなスフェーンが手元に集まってしまっていますが、どのルースもそれぞれが違う顔を見せてくれます

スフェーンにはそんな、いくら見ていても見飽きることのない魅力があると思います。

カラッツ編集部 監修

ABOUT US

趣味で20年以上レアストーン寄りの宝石やジュエリーを収集しています。メキシコのウォーターオパールからはじまり、既に50種類以上のルースを所持しています。王道(?)のグランディディエライトやレッドベリルをはじめ、コーネルピンやペツォッタイトといった誰も知らないような希少石も大好物。宝石を太陽光に当てたり、ブラックライトで照らしたりしてマニアックに宝石を楽しんでいます。