突然ですが「メロパール」と聞いて「あ~、あの宝石ね!」と答えられる方は、いらっしゃいますか?
答えられたならあなたはきっとかなりの宝石通だと思いますが、いかがでしょう?
メロパールとは、珍しすぎて市場にあまり出回ってないことから知名度も高い方ではないと思いますが、優しいオレンジカラーのパールのことで、ハルカゼヤシガイからごくごく稀に採れる、非常に希少な真珠なのです。
今回はそんなメロパールのアレコレをお話ししたいと思います!
メロパールとは
別名「メロメロパール」とも呼ばれるメロパールは、南シナ海を中心とした海域に生息するハルカゼヤシガイから採れます。
淡く優しいオレンジカラーが特徴で、パールといってもアコヤ真珠やシロチョウ真珠などとは違い真珠層を持たない真珠です。
そのためメロパールには真珠光沢と言われる虹色の光沢「オリエント効果」が見られません。
しかしその代わりに、波状構造による火炎模様(フレーム)が見られるものもあり、独特な魅力を放ちます。
どうして希少なの?
画像のメロパールは香港のある業者さんのものなのですが、これでなんと800万円もするそうです・・・!
確かに大粒ではありますが、高級車が買えますね・・・!
それにしても、アコヤ真珠やシロチョウ真珠などのように自由に真珠を養殖出来る時代になぜそこまで手に入らないのかと疑問がわいてきませんか?
それはメロパールが「完全な天然パールだから」です。
メロパールが採れるハルカゼヤシガイは巻貝なのですが、現在の技術では巻貝から採取されるパールの養殖はまだ非常に難しく、偶然の産物に頼るしかない状態なんだとか。
要するに、養殖ができず偶然を待つばかりな上、ジュエリーに使えるほどの高品質なものとなるとさらに希少性が上がってしまうという訳なのです。
メロパールに似たパール
メロパールと同じ構造のパールは、2種類存在します。
一つは、カリブ海全域に生息する“ピンク貝”から採れるイチゴミルクのような色合いの「コンクパール」。
もう一つは、アメリカ南東部からメキシコ北東部の海域に生息する“ダイオウイトマキボラ”から採れる濃赤色の「ホースコンクパール」です。
コンクパールやホースコンクパールも巻貝から採取されるため、メロパール同様に養殖が難しく、希少といわれています。
最後に
非常に希少な宝石、オレンジ色の真珠、メロパール。
私もまだ一度も現物を見たことがないので、是非ともいつかこの目で見てメロメロになりたいところ。
ごく稀に、宝飾店で非売品として展示されていることがあると聞いたこともありますので、もし偶然に出会えたらかなり運がいいと思います!
虹色の光沢のない、オレンジ色のパールは異常に珍しい、そんな風に覚えておいていただけたら嬉しいです♪
カラッツ編集部 監修