突然ですが質問です!
この中で、
「パパラチアサファイアはどれでしょう?」
正解は。。。
「全部パパラチアサファイアです!!」
これだけではありません!
これも
これも
全部パパラチアサファイアです!!
要するにパパラチアサファイアは、
ピンクとオレンジが混ざったような色をしたサファイアのこと。
そしてその色の基準は、
国や鑑定機関によって違うのです!
どうですか!
たった30秒で、
パパラチアサファイアのことがサクッとわかりましたね!
ここから先は、
もっとパパラチアについて知りたい!
という人向けに、もう少し詳しくパパラチアサファイアについて語ります。
目次
サファイアには色がたくさんある!
サファイア=ブルー
そんなことはありません!
サファイアには
白・黒・黄色・オレンジ・赤・青・緑・紫などなど
様々な色があります。
サファイアの鉱物名はコランダム。
そして赤色以外のコランダムはすべてサファイアと呼ばれます。
それなら赤い色のコランダムは?といえば、そう、ルビーですね!
でもピンク色のサファイアなら、「ピンクサファイア」というのでは…?
ピンクサファイアとパパラチアサファイアの違いはどこにあるのでしょうか。
ピンクサファイアとパパラチアサファイアの違いは?
そもそもパパラチアとは、スリランカで話されているシンハラ語で「蓮の花」という意味。
しかし蓮の花といっても、
これも
これも蓮の花ですね。
ダイヤモンドの色は4Cの中の「COLOR」のような国際的な基準がありますが、サファイアにはそういったものはありません。
パパラチアの色は、鑑別機関や国ごとにそれぞれ基準となるマスターストーンがあり、
石の色相、明度や彩度を比較しながら、パパラチアの色と呼べるかどうかを鑑別機関の人がそれぞれ判断しているのです。
ちなみにドイツでは、パパラチアを「夕焼けの色」と形容しています。
つまり一言でパパラチアサファイアといっても、ピンク寄りのものからオレンジ寄りのものまで色の範囲があるというわけです。
なのでパパラチアサファイアを買うとき、まず大切なのは値段よりも何よりもそれが自分が好きな色かどうかだったりする気がします。
ピンク寄りとオレンジ寄り、どっちが高い?
では、一般的な話として、ピンク寄りとオレンジ寄りのどちらが価値が高いか、というと、結論としてはそれ程大きく変わらない、ということになるそうです。
ただ、これはあくまでも個人的な印象ですが、日本の市場で見かけるパパラチアサファイアは、「ピンク系」の色が強いのに対し、
アメリカやヨーロッパでは、「オレンジが強いピンク系」のサファイアをパパラチアと呼ぶ傾向がある気がします。
また前述したとおり、基本的にはピンク寄りかオレンジ寄りかの色の違いで価値の判断がなされることは少ないそうですが、市場の流行などにより、今の日本では若干オレンジ寄りのパパラチアの方がお値段が上がる場合もあるそうです。
パパラチアサファイアの価値
パパラチアサファイアは「カラー」「クラリティ・透明度」「大きさ」「カット」によってもお値段が変わります。
逆にいえば、それ以外の、つまりはパパラチアサファイア独自の価値基準があるわけではないようです。
加熱・非加熱での価値の違いはあるの?
パパラチアサファイアは通常加熱されているものがほとんどです。
そのため、加熱処理されていることで価値が大きく下がることはありません。
しかし稀に非加熱でも美しいものが産出されることがあります。
「非加熱のパパラチアサファイア」は希少性とその人気の高さから、加熱されたものより数倍価格が上がることもあるそうです。
パパラチアサファイアの販売価格
憧れの宝石、パパラチアサファイア。
実際買おうと思ったら幾ら位で買えるのでしょうか?
1カラット以上の価格相場
私ならやっぱり1カラット以上は欲しいところ!
そう思って1粒で1ctを超えるパパラチアサファイアの市場価格を聞いたところ
高品質のものはガイ(1ctあたりの値段)で大体70万〜150万円
ぐらいが参考価格となるといわれました。
なるほど。
一般の宝飾店が取り扱っている少し品質が下がるものなら
ガイ(1ctあたりの値段)15〜30万円くらい 、が多そうです。
ちなみに、5カラット以上のものは?
更に大きい、5カラットのものを買いたいとなった場合の相場は、
高品質のものはガイ(1ctあたりの値段)で大体150〜160万円程度。
800万円位が目安の価格だそう。
一般の宝飾店が取り扱っている少し品質が下がるものであれば
その1/5のガイ(1ctあたりの値段)30万円くらい 、だそうです。
大粒サイズの最上質パパラチアサファイアは値段はどれくらい?と質問頂くことがございますが、5ctの場合、大体800万円が一般的な相場です。
写真はクリスティーズで落札された7ctで1200万円のパパラチアサファイア🌷 pic.twitter.com/uqTGKJbTfc
— KARATZ代表|小山慶一郎(旧RECARAT) (@keiichiro_oyama) September 11, 2019
出典元:https://www.christies.com/
1万円以下で探すことはできる?
もし宝石品質のパパラチアサファイアを1万円以下で探すなら、 0.2ctくらいのサイズのものであれば探せそうです。
ただし、最近パパラチアの知名度もより高まり、販売する宝飾店も増えているため、いずれも価格にバラツキはあるそうです。
購入する際は、こまめに情報をチェックして探してみると良いかもしれませんね。
そして万が一偽物を掴まされないためにも、鑑別書の付いた商品を購入するほうが安心です。
パパラチアサファイアの合成石や偽物ってあるの?
世の中的にはパパラチアサファイアの「合成石」も確かに存在するそうですが、市場にはそれほど出回っていない様子です。
パパラチアサファイアの場合、合成石よりもむしろ多いのはベリリウム拡散処理を施されたもの。
こちらの商品はかなり悪質です。
なぜなら、ベリリウム拡散処理をされたサファイアの価値は数百円程度のものも多いとか。
にも関わらず、「パパラチアサファイア」として高額で取引される場合もあるそうなので注意が必要です。
このベリリウム拡散処理についてもっと知りたい場合は、こちらの記事をぜひ読んでみてください。
▶パパラチアサファイアに施される「ベリリウム拡散加熱処理」とは
パパラチアサファイアの産地ってどこ?
パパラチアサファイアは元々スリランカで発見され、かつてはスリランカでしか産出されなかったといわれています。
そのため古い文献によっては、
「パパラチアはほぼすべてスリランカ産である」
と記載されていたりします。
しかし近年、マダガスカルでも産出されるようになったといわれており、市場にも出回っています。
またタンザニアのソンギアでもオレンジピンクのサファイアが見つかっているそうですので、
「パパラチア=スリランカ産」ではありません。
なおパパラチアに限らずサファイアは産地鑑別が可能な石です。
最後に
ここまで読んで下さって有難うございます。
最後に質問です!
私が「パパラチアだ!」と思って買ったこの指輪、
これは果たして、
パパラチアでしょうか?
正解は
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実はこちら、カラッツの鑑定士に尋ねたところ
パパラチアとはいえない
と言われてしまった指輪なんです。
でもでも良いんです。
パパラチアを買うときに大切なのは「値段よりも自分が好きな色かどうか」。
私はこの色、めちゃめちゃ気に入ってます!
あぁかわいい。
カラッツ編集部 監修