ダイヤモンド4Cの「クラリティ」って?

ダイヤモンドジュエリー

ダイヤモンド4Cの「クラリティ」って?

突然ですが、あなたはダイヤモンドの品質を階級付けし、鑑定書にも記入される4Cをご存知ですか?

カラー、カット、クラリティ、カラット頭文字をとって4Cと呼ばれています。

ほかの3つはなんとなく想像がつきますが、「クラリティ」は一般的にはあまり馴染みのない言葉ではないでしょうか?

ここでは、ダイヤモンドの美しさを左右する「クラリティ」について、ご説明していきますね。

クラリティとは?

ダイヤモンド
まず、クラリティとは英語で、鮮明、明快、明瞭という意味です。また他にも、「鮮やか、透明の水、澄んだ音色」などといった意味も持っています。

そして、ダイヤモンドを評価するクラリティ」は、「透明度」を示します。

ダイヤモンドには、必ずと言っていいほどインクルージョン(内包物)やブレミッシュ(表面の特徴)があります。

その、ダイヤモンドの内部と外部の特徴の程度を表すのが「クラリティ」です。

完全に不純物のないダイヤモンドは存在しませんが、それに近いほど、クラリティのグレードは高くなります。

なぜ、インクルージョンとブレミッシュがあるの?

ダイヤモンド研磨

Photo by : wideweb / Shutterstock.com

地球深部の圧力強烈な熱炭素がさらされることで、天然のダイヤモンドが誕生します。

この過程で、インクルージョンブレミッシュがもたらされるのです。

ブレミッシュには、自然にできた欠けや傷のほか、ダイヤモンドを研磨する際にできる表面的な結晶面の残りや、も含みます。

クラリティはどうやって決めるの?

ダイヤモンドグレーディングチャート

4Cの基準はGIA(米国宝石学会)によって定められました。

そして、GIAクラリティスケールをもとに、クラリティの階級付けをしています。

インクルージョンやブレミッシュは非常に小さいため、訓練を受けたダイヤモンドグレーダーのみが、確認することができます。

肉眼では同じように見えても、ダイヤモンドの品質は全く違うものもあることから、専門家のグレーディングがいかに大切か?ということがうかがえますね。

クラリティのグレードを解説します

ダイヤモンド

ダイヤモンドのクラリティ評価は、外部と内部の特徴の数、大きさ、レリーフ、性質、それらの位置判定をします。

クラリティスケールは、まずは大きく6つのグレードに分けられ、そこからさらに細分化され、全部で11のグレードに階級付けされます。

では、各グレード別に解説していきましょう。

FL(フローレス)

キズや内包物が全くない、最高品質です。

FL:10倍に拡大しても、インクルージョン、ブレミッシュなどが全く見つかりません

IF(インターナリーフローレス)

IF:10倍の拡大で、インクルージョンは全く見つかりませんが、微小の欠けなどがようやく見つかる程度です。

VVS(ベリーベリースライトリーインクルーテッド)

見つけるのに困難を要するインクルージョン、ブレミッシュがある程度です。

VVS1:熟練グレーダーが10倍の拡大で見て、ようやくインクルージョンが見つかるもの。発見はかなり困難という程の小ささです。

VVS2:VVS1と同程度ですが、比較的インクルージョンが目立つものです。

VS(ベリースライトリーインクルーテッド)

微小のインクルージョンがある程度で、見つけるのが難しいレベルのものです。

VS1:熟練グレーダーが10倍に拡大して見て、発見が少し難しい程度のインクルージョンがあります。

VS2:VS1に比べて見つけやすいインクルージョンが目立ちます。

SI(スライトリーインクルーテッド)

インクルージョンがわずかにあり、10倍にして発見できる程度のものです。

SI1:10倍にして簡単にインクルージョンが見つかるものです。

SI2:SI1と比べて、より目立つインクルージョンがあるものです。

I(インクルーテッド)

肉眼で発見できるほどのインクルージョンがあり、輝きや透明度に影響を与える可能性があります。

I1:肉眼でインクルージョンを確認する事ができます

I2:ダイヤモンドを肉眼で上から見て、簡単にインクルージョンが発見できます。

I3:肉眼で、I1、I2よりも大きなインクルージョンを見る事ができます。

おすすめのクラリティグレード

11段階にも分けられるクラリティグレードですが、良いダイヤモンドを購入するには、どのグレードを選べば良いのでしょうか?

グレードが高いものほど希少価値が高く、価格も上がります。

最高品質のFLはほとんど市場に出回ることがなく、オークションに出品されるのをコレクターが待ちわびるほどです。

きれいなダイヤモンドを購入したい!という場合は、プロのグレーダーが10倍に拡大してやっと欠点が見つかる程度のVS2以上のものがおすすめです。

まとめ

ダイヤモンドリング輝き

ダイヤモンドのクラリティについて、ご説明してきました。

欠点のように言われてしまうインクルージョンとブレミッシュですが、世界に二つとして同じものはないダイヤモンドの、謂わゆる「個性」ともいえるのものだと思います。

4Cのうちのどれを優先するか?

機会があったら、いろいろなグレードのダイヤモンドを見比べてみて、自分にとっての基準を見つけてみるのも面白いと思いますよ☆

カラッツ編集部 監修