産地から資産運用まで。プラチナとは?
プラチナとは、世界中で幅広い年齢層に人気がある貴金属の一つです。
日本では結婚指輪に使われることが多く、ジュエリーとして一番なじみ深い貴金属ではないでしょうか。
そこで産地や歴史から資産運用まで、プラチナの基本についてお伝えしていきましょう。
プラチナとは?
プラチナとは、白い光沢を持つ金属です。
オランダ語のwit(白)goud(金)から学術用語で「白金」(はっきん)と言いますが、日常的には「プラチナ」と呼ばれています。
化学的にとても安定した金属なので、日本国内では4割が宝飾用として使用されるほか、工業用、産業用、投資用としても使用されています。
前述しましたが、プラチナは学術用語で「白金」と呼ばれます。なのでよく、ホワイトゴールドと混同されやすいのですが、それは誤り。
ホワイトゴールドは、金をベースにした合金で、二つは全く異なる金属です。
プラチナの産地
プラチナの主な産地は、南アフリカ共和国を筆頭に、次いでロシア、カナダ、ジンバブエ、アメリカ、コロンビアなどです。
プラチナは鉱山でパラジウムやロジウムなどとともに鉱石として採取されます。
現在までに採掘したプラチナの量はわずか2500t。
なぜなら1tの鉱石からたった3gしか採掘することができないのです。
日本でも本当にわずかながら、北海道の天塩川、石狩川、新潟県で発見されたことがあります。
プラチナの歴史
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古くは18世紀、古代エジプトのファラオの装身具として使われていたという記録があります。
現在残っている一番古いプラチナ製品は、ルーブル美術館に保存されている「テーベの小箱」です。
これは紀元前720年から659年ごろのものだとされています。
10世紀頃には、南米で装身具に使われていていました。
純度が80%以上もあることから、この頃には高度な精錬技術があったことがうかがえます。
プラチナの表記
ジュエリーの刻印で多いPt950。
これは95%がプラチナで、残りの5%はパラジウムやルテニウムが使用されているという意味です。
プラチナは、千分率で純度を表すルールがあり、純プラチナは「Pt999」と表記します。
以前はPt1000という表記だったものが、2014年からPt999と変更しました。
現在の技術では、100%の純プラチナが製造できず限界で99.95%なので、このような表記に変わりましたが、Pt1000とPt999は謂わば同じ純度ということです。
ジュエリーとプラチナ
プラチナは粘り強い性質を持ち、小さな爪でもしっかりと石留めができることから、ジュエリーには最適な金属だと言われています。
しかし純プラチナはやわらかすぎるため、パラジウムなどを混ぜ、ジュエリーに適した硬度にする必要があります。
Pt950、Pt900などがジュエリーでよく使用されるプラチナの純度です。
硬いと言われるプラチナですが、重い荷物を持つことなどで変形することもあります。
ジュエリーに使われる貴金属の中でも、希少性の高いプラチナは最も高価な金属と言えます。
プラチナの色は白系ですが、シルバー(銀)に比べるとやや黒く、渋みのある光沢が特徴です。
日本でのプラチナ
日本は、中国に次ぐプラチナ王国と言われていますが、その理由は、プラチナの結婚指輪が人気があるからでしょう。
結婚指輪は金やコンビ(プラチナと金)もよく見かけるようになってきましたが、今でも主流はプラチナだと言われています。
白く凛とした輝きと品の良さが、日本人には根強く人気があります。
また、ダイヤモンドを美しく引き立ててくれるという理由で、約8割の人がプラチナの婚約指輪を選んでいるそうてす。
プラチナの価値と資産運用
金の資産運用は広く知られていると思いますが、プラチナも資産運用ができることをご存知ですか?
意外と人気があるプラチナの資産運用。
その理由は希少性と、有限物質だというところにあると思います。
プラチナの生産量は金の1/20しかないため、金よりも価格の変動が大きいと言えます。
また変動が大きい理由のもう一つに、金の多くがジュエリーに加工されることに対し、プラチナの半分以上は工業用に使用されるということもあるようです。
工業用プラチナは、自動車媒体などで使用されるため、自動車業界の業績に左右されることもしばしばです。
価格の変動で大きく上昇することもあれば、急落することもあり、ハイリスクハイリターンな世界。
初心者にはちょっと、チャレンジするのが怖い気がしますね。
プラチナのその日の相場は、インターネットで調べることができます。
おわりに
身近な存在であるプラチナの基本について、ご紹介しました。
プラチナの宝石言葉は、「強い絆」「永遠」「婚姻の約束」です。
まさに、結婚指輪や婚約指輪に合っていると言えるでしょう。
プラチナの豆知識を知っていただいて、プラチナの魅力に改めて注目して頂けると嬉しいです。
カラッツ編集部 監修