含浸サファイアってご存知ですか?
天然サファイアに人工処理がされているものなのだそうです。
一体どんな加工なのでしょう。
それはいわゆるサファイアの偽物と呼ばれるものなのでしょうか?
そして見分け方はあるのでしょうか。
かなり気になるので調べてみました!
※含浸処理自体が悪い訳ではありません。悪いのは業者が事実を隠して高額に売ることです。処理方法等事実がきちんと明記し販売されているものを消費者が納得して購入するのは問題ありませんので誤解なさらないようにして下さいね。
含浸サファイアってなに?
含浸サファイアとは、つまりはガラス含浸処理を施されたサファイアのことです。
一般的に多いのは、鉛ガラスを含浸したものですが、ビスマスガラスやバリウムガラスの含浸サファイアも流通しているそうです。
ヒビや内包物が多くて宝石にすることができない低品質のサファイアに鉛ガラスやビスマスガラスなどを含浸することで、見た目が美しいサファイアに変えることができるんだそうです。
ですので、天然石であることに違いはなく、偽物とはまた異なります。
しかし、鑑別機関に出すと「鉛ガラスの含浸処理が行われています」と明記されることになり、残念ながら宝石としての価値はないに等しくなってしまうと考えて良いそうです。
(ビスマスガラスやバリウムガラスの場合は「鉛ガラス」の部分が置き換わります)
なぜでしょうか?
それは後々詳しくお話するとして、、
含浸処理がされていることを知って購入するのなら良いのですが、騙されて高い値段を出して買ってしまったら悲しいですよね・・・・
そんなことにならないように、ガラス含浸サファイアの見分け方をお勉強しましょう!
含浸サファイアの見分け方!
ガラス含浸サファイアの多くは、ルーペで見分けることができるそうです。
鉛ガラスもビスマスガラスやバリウムガラスの場合も見分け方は同じです。
自分でルーペを持っていなくても、お店にあるので貸してもらう事も可能だと思いますよ。
私も自分のものは持っていないのですが、海外の宝石店に行ったときなど、お店のルーペやペンライトを貸してもらい、じっくりとルースを見せてもらっています。
ルーペの使い方にはちょっとコツが必要なのですよ。
先ず、ルーペを持ち、片方の目にかなり近づけて固定します。
次に、宝石の方をピントが合うまでルーペに近づけましょう。
これで石の内部までバッチリ見ることができますよ。
私は最初ルーペの使い方がわからなくて、ルーペの方を動かしてルースに近づけていたんですよ。
その方法ではピントが合わないし、しっかり見ることができないのです。
ルーペで見る宝石の内部は、とても不思議な世界で、まったく飽きることがありません。
ああ、マイ・ルーペを買っちゃおうかしら。
1.表面を見る!
ルーペでガラス含浸サファイアを見ると、表面にヒビのような、亀裂のような線が見えます。
ガラス含浸サファイアは、サファイアの亀裂した部分からガラスを浸透させて処理する方法。
そのため、表面にヒビ割れがある必要があるんだそうです。
含浸処理を行うことで、色鮮やかで美しいサファイアになるのですが、表面の亀裂は消すことができません。
表面に傷が多いな・・・と思ったら、ガラス含浸サファイアを疑っても良いかもしれません。
オークションサイトなどの画像でもよく見ると、表面の亀裂が見えることもあるみたいですよ。
注意が必要ですね!
2.内部を見る!
ルーペでガラス含浸サファイアを見ると、内部に気泡が入っているのが分かるそうです。
肉眼では確認が難しいので必ずルーペを使いましょうね。
ガラスを含浸処理したサファイアにはガラス製品に見られるような気泡ができる場合が多いそうです。
私もスリランカで数多くのサファイアを見せてもらいましたが、そういえば、気泡のあるものもいくつかありましたね。
当時はガラス含浸というものを知りませんでしたが・・・
ただ、とりあえず気泡が入ってるのはダメ、という情報だけはもっていたので、気泡の入ったサファイアは買わないようにしていました。
危なかったですね・・・セーフ。。
ぶっちゃけ含浸サファイアの価値って?
では一体ガラス含浸サファイアの価値はどれくらいなのか、正直気になりますよね。
先ほども触れたとおり、宝石としての価値はないに等しくなるそうです。
具体的に言うと、たとえば、この画像のガラス含浸サファイアの場合
もし同じ大きさや色の含浸処理が施されていない(加熱処理のみ)ブルーサファイアであれば恐らく50万円位するところ、含浸処理がしてあると、500円くらいの価値になってしまうそうです。
なんと、1000分の1・・・
なぜ含浸サファイアは価値が下がるの?
では、なぜ含浸処理が施されるとサファイアの価値が下がってしまうのか。
その理由は大きく2つあります。
1つ目は、ガラス含浸サファイアには耐久性がありません。
もともと亀裂が入っていたり、含浸処理を施すために入れているため、そこから割れたり欠けたりしやすいのです。
2つ目は、酸に弱くなってしまうそうです。
本来、サファイアの価値は見た目の美しさだけではなく、硬度が高くて丈夫なことにもあります。
しかしガラス含浸サファイアはその丈夫さが弱くなってしまうため、その点からも価値が下がるといえるのでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか、含浸サファイアの見分け方について。
知ってて買うのであれば、とても安い値段で見た目の美しいサファイアを楽しむことができるので良いと思います。
しかし、ガラス含浸サファイアであることを伏せて実際の価値以上の値段で販売しているケースも少なくないといいます。
せっかく買ったサファイアが、価値の低いガラス含浸サファイアだったらショックですよね!
インターネットで購入するときは特に、表面の傷や気泡がないかどうか、くまなくチェックした上で買った方が良いかもしれません。
あとは、信頼のおける鑑別機関の鑑別書やソーティング付きのものや信頼のおけるお店から、そして万が一後からガラス含浸がされていることが分かった場合に返品可能なお店で買うことも重要なポイントだと思います。
※含浸処理自体が悪い訳ではありません。悪いのは業者が事実を隠して高額に売ることです。処理方法等事実がきちんと明記し販売されているものを消費者が納得して購入するのは問題ありませんので誤解なさらないようにして下さいね。
カラッツ編集部 監修