地球内部で生み出された鉱物が宝石彫刻や宝石研磨の技術によって美しく生まれ変わるなんて、まるで魔法のよう。
宝石彫刻士で伝統工芸士の国家資格をもつ大寄智彦さんは、そんなマジカルな技術と発想力で、新しい作品の数々を生み出しています。
大寄さんは宝石学校で教えたり国際協力に携わったりと多方面で活躍する、宝石加工業界の期待の星。
そんなお忙しい大寄さんに特別にお時間をいただきお話を伺うことができましたよ。
宝石研磨って私たち素人でもできるんでしょうか!?
そんな突拍子もない質問にも優しくお答えくださいました~。
目次
大寄智彦氏ってどんな人?
大寄智彦さんは、宝石(ジュエリー)の街としても有名な甲府市のご出身で甲州水晶貴石細工伝統工芸士として活躍しています。
山梨県認定ジュエリーマスターを最年少で取得し、山梨グッドデザイン賞や山梨県知事賞、甲府市長賞など数々の受賞歴があります。
展示会やワークショップなどで全国を飛び回り、また山梨県立宝石美術専門学校の非常勤講師を務めるなど、とても忙しい毎日を過ごしています。
その活躍は国内だけに留まりません。作品がパリコレで発表されたこともあるんですよ!
それから、JICA国際協力機構による『ザンビア国半貴石加工技術による小規模事業者の収益向上案件化調査』に携わり、現地に赴いて技術指導と調査をご担当されました。
大寄さんの活動は世界に広がっているのです。
貴石彫刻オオヨリの3代目
大寄智彦さんは1959年に創業した「貴石彫刻オオヨリ」を継ぐ3代目です。
貴石彫刻オオヨリは、元々は観音像などの置物や器、香炉などの美術工芸品の制作が主だったそうです。
それが他の工房に先駆けて装飾品に伝統工芸の技術を取り入れて帯留めやブローチを作り始め、現在はその他のジュエリーも手掛けています。
大寄さんにとって水晶(クォーツ)を始めとした宝石は幼い頃から身近なもので、石を削る機械の音を聞きながら育ち、家業を継ぐのは自然なことだと思っていたそうです。
2代目にあたる大寄さんのお父様は労働省認定一級宝石研磨士や伝統工芸士の国家資格をもつ、大寄芳朗さん。
2020年に「現代の名工」として国からの表彰も受けました。
ジュエリーブランド 「TO LABO」の魅力
大寄さんは「TO LABO shop&studio」の経営者でもあります。
自然と引き込まれるような魅力的な佇まいのお店です。
他に類を見ない稀有で美しいカッティングが施された宝石や鉱物などが並べられていて、いつまでも見飽きません。
実は「TO LABO shop&studio」はただのお店ではありません。奥に宝石彫刻・宝石研磨の実演や体験ができるスペースがあるのです。
大寄さんはお客さんと直接会って話をしたり自分の技術を見てもらったり宝石研磨の楽しさを伝えることができる場所としてお店を作られたそうです。
「お客さまの生の声を聴けるのは嬉しく、やりがいを感じます。」
我々消費者にとってもどんな人がどんな場所で作ったものか知れることは安心感に繋がりますし、愛着も増しますよね。
Koo-fuプロジェクトに参加
Koo-fu(クーフー)は山梨県の産地ブランド。
2008年に始まったプロジェクトで、大寄さんはこのプロジェクト発足当初より深く関わっていらっしゃいます。
そこで出会ったプロダクトデザイナーの深澤直人さんから、シンプルなモノづくりなど大きな影響を受けたのだそうです。
宝石彫刻士と宝石研磨士はどう違う?
大寄さんの肩書は宝石彫刻士です。
言葉の違いから何となく想像ができるものの、宝石彫刻士と宝石研磨士は厳密にどう違うのか伺ってみました。
「両者を分ける厳密な定義は実はないんですよ。ただ僕らが一般的に考えるのは、平面的なカットやカボションなど平らなものを研磨する人が研磨士、カービングしたり、形作ったりするのが彫刻士だと思っています。」
その他にも歴史や機材、技術なども少しずつ異なるようです。
宝石彫刻の歴史
「甲府においては水晶細工の方が歴史は古いんです。」
宝石(ジュエリー)の街甲府の歴史は、約1000年前に水晶が発掘されたことから始まったのだそう。
そして今から200年ほど前に京都から職人が呼ばれて、水晶の丸玉加工技術が伝えられました。
水晶を丸く磨くことから始まった技術はその後大きく発展し、今では山梨県を代表する伝統工芸の一つになりました。
技術の違い
「宝石彫刻士は平面研磨と彫刻両方の技術が必要となります。平面を磨いて艶を出したりは、彫刻においてもベースを作るために必要ですので。」
実は宝石彫刻と平面研磨は機材が違うのだそうですよ。
共通して使う機械もあるそうですが、宝石彫刻で使う機械は主に一つで、切断以外の加工は1種類の機械で全て行うそうです。
一方、平面研磨で使う機械も主に1種類で、工程によって研磨剤を使い分けるのだそう。
ココで少し意地悪な質問をしてみました。
宝石彫刻と平面研磨はどちらが難しいのでしょう。
大寄さんはにこやかに笑いながら、
「天然石を扱うという点において、どちらも同じように難しいですよ。」
と答えて下さいました。
工具や素材の違い
「良いカービングは良い道具作りから。」
宝石彫刻は細かい細工を彫ったり形づくったりするのも小さな先端工具を使い分けながら行います。
工具を自分流に作り変えることも多いのだそうです。
彫刻を施す際の微妙な線の違いやカーブの作り方など、既成の工具だけでは表現ができない部分も多く、使いやすいように自分でアレンジするのだとか。
一方、宝石研磨においては工具を作り変えることはあまりないのだそう。
宝石研磨の場合、大きさや形を均等に研磨することが大切で、必要な技術が異なるのかもしれませんね!
それから素材にも違いが見られるそうです。
宝石彫刻は一般的に水晶やメノウなどの半貴石を使うことが多く、平面研磨の場合は硬度の高い貴石までを対象としています。
ただ、大寄さんは過去にサファイアやセラミックスなど色々な素材に彫刻を施したことがあるそうですよ。
硬い素材はやはり難しいそう。
逆に柔らかすぎる宝石も、途中で割れてしまうことも多く難しいそうです。
これまで彫刻を施した一番柔らかい石はフローライトで、ぐい飲みを制作されたそうです。お酒がおいしいでしょうね!
宝石彫刻士や宝石研磨士はどうしたらなれる?
宝石彫刻士や宝石研磨士になりたい!
そう考えていらっしゃる方へ、どうしたら宝石彫刻士や宝石研磨士になれるのか、必要な資格などはあるのか聞いてみましたよ。
まずは必要な知識や技術を学ぶべし
宝石彫刻士や宝石研磨士になるための技術の習得には、独学、弟子入り、学校へ行くなど、いくつかの道があるようです。
大寄さんのオススメは、断然学校で学ぶことからだそうです。
大寄さん自身、直接お父様の工房に入ったのではなく、まずは山梨県立宝石美術専門学校に進学されました。
「いきなりポンと会社に入るより、一先ず学校に入って横のつながりをもつことも大事だと思います。苦しい時や苦労している時に分かってもらえる友達や同業者がいることは大きいです。」
宝石彫刻や宝石研磨の技術を学べる場所
宝石彫刻や宝石研磨など、宝石について学べる場所は様々です。
まずは、大寄さんがご卒業され現在非常勤講師を務める山梨県立宝石美術専門学校。
山梨県立宝石美術専門学校は、現在コースはジュエリー科のみですが、オールラウンドで学べますので、色々学んでいく中で本当にやりたいこと、自分に合っていることを探すこともできるのだそうですよ。
また、大寄さんは現在、ヒコ・みづのジュエリーカレッジでも新しい取り組みや時代に合わせたオンライン授業などで関わっているそうです。
グローバルな視点に刺激を受けることも多いのだそうです。
他にも様々なジュエリー学校があり、それぞれ特色があります。
ジュエリー学校の情報はこちらの記事でも紹介していますので良かったら参考にしてみて下さいね。
独学でもできる?
「独学でできないとは思いませんが、目指すゴールがあるなら習った方が早いと思いますよ。」
独学だと試行錯誤でゴールまでの道が遠くなり、基礎が身につかない可能性もあります。
その点学校であれば、基礎から実践まで効率よく学べ、経験豊富な先生に直接指導頂けることも多いので正しい技術やコツなどを習得しやすいそうです。
また、宝石彫刻や宝石研磨の機材は高価なものが多くて揃えにくい上に、機材を制作している工場も減っており、ツテがないと道具を手に入れられない傾向にあるそうです。
資格は必要?
「資格がなくても彫刻・研磨の業界で働くことは可能です。」
と大寄さんも言うように、始めるにあたり必須な資格はないようです。
「ただ、長く続けていく中でやはり資格は大事です。」
学校で学んだだけでは「~士」と名乗ることは難しく、資格があってこそ名刺にも記載ができます。
宝石彫刻や宝石研磨に関わる資格としては、山梨県が実施するジュエリーマスター認定制度や伝統工芸士という国家資格などがあります。
しかしいずれも、誰でも受験できるというものではなく、受験資格を得るために一定の技術や経験が必要となります。
「何でも一通りできるようになるには、10年以上かかります。同じものを毎日作るのなら別ですが、様々なオーダーに応えるためには、技術や発想力を磨き続ける必要があります。」
資格も実績も申し分ない大寄さんですが、それでも日々勉強し続け、努力を重ねていらっしゃいます。
就職先は?起業はできる?
「就職先は正直少ないと思います。甲府市内の話でいうと、貴金属関連に比べ宝石加工の会社は数自体ずっと少ない上に、毎年募集があるとは限らないのが現状です。」
残念ながら、学校を出たからといって必ずしも彫刻士や研磨士になれるという訳ではないようですね。
では、自分で起業してみるのはどうかと言うと、先程もお伝えしたように、宝石彫刻や宝石研磨に必要な機械は数種類あり、どれも高額です。
更に工具や研磨剤など揃えるべきものは多く、かなりの先行投資が必要になります。
工具を作っている工場の減少という問題もありますし、彫刻や研磨に必要な原石を手に入れるルートを確保することも簡単ではないといいます。
大寄さんはお父様やお祖父様がストックしていた原石や既に揃っていた機材を使うことができ、最初から仕事のできる環境が整っていました。
「この家に生まれてよかった。学校を出ても宝石加工関係の仕事に就けない人もいるなか、すぐに職をもてて本当に有り難く思っています。」
一人でイチから始めるのはなかなか大変な仕事のようです。
宝石彫刻の仕事とは
では、宝石彫刻の仕事は具体的にどのようなものなのでしょうか。
実演を交えながら色々教えてもらいましたのでご紹介しますね。
宝石彫刻の手順
使うのは親子三代に渡って使われている彫刻機です。
スイッチを入れるとモーターの回転音が低く響きます。
最初に粗い研磨剤を使い、大まかに石をカットします。
工程が進むに従って、細かい研磨剤を使うのだそうです。
盤にやすりが付いていないので、研磨剤は必須です。
しかし研磨剤を使うと、石が見えなくなってしまいますので、手の感覚のみで作業を進めていきます。
「コマという道具はとても大切です。代々使ってきたコマを作りたいものに合わせて自分でやすり加工して必要な形に整えて使い続けています。コマが摩耗して小さくなっても、いつか使える時が来るかもしれないので大切に保管しておきます。」
水と研磨剤を入れる桶も、作っている人が少なくなってきているそう。大事に使っています。
「彫刻は自分の匙加減で形が変わります。力加減や当て方など、経験がものをいいます。」
柔らかい石は強い圧力をかけると割れてしまうため、石によって当てる圧力を変える必要があるのだそうですよ。
「石によって研磨剤や磨き方なども違います。どの石を何で磨けば光るのか、ノウハウの蓄積が必要です。」
研磨剤を変えたり工具を作り変えたり、当て方を工夫したり、自分の裁量で色々できるのがこの彫刻機の良さであり、宝石彫刻の面白さなのかもしれませんね。
ひとつの花を彫刻するのにかかる時間は?
水晶で作った可愛いお花の彫刻。
これを作るのにどれくらい時間が掛かるのか尋ねてみました。
「作業時間だけを単純に切り取って考えれば、1日足らずで作ることは可能だと思います。」
ただ、天然石は一つ一つ原石の形や色が違います。原石を吟味する時間や時には削っている途中で割れて最初からやり直しすることも考慮すると一概にどれ位と言い切れないというのが実際のところだそうです。
ただ、だからと言って時間がかかりすぎてはプロとは言えないのも事実。
いかに素早く到達点までいけるかは経験値なのだとか。
宝石彫刻で一番楽しい瞬間は?
大寄さんが宝石彫刻で一番好きな瞬間は仕上げの工程にあるといいます。
削ったり彫刻している段階では石は曇った状態です。
「最後の艶出しと呼ばれる工程で、表面を磨いて石が輝いていくのを見るが好きですね。毎回見てるのに毎回嬉しくなると言うか、やった人にしか分からない感動があります。」
また、原石を見ている時間も楽しいのだそう。
何を作ろうか想像が膨らみ、新しい形状や面白い効果などのアイディアが湧いてくるのだとか。
原石の美しさをどう引き出すか常に考え、そのままでもキレイなものはそれを活かすようなデザインにしているそうです。
素人でもできる宝石研磨の方法はある?
では、私たち素人でも宝石研磨をする方法はあるのでしょうか。
自宅に置ける宝石研磨機や気軽に始められる方法などについても教えてもらいました。
自宅に置いて使える宝石研磨機はある?
「比較的小型なものも市販されていますが、全体的に高額なものが多いですよね。」
機械以外にもハードルはあります。その一つが研磨剤の処理。そのまま排水口に流すことはできません。特殊な処理方法を知る必要があります。
また、原石を手に入れるのも難しい場合が多いでしょう。
特に珍しい原石になると、色々探しても見つからないこともあります。
そんな時、大寄さんから耳寄りな情報が!
大寄さんが改良した宝石研磨機が買える!?
宝石研磨体験イベントに参加した方々から宝石研磨機が買いたいという声をよく耳にし、何とかできないかと考えた大寄さん。
協力会社と一緒に従来の宝石研磨機を改良して使いやすくし、なるべく多くの方の手に届く価格帯で販売できるよう計画しているのだそうですよ!
現在販売時期や価格などは未定ですが、決まり次第貴石彫刻オオヨリのTwitterなどで発信して頂けると思いますので、マメにチェックしてみて下さいね。
また大寄さんはイベント出展時、アフリカのザンビアで採れた原石を販売していることもあるそうです。ご興味がある方は問い合わせしてみて下さいね。
気軽に始められる宝石研磨方法は?
機械がなくても気軽に宝石研磨を始める方法はないのでしょうか。
「よく聞くのは耐水ペーパーで研磨する方法。時間は掛かりますが、宝石研磨の楽しさを知るきっかけとしては手軽だし良いと思います。」
耐水ペーパーならすぐに手に入りますし簡単に試せそうです♪
耐水ペーパーで研磨できる宝石はフローライトや琥珀、オパールなど硬度の低いものが適しているのだとか。
「オパールは遊色や模様の出方を確かめながら磨く必要があります。少しずつ磨いていくので、変化が見れて楽しいかもしれないですね。」
石を水に濡らしたり、ライトで透かして見たりすれば、研磨後の姿を想像することができるそうですよ。
今力を入れていることは?
「一般的なカットではなく、自分にしかできないものを作らなければ意味がないと思うのです。」
そんな大寄さんに今特に力を入れているものについても尋ねてみました。
ミラーリングアートカット
大寄さんオリジナルのミラーリングアートカットはとても不思議な世界が広がっています。
水晶の中に星やハートが浮かんでいたり、泡が煌めいていたり、猫の肉球のような足跡がついていたり。
すごくキュート!まさに魔法のようではありませんか!
この技術は特許庁の実用新案の登録もされています。
どうやったらこんな素敵なカットを思いつくのか、驚くばかりです。
HAKU
ついついため息が漏れてしまう、和の美しさ。
HAKUは日本の伝統工芸技術の粋を集めたような作品です。
金箔や銀箔、そして銅箔がカラーレスの水晶の中に浮かんでいて、どの角度から見てもとてもキレイ。
実はこれ、箔を水晶でサンドして作っているのだそうですよ。
ルチルクォーツなどの内包物が美しい水晶に着想を得たそうで、最初の頃は水晶の原石の間に箔を入れて作っていたそうです。
しかし原石は均一ではないので量産には向きません。
そこで水晶を板状に切って箔をサンドして接着して量産を可能にし、箔の表情を楽しむ宝石を作り上げたのだそう。
HAKUには、日本の伝統美が感じられます。まるで帯の様にも見えますよね。
宝石研磨体験イベント
大寄さんは宝石研磨体験イベントを通して、宝石研磨加工の楽しさを広めたいと考えています。
「TO LABO shop&studio」にはワークショップができる大きなテーブルが設置されていて、宝石研磨加工を気軽に体験できるスペースがあります。
更に大寄さんは甲府で待っているだけではなく、他の地方に出向き、宝石研磨体験イベントを開催。
これまで、東京・大阪・名古屋の3都市で開催されています。
宝石研磨体験イベント
「Nation!」名古屋、本日11/6(金)18:30~11/8(日)まで開催いたします✨✨ご好評いただいております 伝統工芸士 大寄智彦による 宝石研磨体験ワークショップもグレードアップいたしました‼️さらにお楽しみいただけると思います☺安全対策をしっかりしまして皆様のご来場を心よりお待ちしております✨✨ pic.twitter.com/AbxCZSmasB
— 貴石彫刻オオヨリ (@kisekichoukoku) November 6, 2020
TO LABO宝石研磨教室
伝統工芸士の国家資格を持つ #大寄智彦 による人気の #宝石研磨教室 ✨✨ ご好評により、弊社直営店で連日開催させていただきました✨✨お客様ご希望の特別コースや、研磨した石をジュエリーに仕上げるコースなど、皆様にとても喜んでいただきました☺ 今後も随時開催していきます! pic.twitter.com/kskOFy9teE
— 貴石彫刻オオヨリ (@kisekichoukoku) March 28, 2021
参加者の年齢層は様々で、お子さまからシニア世代までいらっしゃるそうですよ。
原石選びから始めてマンツーマンに近い指導を受けられるものから、すでにカットされているルースの形を変えるような、気軽に参加できるものまであるそうです。
どちらも楽しそう。やってみたいですよね~。
宝石研磨体験などのイベント情報も貴石彫刻オオヨリのTwitterをご覧くださいね。
これからジュエリー業界で働きたいと思っている方へメッセージ
大寄さんから、これからジュエリー業界で働きたいと考えている人へのアドバイスも頂きました。
「興味をもって、どんどん挑戦して欲しい。」
と大寄さん。ジュエリー業界に興味をもつ人が増えるのは喜ばしいことなのだそう。
これからジュエリー業界に進みたいと考えている人は、先ほども触れた通り、まずは学校に入るなどして基礎を学びネットワークを広げた方が良いというのが大寄さんからの一番のアドバイスです。
宝石について学べる学校は色々あり、それぞれに特色があるのは先ほども述べた通り。
どこが自分に合っているかを知るにはオープンキャンパスに行ったり卒業生から話を聞いてみると良いそうです。
学校には同じ興味をもった仲間が集まり切磋琢磨できます。そして、将来を見据える時間をもつこともできるのです。
最後に
宝石彫刻士大寄智彦さんについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
確かな伝統技術を身につけた大寄さんにしかカットできない、特別な宝石はどれも貴重で魅力的でしたね。
日本のみならず世界を飛び回り大忙しの大寄さんですが、私たち素人が今まで簡単に知ることが出来なかった宝石研磨の楽しさや奥深さを直接伝授する機会を与えてくださっています。
いつか宝石研磨体験など受けてみたいものです♪
今後益々のご活躍が楽しみですね!
カラッツ編集部 監修