購入したばかりの頃はピッタリだったという指輪がいつの間にかサイズが合わなくなり、付けられなくなってしまったということはありませんか。
何もしないでずっとジュエリーボックスの中に眠らせたままという方も意外と多いかもしれませんね。
気に入って購入したり、大切な方から貰った指輪などであれば尚更、長く付けていたいと思うもの。
そんな時、サイズ直しを考える方も多いと思います。
しかし、どこでお願いできるのか、大体の相場や掛かる時間がどれ位なのかなど、分からないことが多いと一歩が踏み出しにくかったりもしますよね。
そこで、そんなお悩みに答えるべく、指輪のサイズ直しに関するよくある疑問について、お答えしていきたいと思います。
今つけている指輪のサイズ感が気になるという方、ぜひ読んでみてください!
目次
指輪のサイズ直しが必要な時って?
体型が変わることがあるように、指のサイズも時間の経過やあらゆる理由によって変わることがあります。
太ったり痩せたりすることで変わることも多いですが、女性の場合、妊娠中にむくみやすくなったり、出産後に体質や体型が変わることもよくあります。
そんな時、そのままにしていると指輪が抜けなくなったり、ゆるくなり過ぎてふとした時に落としてしまったりしかねません。
そうならないために、早めに指輪のサイズ直しをしておくことが大切です。
購入時に気をつけたいこと
普段、指輪をしない方は、実は指のサイズは変わりやすいことに気がついていないかもしれません。
しかし、指のサイズは、季節や時間帯などによっても変化することがあります。
例えば、夏の暑い時は水分を多めに摂ることでむくみやすくなったり、逆に冬場は締まりやすかったりすると聞きます。
また、一般的に夕方以降はむくみが出やすいといわれています。
そのため、指のサイズを測る際は、極端に暑い日などを避け、夕方前に測った方が正しいサイズが分かりやすいのだそうです。
ただ、結婚指輪などずっと付けっぱなしにする予定のものは、むくみやすい真夏や夕方にキツくなって苦しくならないように、その辺りも考慮したサイズを選ぶことも大切ではないかと思います。
例えば、むくみが出にくい時間帯とむくみやすい夕方以降の2回測ってみることで、その差を把握し、その上でサイズを決めるのも良いかもしれませんね。
前述したように、女性の場合、妊娠・出産を経て体型が変化することも多く、指のサイズが変わってしまう可能性があります。
できれば妊娠中に指輪を購入するのは避け、出産後の様子を見てから購入した方が良いと思いますが、どうしても必要な場合もあると思います。
お店によってはアフターサービスとして低価格で受けてくれるところもあるようですので、購入後でもサイズ直しができるかどうか予めお店に確認しておくと安心ではないかと思います。
指輪のサイズ直しの方法
指輪のサイズ直しは、「大きくする」場合と「小さくする」場合があります。
それぞれ方法が異なりますので、簡単にご紹介しましょう。
大きくする場合
1.カットして地金を付け足す
目立たない位置をカットして、そこに同じ地金を付け足すことでサイズを大きくする方法です。
地金を付け足した後、真円になるように形を整え磨き上げるため、カットした部分が目立つことはありません。
但し、変更するサイズが大きい場合、楕円になってしまう可能性があります。
2.地金を叩いて伸ばす
指輪を全体的に叩くことで、地金を伸ばしてサイズを大きくする方法です。
大きく変えようとすると地金が薄くなってしまうため、少しだけ大きくしたい場合にのみ使われます。
叩く衝撃で表面や内側のデザインが変わったり、つぶれてしまう恐れがあります。
3.内側部分を削る
指輪の内側部分を全体的に削ることで内径を広げる方法です。
こちらも大きくサイズを変えようとすると地金が薄くなってしまう恐れがあるため、地金が薄くならない程度のサイズ変更の場合のみ使われます。
作業途中についたキズは最後に磨いて消しますので、削った跡が残ってしまうということはありません。
小さくする場合
1.カットして、一部分を切削する
目立たない位置をカットし、地金を減らすことでサイズを小さくする方法です。
地金を切削した後、真円になるよう整えます。
但し、デザインや変更するサイズによってはできない場合もあります。
2.指輪の内側にパーツを入れる
指輪の内側に沿ってパーツを入れ込むことで、内径を小さくする方法です。
異素材が組み合わさっていたり、珍しい素材が使われているなど、加工が難しい場合に主に用いられる方法です。
指輪に厚みが出て、つけ心地が変わる可能性があります。
3.均等に圧縮する
すり鉢状の穴に指輪を入れ、叩き込むことで指輪全体を圧縮して縮める方法です。
指輪のデザインや内側の刻印を保ったまま小さくすることができますが、サイズを大幅に変更することはできません。
指輪のサイズ直しはどこでできる?
では、実際にサイズ直しをしようと思った際、どこにお願いすれば良いのでしょうか。
1.購入したお店
先にお伝えしたとおり、お店によっては、アフターサービスとして低価格でサイズ直しを受けてくれるところもあります。
また、地金によっては、メーカーや職人ごとに素材や色に若干の違いが生じることもあります。
サイズ直しする際は、切削したり、溶接したりする必要がありますので、特に大きくする場合、素材や色が変わってしまうと違和感が生じる可能性があります。
そういった心配を少なくするためにも、購入先にて依頼するのが最も安心かと思います。
ただし、指輪の素材や製法、デザインなどによってはサイズ直しが難しい場合もありますので、まずは、相談してみると良いと思います。
2.修理・リフォームの専門店
ジュエリーの修理やリフォームを専門に行なっているお店でも、指輪のサイズ直しを受けてくれる場合があります。
購入したお店を忘れてしまったり、すぐに行けない事情がある場合は修理・リフォーム専門店に相談してみると良いでしょう。
ジュエリーの素材に対する幅広い知識と高い技術をもった職人が対応してくれるお店も多く、ジュエリーショップで断られたものも受けてもらえる可能性があるようですよ。
但し、この場合も、素材やデザインによって受けてもらえなかったり、地金によって色の違いが出てしまう恐れはあります。
指輪のサイズ直しに掛かる費用は?
いざ、サイズ直しをしてもらおうと思ったとき、気になるのが費用ですよね。
サイズ直しに掛かる料金の相場についてもご紹介します。
大きくする場合
一般的にサイズ直しをするための加工費用は、2,000円〜5,000円前後が多いようです。
大きくする場合はそれに加えて地金代が必要な場合もあります。
但し、地金の種類やその時の地金相場によっても変わってくるため、まずは確認してから、依頼するようにして下さいね。
小さくする場合
指輪のサイズを小さくする場合も2,000円〜5,000円前後が多いようです。
大きくする場合と違い、地金代は不要ですが、複雑なデザインや細かな彫りが入ったものは工程が増えることで、加工代がアップすることもあるかもしれません。
見積もりを出してもらうなど事前に費用の確認をすることを忘れないようにして下さいね。
指輪のサイズ直しにはどれ位時間が掛かる?
指輪のデザインや素材、変更後のサイズなどによって、サイズ直しの方法や難易度が変わってきます。
そのため、掛かる時間もケースバイケースとなりますので、一概には言えませんが、大体の目安として2~3週間位見ておくと良いと思います。
使用したい日が決まっている場合は、余裕をもって依頼されることをおすすめします。
サイズ直しができない指輪もある?
指輪によってはサイズ直しが難しいこともあります。
指輪の状態や変更後のサイズなどでも対応が困難な場合があるでしょう。
一般的にサイズ直しが難しいとされる「デザイン」や「素材」についてお話しましょう。
サイズ直しが難しいデザイン
フルエタニティリング
宝石が全面にセッティングされており、サイズを調整するスペースがないため、できないことが多いです。
ハーフエタニティにおいては、できる場合が多いですが、形が楕円形になったり、石留め部分がゆるくなってしまう恐れがあります。
全面にデザインが施された指輪
流れるように続いていくデザインなどが施されているものは、サイズ直しをすることでデザインが変わってしまう恐れがあります。
また、凝った彫り加工やマット加工などが全面に施されている場合も同様です。
デザインが変わることを前提として受けてくれるお店もあるかもしれませんが、購入したお店以外では受けてもらえない可能性もあると思います。
過度に期待せず、相談する気持ちで聞いてみるのが良いと思います。
サイズ直しが難しい素材
意外に思われるかもしれませんが、ピンクゴールドは、サイズ直しが難しい場合が多い素材です。
プラチナやイエローゴールドなどに比べ、ピンクゴールドは硬いことから、加工がしにくいといわれています。
また、メーカーや職人によって、割金(強度を上げたり色を付けるために混ぜ合わせる金属)の素材や割合が異なることから、色味に違いが出やすい素材でもあります。
そのため、お店によっては断られるケースも多いようです。
その他には、チタンやステンレスも難しいといわれています。
しかし、必ずしもできないとは限りませんので、まずはお店に相談してみると良いと思います。
メッキや刻印の入った結婚指輪はサイズ直しできる?
メッキ加工されている指輪や刻印の入った指輪もサイズ直しすることは可能です。
しかし、サイズ直しをする前と全く同じ状態に戻らないケースも多いようですので、事前にお店の人によく確認し、納得した上で依頼するようにして下さい。
メッキ加工品
メッキ加工されている指輪は、切削や溶接をする際、どうしても部分的にメッキが剥がれてしまうことが多いようです。
また、メッキが剥がれた部分は色が変わってしまう可能性が高いと聞きます。
範囲が小さければ目立ちにくいかもしれませんが、直すサイズが大きい場合など、気になる場合は再メッキ加工をしてもらえるか相談してみると良いでしょう。
但し、加工代が追加で掛かったり、納期が延びる可能性はあります。そこも含め、予め確認しておいた方が安心だと思います。
刻印が入っている指輪
サイズ直しをするにあたって、指輪の内側を研磨したり、熱を加えたりするため、刻印部分は消えてしまう恐れがあります。
お店によっては予め刻印を消してから加工し、終わった後に入れ直すところもあるようです。
購入されたお店であれば、同じ書体で刻印し直すこともできるかと思いますが、状況によっては、字体が変わってしまう可能性もありますので、こちらも事前に相談し、納得した上で依頼することをオススメします。
最後に
いかがでしたでしょうか。
どんな時にサイズ直しが必要になってくるのか、サイズ直しの方法、費用、掛かる日数の目安などお分かり頂けたでしょうか。
サイズが合わなくなってしまったからといって、大切な指輪がタンスの肥やしになってしまっては、勿体ないですよね。
サイズが合わないと感じたら、まずは購入されたお店に相談してみるのが良いでしょう。
アフターサービスの一つとして、初回のみサイズ直しが無料というお店もあるようです。
ずっと大切にしたい指輪が末長く身につけられますように!
カラッツ編集部 監修